線路

2014年12月07日

組立て式線路

completed track with roadbed 組立て式の線路は、土屋氏と筆者のを合わせて大半が揃っている。緩和曲線もあるので、比較的簡単に完成できるはずだ。写真は全体の1/3を写したものである。
 全て饋電線が付いている。色は統一する予定である。

 カントは緩和曲線の中で付けられる。本当は直線部でカントが始まり、緩和曲線の部分はカント付きにしたかったのだが、いろいろな点で困難でやめてしまった。

 今回のレイアウトはS字カーヴが多いので、その処理には神経を使った。緩和曲線があっても、二つの相反する曲線が一点で接すると、脱線しやすい。最低限客車1輌分の直線を入れるべきである。縦曲線も十分に滑らかに繋がれねばならない。

 角スタッドが軽い材料で、共振するのではないかという御心配も戴いている。線路の下には軟質プラスティックの制震材が貼ってあるし、フェルトで振動を絶縁しているので、高周波は遮断されるはずだ。

 中に砂を詰めればOKという話もある。砂を入れるにしても半分も入れることはないだろう。少しでも入って、壁に触っていれば制震材としての効果はあるだろう。発泡ウレタンのスプレイも、バッタ屋で安く手に入れることが出来るので、それを詰めてもよいだろう。いずれにせよ、共鳴音がうるさかったら、の話である。
 
 
 



2014年12月03日

複々線の路盤設計

2-track roadbed 複線の本線が、ホースシュウ・カーヴを描く場所がある。往きと還りで複々線になる。そのうちの2800R、2900Rの路盤付き線路はすでにあるのだが、3000Rと3100Rを作らねばならない。小さい二つの半径の路盤は写真のように重ねられる(stackable)設計で、可搬式組立て式レイアウトであった。それを半固定式にしてしまうので、隣に来る路盤はこの線路と同様なカントを持たねばならない。カントの勾配は3%ほどだ。
superelevation この写真の作例では、合板の路盤上に断面が三角のカント板を貼っている。非常にめんどうな工法だ。

frustum surface 製作を簡略化するためには路盤自身を傾けてやれば良いのだが、その路盤の展開図の半径は線路半径より微妙に大きくなる。非常に浅い円錐面になるが、作図して計算すると、3000Rであれば1mm強大きくすればよいことが分かった。路盤幅も微妙に広くなる。それで決まりかと思っていたが、数学の専門家に会った時に、線路図を見せたところ、「勾配が付いているのを忘れているのではないか?」という指摘を受けた。
螺旋の一部であるから、平らにすると多少半径が大きくなるよ。」と言う。

「これは普通の幾何学では計算できないけど、僕の専門分野だから計算してあげよう。」と言ってくれた。3日後に、数値を入れた結果を戴いた。空間曲線曲率という概念だそうだ。見たことが無い数学記号がたくさんあった。螺旋に内接する円をたくさん描いて近似する方法である。詳しく説明してくれたのだが、ほとんど理解できなかった。
 1.5%の勾配だと、3000.000Rが3000.675Rになるそうだ。カントによる効果の方がずっと大きい。施工の時の誤差の方が、さらに大きいから、こちらの方は無視できるだろう。

 この数値を入れた図面を作り、NCフライス工場に頼めば一応は準備完了だ。

2014年11月13日

Track Cleaning Car

rail cleaning car この線路清掃車は新型である。アルミ合金をフライスでくり抜いたもので、それにちょうどはまるブロックを2個嵌めこむようになっている。ブロックもアルミ製で、ほどほどの質量である。これがブラス製だと、ちょいと重すぎる。

 摩擦清掃方式であるから、パッドを取り替えるようになっている。パッドの材質はポリエステルの不織布でできたカーペットのようだ。通称ニードルパンチと云う商品が近いと思う。

 これだけで清掃するわけではなく、液体式も併用する。見ていると液体で線路を濡らして油分を取り、次の段階では乾燥後これで拭くようだ。

 筆者のところにある、ローラ式も良いが、これもよさそうだ。作りたくなった。わざわざブロックから切り出す必要もないので、ブラス板を組み合わせればすぐできそうだ。摩擦部分に砥粒が無いのが良い。大切なレイルが減る心配がない。

track cleaning cartrack cleaning car 2 先日e-bayで見かけたものは砥粒を付けたナイロンたわしを用いるので、あまり感心しない。曲線上でレイルから外れないように工夫しているが、それほど急曲線でなければ意味がなさそうだ。
  


2014年07月16日

側線のインターロッキング

interlocking 難しそうに聞こえるが、要するに進路に応じて給電するというだけのことである。DC二線式の基本的な概念である。N氏のレイアウトの側線は本線通過中に給電されてはいけないわけで、それはポイントマシンの接点で選択されていた。


interlocking2 レマコのポイントマシンはやかましいし、接点がすぐにおかしくなる。多少古いマシンを使ったこともあるだろうが、調子が悪い。切り替わるべき時に、接点がパチンと行かない。押すレバー状のものに少し厚みを足して、スウィッチが切り替わるように直したのだが、すぐ故障して短絡した。

 レマコの接点は使うべきでないと判断し、ポイントマシンからの駆動ロッドの途中に角を出して、マイクロ・スウィッチを押すようにした。信頼性のある方法である。しかも押すとつながる方向にした。離れるとつながるようにすると、故障した時、事故を起こす。 
 全て安全方向に考えた。DC運転は難しい。これがDCCなら、何も考えることがないのだが。

 しばらくテキサス方面に来ているので、8月上旬まで休載する。

 



2014年06月22日

銅レイル

copper rail track 組み立て式線路の整理をしていたら、最も古い線路が出てきた。これは高校一年生の時に、級友のお兄さんから貰ったものだ。良く出来た線路で、路盤は桜の木で出来ている。木型屋に作らせたのか、既成品であったのかはよく分からないが、実に正確にできている。

 受け取ったとき、銅線による第三軌条が付いていた。枕木数本おきに木ネジを立てて、それに1 mm径ほどの銅線がハンダ付けしてあった。つなぎ目は二つ折りにして斜めに曲げてあって、弾力で接触するようになっていた。接触抵抗は大きそうだったが、特に問題なく走った。 

  四畳半にぴったり納まるように出来ているから、半径は1300 mm程度である。注目すべきはそのレイルである。当時は電圧降下が問題であった。モータの性能が悪いから、5 Aとか、10 Aを流していたのだ。電圧降下は電流に依るので、少しでも小さくしようと思うと、レイルの材質を銅にする以外ない。銀が最も良いだろうが、さすがにそれは売っていなかった。銅レイルが市販されていたのは非常に短い期間であったはずだ。筆者もこれ以外見たことがない。

copper rail 狭いところでも敷けるので、マンション住まいの時はよくこれで走らせていた。パシフィックならこれでもOKである。レイルの継ぎ目の音が大きく響くので、賑やかではあるが、楽しかった記憶である。継ぎ目が外れると面白くないので、細い釘を端に打ち、それの輪ゴムを掛けて外れ止めとしてあった。
 ゴムの威力は絶大で、速度を上げても決して脱線することが無かった。

 銅のレイルではすぐ擦り減ってしまいそうだが、意外と長持ちしていた。やはり色が良くないので、人気が無かったようだ。
 
 これは博物館で展示する。 

2014年06月20日

続 懐かしい線路

 最近H氏に会った時に、カツミのブラスレイルを手に入れたいと相談した。そうしたら、
「昔譲って戴いた例の線路が、半分くらい余ってます。あれを剥がせば簡単ですよ。」と仰ったので、残りを買い戻した。
 
 結局8本残っていて、程度の良いもの1本を記念に残し、あとは引き剥がした。大半の合板の接着剤は剥がれ始めていて、寿命が尽きた感じであった。耐水合板でない時代のタイプ3という合板である。
 
 外したレイルはよく磨いて、ポイント作成用とした。フライスで削ってニッケルめっきを掛ければ出来上がりだ。

 当時の犬釘の形状が良く出来ていて、感心する。
O scale spikes 犬釘の断面が四角である。これが硬い材料なら言うこと無しなのだが、軟らかく、くにゃくにゃである。焼きの入る鋼を使えばよいのに、と思う。写真は、真っ直ぐな物を選んで写している。やや大き過ぎるが、レイルを保持する力は十分だ。打つ時は下孔が要る。
 下孔に入れて、釘締めポンチでコンコンと打つと締まる。


 ブラスレイルだから、饋電線なしでもよく走った。レイル・ジョイナの接触抵抗は無視できないはずなのだが、3Aほどの電流を流してもさほど問題はなかった。後に引っ掛け部分を通して通電するようにしたので、性能はぐんと良くなった。

 ポイントのフログで車輪が上下するのを眺めて楽しんだ。当時から、Oゲージの台車はバネ可動であったのだ。モーターは台車内に入れ、2軸を連動した。平歯車であったから、押して動く電車であった。モータはHO用のモータを使用した。

 これが筆者の日本型を走らせた最後の機会であった。

2014年06月18日

懐かしい線路

old track とても懐かしい線路が里帰りした。高校生の時のものであるから、60年代の作品である。3線式から、ガラレイルの2線式に移行して運転していた時の話だ。
 あるとき、模型屋で出会った人(多分当時20代)が、
「うちの線路を譲ってあげる。ポイントも2つ付いている。真鍮レイルだから立派だよ。」
と、言う。その人はHOに移行したので不要となったものだ。

 早速荷台の大きな自転車に乗って取りに行った。価格は忘れもしない五千円であった。当時の五千円は高校生には大金で、青い五百円札10枚を持って行ったことを覚えている。真鍮ムクレイルが、1本85円の時代で、合板、枕木、ジョイナ、犬釘、塗料の材料費程度で売ってくれたことになる。

outer rail shifted 8畳間にぴったり入る大きさの円形で、退避線があり、それは円の内側にあった。早速電車を走らせたが調子が悪い。
 電車は近鉄の2200である。これもある人が車体キットを1500円で譲ってくれたものである。ひどいキットで、大半を捨てて作り直した。おかげで糸鋸工作がうまくなった。その2200は関西のN氏に譲り渡し、最近のTMSに紹介されていた。

 具合が悪かった原因は軌間である。31 mmしかない。ひどい話で、作った人は線路ゲージが32 mmであることを知らなかったのだ。手持ちの車輌をゲージにして車輪ゲージにぴったりの線路を作ったのだ。おそらく、うまく走らなかったはずだ。それで嫌になって筆者に売ったのだろう。

 レイルはほとんど新品で、カーヴ・ポイントは美しく作られていた。早速、片方のレイルを外して、ジグで押えながら 1 mm ほど外にずらした。それから数年、その線路は頻繁に使用したが、20年以上倉庫に仕舞われたままになっていた。

superelevation 10年ほど前、H氏がお座敷運転に使える線路を探しているとのことで、その線路を譲り渡した。40年前の価格で、である。H氏は、カントを付けるために、片側のレイルの下に1 mmゴム板を貼って、持ち上げた。ポイント部は本線側だけを持ち上げたようだ。その後、H氏はフレクシブル・トラックを使った線路に移行し、半分くらいの線路は合板だけ利用したりして、残りは放置されていた。

2014年06月06日

rail bond

 レイル・ボンドとは何か、という質問を戴いた。接着剤ではない。英語でも rail bond と言う。

 本物の線路をよく見ると、レイルを結び付ける導線がロウ付けされていることに気が付く。信号電流を流すのに必要だからだ。電化線の場合は、太い線を使って、走行用の電流を流している。その種の接続のことを言う。
 昔はそのロウ付けをアセチレン・トーチで行っていた。高温になるとレイルが焼き戻されて、ろくでもないことになる。最近は低温で融けるロウを使うらしい。ハンダほど低温ではないが、焼き戻しが起こらない温度なのだろう。専門家の解説が必要だ。

 模型の場合、昔はブラスレイルを使っていたのでレイル・ボンドが推奨されてきた。現在は、レイル自体の電気抵抗が問題になるので、あまり重要視されていない。一本ごとの饋電の方が大事だ。

 饋電線(きでんせん)のことを英語では feeder あるいは bus wire という。たくさんの電車に向かう電流が乗り合わせているという発想なのだろう。配電箱の中の銅の棒をbus bar と言うはずなのだが、電気屋さんは必ず「ブスバァ」と言う。近所に女性が居ると大変な事態になりかねない。このブスはドイツ語であって、オムニブスのことである。乗合自動車のことを意味する語だ。

bare wire フィーダには裸電線を使う場合がある。12 V 程度では漏電の心配がないからだ。写真はあまり良くない例だが、こんな具合だ。線路の下の構造材に孔をあけ、裸銅線を通す。目的の場所に給電できるから便利である。抵抗を最小にするために細い電線を巻き付けて、ハンダ付けする。この写真では部分的に被覆が剥いであるが、全て裸銅線を使うことがあった。最近はスーツケース型の分岐を用いるので、あまり見なくなった。



2014年06月04日

フィーダの設置

 Feeder(饋電線)は太いのを用いている。地下室のレイアウトは5.5 mmsqというのを用いている。別に意味はなく、家を建てた時に残った電線を使っただけである。2.0 mmsq あれば30 m くらいは全く問題ない。

 最近のMRの記事を見ると、裸の太い銅線を線路の下の台枠に孔を空けて通し、そこに巻き付けてハンダ付けした銅線をレイル1本1本にハンダ付けしている。レイル・ジョイナはレイルをまっすぐ誘導しているだけで、通電には関与していない。レイルへのハンダ付けの方法が凝っている。側面に付けるのではなく、底面にドリルで穴をあけて差し込み、ハンダ付けしている。手間はかかるが、見かけは良い。これは非常に細かく作られたレイアウトの話である。今回の新レイアウトでは、側面に付けるつもりだ。

 レイルごとに饋電(きでん)をすると、電気抵抗が大きくても、殆ど影響がない。せいぜい50 cmの通電であるから、電圧降下が無視できる。

 電圧降下は電流と、線路の長さに正比例するから、とにかく小電流で走る列車を用意するべきである。筆者のところでは、最大負荷で1.0 A 以上喰う機関車は存在しない。しかし問題点は他にもあるのだ。客車列車の照明が大きな電流を喰らう。電球の場合は4 A くらい喰う列車があった。LEDに改装しても1 A 弱喰うから、困ったものである。

 饋電が完全なら、大電流でも影響を受けないし、逆にレイアウトが小さければ、不完全な饋電でも支障が少ない。HO以下の場合はレイアウトが小さいであろうから、電気抵抗が顕著な障碍とはなり得なかった。しかし、HOサイズ以下でも、雑誌は個別フィーダを紹介すべきであった。
 O scale では、大問題である。我国にはO scale レイアウト製作の記事など殆ど無いから、電気抵抗についての分析記事が無かったのだ。JORC関西の可搬線路は、合板製の路盤の裏には饋電線が貼りつけてあり、電気接続は側面の金具をネジ留めするようになっている。かなりつないでも問題はない。

 ともかく、販売元は抵抗値を示しておくべきではないか。
 

2014年06月02日

続々 レイルの電気抵抗

 PECOのレイルを切るとき、妙に固いことに気が付かれたそうだ。切り粉を会社に持って行って、分析したところ、タングステンを含むことが分かった。

 含タングステン洋白は、接点用として用いられる材料である。価格はそれほど高いわけでもない。スパークに強く、減りにくい。また錆びにくい。
 模型鉄道のレイル用としては、ある程度の機能を期待できる。レイルの車輪は常に小さなスパークを発している可能性が高いからだ。しかし、摩擦係数は小さいはずだ。耐摩耗性については、別の事例を思い出した。

 もう40年も前の話だが、椙山満氏がご自宅3階にレイアウト(MR, TMSで紹介された)を建設されたときに、どのレイルが最も耐久性があるかを調べられた。一度敷くと、そう簡単には取り換えられないので、最も耐久性があるものが求められたのである。
 氏は既存のレイアウトの本線のカーヴを各種の線路を使って構成して、そこで耐久試験を行ったのである。毎日、12時間以上、2月ほど走らせたそうだ。

 その結果は、断トツにPECOの勝ちであったそうだ。他社のレイルは、レイルヘッドが摩耗してしまった。ウェブと差が無くなったのを見せて戴いた。PECOだけは原型を留め、集電が最も良かったとのことであった。

 最近、N氏のレイアウト建設で、ポイント作りをした。その時に材料として提供されたのがPECO製であった。最近の製品のようだが、レイルが意外と軟らかい。糸鋸でサクっと切れ、ヤスリの掛かりが良い。快削性がある。これは何を意味しているのかは分からない。このレイルの電気抵抗を測定してみたいが、予備の線路の量が少なく、方法を考えねばならない。また、成分の分析も、再度鎮目氏にお願いしてみたい。

2014年05月31日

続 レイルの電気抵抗

 鎮目氏の測定値を次に示す。


ブラスレイル     30 m     1 Ω  カツミ製
鉄レイル        30 m     2 Ω   House of Duddy 
洋白レイル       30 m    5.3 Ω   House of Duddy
洋白レイル         30 m     10 Ω    PECO

比較のために
ビニル被覆電線 30 m    0.8
Ω (協和電線 断面積1.25 mm sq  

 鎮目氏の参考にされた文献(化学便覧ハンドブックとある)のデータである。おそらく、単位は10^-7 Ωmである。

銅           0.47
真鍮          1.0
リン青銅       1.6
洋白          5.3
鉄           1.8
SUS 303, 304  11〜12.7

 合金はロットによって電気抵抗は異なる。この文献によれば電気抵抗は、ブラスの値の、鉄は2倍、洋白は5倍というところだ。合金の電気抵抗率は文献によって、とんでもなくばらつきがあるものである。鉄とあっても、炭素鋼とは違う。洋白は洋銀とも言うが、その組成は千差万別である。一番信用できるのが、抵抗材を売っている会社のデータである。製品別に組成が示され、温度による変化率も書いてある。

 また模型の場合、製品によってレイルの断面積には差があるが、それを考慮しても、上の値は興味深い。PECOのレイルは異常に大きな電気抵抗を示している。
 さらに、鎮目氏はそのレイルの材料を化学分析にかけられたのである。


2014年05月29日

レイルの電気抵抗

 鉄道模型のレイルは洋白材が多い。銅合金だが、ニッケルを含むので電気抵抗は大きい。

 ニッケル合金は、例外なく電気抵抗が大きい。ニクロム(ニッケルとクロムの合金)は高温に耐えるので、電熱線に用いる。マンガニン(ニッケル約4%マンガン12% 残り銅)は物理実験に用いられる抵抗線で、温度変化による抵抗値変化が極めて小さい。また、モネル(ニッケル約70%、残り銅 の合金)は耐食性が良く、海水淡水化装置などの材料である。

 最近各種のフレクシブル・トラックを使用しているが、ポイント作成には古いカツミ製のブラスのムク・レイルを使っている。50年ほど前の製品だが、かなりの量の中古を手に入れたので、尖端レイル、フログをそれから作る。ウェブ(レイル断面の中央の垂直部分)が厚いので、尖端レイルが作り易いからだ。
 ブラスの電気抵抗は小さい。カツミのレイルは太いからということもあって、電気が通り易い。昔のAtlas製品は、ブラスにニッケルめっきを掛けてあったので、電気抵抗がかなり小さかった。最近の製品は洋白製であるからあまり感心しない。

 そのことを鎮目泰昌氏と話していたら、「House of Duddy Flex Track は良いが、PECOは極端に電気抵抗が大きくて、話にならない。」とのご宣託であった。詳しく聞くと、彼のご自宅のレイアウト建設時に、各種のレイルをある程度の数をつないで、電気抵抗を測定したということであった。客観的なデータを記録してあると仰るので、それを送って戴いた。 その結果は驚くべきものであった。

 鎮目氏はレイアウトルームにレイアウトの台枠が完成した時点で、各種レイルの電気抵抗を測定しようと思い立った。しかし、一本では抵抗値が小さく、普通のサーキット・テスタでは測りきれなかった。
 そこで30本直列につないで先端を短絡し、すなわち60本のレイルを直列にして電気抵抗を測定したのだそうだ。もちろん、各レイルはレイルボンドで接続してある。その結果は次のような値になった。


2014年04月25日

続々々 線路を敷く

 枕木は3 mmのアガチス板である。それを小型丸鋸で細く切った。3 mmという厚さはフレクシブル・トラックの枕木の厚さである。敷いてみて分かったのは、実質的なレイル底面の高さは3.25 mm(要するに枕木を3.25 mmの材料で作るべき)であった。プラスティック枕木にはタイ・プレートらしきものがあってその分高くなるわけだ。不注意であった。
 
 ポイント部は3 mm、フレクシブル・トラックは3.25mmでは継目に段差ができる。仕方がないからポイント部の接続箇所に近いところを何本分か少しずつ盛上げようと思ったが、そのシムを作るのも面倒である。

 先日のJogensen Clamp の先端で道床ごとはさむと、プラスティック枕木にレイルが多少喰い込む。その状態で、横からハンダゴテを当てるとレイルが少し沈んで丁度良くなる。沈下量のリミッタとしてポイント部の木製枕木上のレイルを用いる。
 すなわち、つなぎ目をはさむわけである。この方法は簡単でしかもうまく行く。

 ガードレイルを付ける。ガードレイルはフログ中心に全長の中心を合わせる。アメリカのプラクティスにならって、弓型とし、端は曲げただけではなく、斜めにヤスっておく。この操作をchamferという。発音はチャンファに近い。最近は日本の実物でも見たような気がする。

 RP25車輪を転がして、フログ・ノーズ にフランジが激突しないことを確かめる。バックゲージが28.5 mmの車輌が無理なく通れなければならない。
 今まではレイルは仮留めであったので、スパイクが足りない。太さが0.8mmのスパイクであるので、0.7mmのドリルで穴をあけて、スパイクを押しこんだ。全枕木に打ち込んだので、そう簡単にはゲージは狂わないはずだ。   
 フログとストック・レイルは接着剤を併用して留めた。例によって スーパーX である。 
 


2014年04月19日

線路を敷く

switches 路盤に作った部品を並べて見る。実は、筆者にとって最も嬉しい瞬間である。計算通りにできていれば、置いた瞬間に分かる。
 レイルの弾力があるので、本物のようにしなやかには行かないが、大体の位置に置くことができる。
 この写真では、尖端レイルはまだ置いてない。

 フレクシブル・トラックを曲げて置いて見る。端の部分は曲がりにくいので、ヤットコではさんで丸めておく。

 これで良いとなれば、レイルを全て横にどかし、砂利を敷くためのシリコーン・シーラントを塗る。フレクシブル・トラックは小釘で留めるので、枕木に孔をあけておく。

 今回は路盤の合板の寸法が正確なので、枕木位置がすぐに求まる。接着層が流動しているうちに、ノギスで位置決めして釘を打つ。位置を再度確認して、砂利を撒く。指先で押さえつけて、ゴムの砂利を接着する。

 今回のレイルは洋白レイルなので、熱伝導が悪く、ハンダ付けが簡単である。小さなコテでもすぐ付けることができる。黄銅ニッケルめっきのレイルは熱が逃げやすく、大きなコテが必要であった。

 今回の簡易レイアウトは空調の無いところに作るので、熱膨張を逃がすような設計にした。レイルは1 mm程度の隙間を開けた継手とし、レイルボンドで繋ぐ。もちろんエンドレスの反対側にもフィーダ(饋電線)を付けて、電圧降下対策とする。

 ポイントのフログは、分岐の開いた方向に通電することにした。DC運転用の配慮である。全てDCCなら、常時通電で、フログだけ極性転換すれば済む。

2014年04月13日

続 枕木と砂利

Laying ties (6) 砂利を撒く。この砂利はアメリカのBallast Kingという会社のもので、筆者の好きな色である。結構な値段がするが、極めて実感的で、消音効果も大きい。材質はゴムである。冷凍して粉砕し、篩ってある。篩(ふるい)の大きさで、HO用もある。撒くためのホッパ車まで売っているようだが、自分でも作れるだろう。

 枕木の隙間に押しこむと、はみ出したシリコンシーラントでくっついてしまうのだ。枕木上の砂利を荒神箒(こうじんぼうき)で掃って、上に重いものを載せておく。3時間で固着する。
 路盤を傾けて、余分の砂利を落とし、回収する。

Laying ties (7) この方法は足立健一氏の開発された手法を元にしている。接着剤として機能するシリコーン・シーラントが柔らかいので、音が静かである。木工用ボンドでは固い音がする。砂利が柔らかいので、余計静かである。
 この写真は、余分をまだ落としてないときの様子である。左右の部分は前日に砂利を撒いて、清掃済みである。この程度の深さに仕上がる。

 4箇所に分けて施工して、4日で終わった。過去の経験で言えば、枕木位置が正確であれば、線路敷きは簡単である。枕木も本物のように片側だけ位置を正確に合わせれば良い。枕木の長さは不正確であるという前提である。

 外側のレイルを先に留め、ゲージを見ながら内側を留め、フログを固定する。フログ位置は裏から線を突き出させておくと分かり易い。

 謹告 ブログのURLを変更した。今までのURLでも転送されるはずであるが、こちらを登録して下さると確実である。
      
http://dda40x.blog.jp/

2014年04月11日

枕木と砂利

 路盤作りをしている。最近は多忙で、1日1時間程度しか割けない。短時間に所定の工程を終われるよう、手順を明確にし、手際良く片付けることに留意した。

Laying ties (1) 路盤がレーザで正確に切ってあるので、その縁を基準にノギスで軽くケガいて砂利の限界、フログ位置を正確に決めておく。後者は枕木、砂利が載ると分からなくなるので、貫通孔をあけておく。



Laying ties (2)Laying ties (3) 枕木を縁から所定の位置になるように並べて見る。全体のバランスを見て、不自然でなければOKである。枕木の寸法は階段状にした。養生テープをそっと載せて、しばらく待つとくっつく。こうすれば位置関係を記憶させることが出来る。持ち上げて保存する。


Laying ties (4)Laying ties (5) 砂利を敷く面積にマスキング・テープを貼る。そこに変性シリコーン・シーラントを1 mmほどの厚さに塗り付け、枕木を所定の位置に置く。
 当初決めた位置関係を保っているか、よく確認してテープを剥がす。剥がすときにずれることもあるので、再調整する。枕木を指で圧迫して、隙間に入っている余分のシーラントを押し出す。押し出されたシーラントは枕木の隙間に溜まる。
 これらの写真は、再調整前で、枕木を多少動かす必要がある。

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2014年01月22日

フランジ

RP25 使い古した写真だがRP25である。
 これは♯110のコンタを拡大したものを作った。明らかにフランジ形状のまずいところが露呈している。
 模型の線路半径ではフランジの変曲点付近が当たるのだ。これさえなければ、筆者はRP25でも良いと思っている。

 この写真は雄弁だ。筆者の記事がModel Railroaderに載ったときに、写真が無かったので記事を読んでケチをつけてきたのが、複数いた。図面を送ってやったのだが、収まらない。
「フランジの抵抗なんて、車輪の行路差分の摩擦に比べて無視できる。」
「俺は専門家だ。」
などと色々言ってきたが、この写真を見せた途端に、誰からも文句が無くなった。明らかに二点接触であり、余分な損失を生みだしていることは否定できなかったのだ。

 
Low-D これはLow-Dである。初めはLo-Dとしていたが、どこぞのオーディオの会社に文句を言われる可能性があるという忠告を受け、一文字足した。あまりにも分野が異なるので、大丈夫だろうということだったが、法律の専門家の助言を受け容れた。
 フランジが円錐台の斜面であるから、逃げが大きく、レイルヘッドに当たることがない。この写真を撮った時点で10年以上毎日走らせているが、フランジが働いている形跡がほとんど見られない。
 
 レイルヘッドの食い違いでは働いてもらわなければならないが、整備の良い線路では、出番が無かったようだ。また、全ての車輪はイコライズしてあり、大半はバネが効くので、浮き上がることもまずない。すなわちフィレットの範囲だけで走っていると言っても、何ら間違いではない。

2012年08月04日

Washington DC の地下鉄

 ワシントンDCの市内に行くのも24年ぶりである。筆者はNYの空港のあの混雑が嫌いなので、Washinton Dulles 空港に着陸した。スミソニアンを見学してからNYに行こうというわけだ。
 70年代後半に地下鉄の建設が始まった。今回は中心部から少し離れたところで、地下鉄のすぐ近くのホテルに滞在した。安い部屋で、しかも駐車場が無料であった。東部の大都市ではアメリカといえどもホテルで駐車料金を請求されることが普通だ。その料金も一泊で20ドルから35ドルもするから驚く。

712_5187-2 ワシントンの地下鉄は深い。核攻撃を受けた時にはシェルタとしても機能するようになっているという説がある。このエスカレータの角度と長さには驚いた。この写真は1/3程度降りたところから撮っているが、この程度だ。例に依ってガタガタうるさい機械であるが、故障しにく構造になっているのだろう。止まっているのをまず見ない。

712_5188-2712_5189 このプラットフォームのアレンジメントには驚いた。
上下線の高さを変えて、利用者の進入路の高さを片方にそろえてある。このような配置は日本では見たことが無い。もしあればお知らせ願いたい。
 地下鉄は線路の高さは自由に選べるのでこのような形にしても、何ら問題はない。駅は全てこのような大断面であるが、シールド工法で掘ったようにも見えない。各セグメント(四角のコンクリートブロック)には組み立てネジが無いからだ。照明は間接光を用いていて、照度はかなり低い。
712_5221 隣の駅も同じ構造であったが、日本でごく普通にある対面式のプラットフォームの構造の駅もある。 
 夏休みなので、家族連れでワシントン見学に来た人たちが多い。
 駅で記念撮影している。車内でも同様である。降りるとき、ドアのところで嬉しそうに写している人たちが多い。この人たちの住んでいる街には電車が無いのだ。人生で最初の体験なのだろう。
 日本に来て初めて電車に乗ったという友人も多い。アメリカ人は、自動車と飛行機以外乗ったことが無い人たちがほとんどなのである。

2011年06月03日

Iowaのガソリン

0786 アイオワ州のガソリン価格は奇妙である。何度通っても同じなので何か特別な理由があるに違いない。
 アメリカのガソリンは日本とは異なり3種類である。Regular, Plus と Premiumである。オクタン価の公称値は 87、91、100となっている。この数値と実際の性能は日本の数値と多少違うが、それはこの際あまり関係がない。
 問題は価格である。レギュラが高いのである。プラスの価格はプリミアムとほとんど違わない。どうしてであろう。店によってプリミアムのほうが安いところがある。Unleaded というのは無鉛ガソリンであり、もはや当然の言葉となった。70年代初期は、Regular, Regular Unleaded, Premium の3種だったと思う。この Unleaded の発音が難しくて、何度も練習したことを思い出す。1 ガロン(3.8 L)が29セントの時代である。 

 この地方産出の石油が、偶然にも高オクタン価のガソリンを作りやすい組成になっているのか、あるいは非常に優秀なアンチノック剤がここで安く手に入るのか、色々考えたがわからない。

 プレミアムガソリンは、高圧縮のエンジン(高出力であろう)の中で、異常燃焼(点火しなくても勝手に燃えて、その衝撃波でシリンダ・ヘッドが壊れたり、ピストンが抜けたりする)を防ぐように調合されている。燃料の密度も多少大きい。
 ガソリンのようなある程度の長さの分子の炭化水素の燃焼熱は、質量に比例すると考えてよいので、同じ価格なら重いガソリンのほうが発熱量が多くて得なのである。この時プリミアムの性能などは考える必要がない。その意味でもプリミアム・ガソリンは数%高くても買う価値がある。ガソリンを買うということは、発熱量を買うことなのである。その点、アルコールが入っていると発熱量が減って出力は低下するわけである。
 最近のようにガソリン価格が高騰した時、レギュラとの価格差が10円で一定であると、200円台になればプリミアムが相対的に安くなると試算する。

Rochelle アイオワは確かに田舎である。それを抜けてイリノイ州に入っても田舎であることには変わりがないが、高速道路が立派になる。Rest Area(沿道の無料休憩所、日本のパーキングエリアに相当)に入り、Coupon Book(ホテルの割引券を綴じたもの)を入手してシカゴ方面を探した。一番安いホテルはRochelleにあった。

 ロシェ−ルの町には有名な複線の平面クロスがある。昨年も行ったのだが、チャンスがあればもう一度行きたいと思っていた。そのチャンスが偶然にもめぐってきたのである。

2011年05月30日

続々 Coucil Bluffsの鉄道公園

07390715 この駅はRock Island 鉄道の駅である。RIはUPとは協調関係にあった。ロック・アイランドとはイリノイ州のアイオワ州境にある町である。その名のロック・アイランドはミシシッピ川に浮かぶ島で 、有名な兵器工場がある。
 当初はシカゴのラサール駅とその町を結んでいた。しかし次々の新路線を開拓し、名前をChicago, Rock Island and Pacificと名前を変えなければならないほど大きくなった。SPと結んで大陸横断鉄道の一部となり、メキシコ湾にも通じ、さらにデンヴァまで到達した。このあたりの歴史は椙山満氏に詳しく教えて戴いたので、大体そらんじている。

 0738CB&Q Omaha and Lincoln Club Cars shown in 1961 この車輛はObservation(展望車)の一種でSolarium Carである。この発音はなかなか難しい。ソゥレイリャムで太字の部分を強く言う。窓が大きく、日差しを浴びることができる車輌である。アメリカ北部の鉄道の車輌である。これはBurlington鉄道のものであり、名前は"Omaha"である。一等車で座席ごとにポータを呼ぶボタンが付いているそうである。屋根の大きなダクトは現役時からあったとは思えない。おそらく博物館で固定されてから、空調機器の排気用に付けたのであろう。この種の車輌は夏は暑くてかなわなかったろう。椙山氏が、「よほど太陽の恋しい北の人たちが乗りたがったのだろう。私はお断りだけどね。」とおっしゃったのを覚えている。それから40年、現物を見るのは初めてであった。

0722 この貨車はそれほど珍しいとは思えないし、現役で使えるのにここに置いてある理由もよくわからない。




074107420743




 この博物館の近くにはたくさんのクロッシングがある。日本には少ないのでその写真を撮りたい。現物を見ると恐ろしい状態であった。これはHard Centerと言って、硬質で靭性のあるマンガン鋼の鋳物でできている。そう簡単に擦り減らないはずなのであるが、見事に減って、タイヤ全体が当たるどころか、フランジも当たっている。低速で走る区間といえども、これでは脱線する可能性がある。走るのを見ていると台車が大きくねじれて、このひどい線路によく追随している。その点、アメリカの貨車の台車は非常にフレキシブルである。

2011年04月06日

続々々 またまたFeather River Route

縮小IMG_3661縮小IMG_3663 後部補機は1輌であった。緩勾配であるからこれで十分なのであろう。トンネルポータルの断面は十分大きく、ダブルスタックのコンテナ列車が通過できる。
 トンネルの向こうには州道70号線が見える。
 Google EarthのStreet View表示でも、このトンネルポータルは一瞬見える。この新しい道ができる前の旧道時代の未舗装道路は、勾配は極端に急で、天気が悪ければ通るには苦労したであろうと思う。
 今回は冬でクマに出会う可能性は少なかったが、夏は注意された方がよい。

縮小IMG_3667 次はKeddieのWyeである。先ほどの列車にまた追いついて先回りしようと思ったが、下り列車はずいぶん速く、なかなか難しい。
 UPのほうは列車密度が高く、1時間に2本は通る。旧GN線方面はあまり通らぬようだ。
 この鉄橋の下にはリゾート地になっていたらしく、たくさんのコテージがある。現在は廃屋になっているものが多い。鉄道ファンにはたまらない場所である。これを再開発すれば面白いと考えたが、それほど甘いものではなさそうだ。

縮小IMG_3686縮小IMG_3685縮小IMG_3689 そのあとは線路に沿って下り、いくつかの鉄橋を見た。待ち構えて何枚か写真を撮った。大きなスパンの立派なトラス橋がいくつかある。これが明治時代の終わり頃に完成したのだから、その技術力は素晴らしい。

 

 
  
 

2011年04月04日

続々 またまたFeather River Route

縮小IMG_3646 前回はこのあたりから様子をうかがって諦めたが、今回はループ線の中に入り込むことに成功した。冬で草が茂っていなかったので、道を見つけ出しやすかった。



 ループは直径があまり大きくない。せいぜい350mくらいだ。勾配も小さいから一巡りでの高低差も大きくない。トンネルをまたぐときの高低差は10m弱程度だ。つまり、勾配は1%ほどである。この鉄道はSPとの競合で低標高、緩勾配にこだわったのだ。
 トンネルのポータルのコンクリートはかなり風化している。余り強度がありそうには見えない。
縮小IMG_3654縮小IMG_3656 待つことしばし、先ほど追い抜いてきた貨物列車がやってきた。機関士の顔が見える。「またあいつだ。」という顔をしている。手を振るとホーンを鳴らしてくれる。115輌の貨物列車だ。下りであるからダイナミックブレーキのうなりしか聞こえない。それと車輪の不整音は凄まじい。

縮小IMG_3658縮小IMG_3660 この場所は旧街道を歩いて下り、トンネル方面に行ったところである。道路用のトンネルもあり、ループ内に入れる。雪がたくさん積もっていたが、轍も残っている。保線用の車が通った跡であろう。

 念願のループ内に到達して周りを眺めるが、線路は1/2周しか見えない。これが全周見えれば面白いだろう。列車は一めぐり以上あるので、同時に上下の線路を走る。不思議な感覚だ。

縮小IMG_3651 これがGPSによるループ線の表示である。ちょうど画面の70というところあたりを歩けばこの場所に出られるのだ。
 

2011年02月28日

Tehachapi Loop Re-Visited 

Water Tank at Tehachapi テハチャピ・ループにも何度も来ているが、待っても列車が来なかったことが何度かある。単線であるから、保線作業でもしていたらアウトである。

 今回はラッキィであった。10分ほど待つと登ってきた。ときどきディーゼルエンジンの重低音が聞こえては途切れる。近くを走る高速道路のトレーラの音かと思っていたが、そうではなさそうだ。トンネルに出たり入ったりするので、その音が消えるらしい。

Tehachapi LoopRear Helpers 大きなホーンの音が聞こえた。ループの下をくぐるトンネルに入る時鳴らすのだ。このループは半径が170m位であるから、O Scaleでは半径3.5mほどだ。筆者のレイアウトは半径3.0mであるから、やろうと思えばこのループ線を作ることができた。
 勾配は2%であるから高低差は20m強である。列車の長さはこのループの全長より長く、完全に一巡り以上もある。
 O Scaleでは高低差が50cmもあることになる。重い貨物列車を牽かせることを考えると、連結器切れによる逸走が多発するであろうことは容易に予測できる。あまりまじめに考えたくない事例である。

 以前にも書いたが、カントは全くついていない。引張力によって内側に引き倒される惧れがあるからである。塗油器によりレイルはべとべとである。

Next Train 列車は立て続けにやってきた。前の列車との距離はせいぜい2kmくらいのものだ。登り坂ではこのような運用が許されているらしい。速度は極端に遅く、時速20km以下である。

 

2011年02月20日

続々々LA Live Steamers

 線路は本線が7.5インチで延長1マイル以上ある。公園の地形を生かした線路配置で、途中大きな谷を渡るトラス鉄橋がある。十分に背が高く、頭を打つ心配はない。トンネルも二つあって、機関車の吐く煙に咽ぶ懐かしい経験をした。尤も石油を燃やしているから、石炭の煙ではないが。
 
 構内には4.75インチゲージの線路が敷かれ、7.5インチと比べるとまさにナロゥゲージである。また一角には3.5インチゲージも敷かれ、それは坑内列車の様なナロゥゲージに見える。
 これは線路だけを見ているからそう思うのであって、車輌の大きさはまちまちで統一感はない。以前は1/8のサイズに統一されていた時代があった。

7.5 - 4.75-inch gauges CrossingTriple Gauge Crossing これらの写真を見ると、その相対的な大きさが分かる。3つのゲージが通るクロッシングは厚い鉄板をフライスで切りこんだものである。これなら簡単に作成できる。非常に合理的なアイデアである。 

7.5-inch sectional track これは7.5インチの「軌きょう」である。
 枕木の材質はリサイクルされたプラスティックのようである。枕木の断面は縦長で沈みにくく、保線が楽になる。これは良いアイデアである。日本では見たことがない。

2011年01月13日

続 危険信号

 高橋氏の話は続く。
 この番組の出場者は関東地方からの応募者で、与えられた課題を風船を割らずに完成すると賞金が3000円もらえたそうである。高橋氏への謝金は1回500円であったが、プロデューサに着服されたことがあったそうだ。それを避けるために、一月ごとにまとめてもらえるようにしてもらったなどの、生臭い話もあった。

 はじめはマイクロフォンが有線であって問題がなかったが、ワイヤレスに切り替わった途端、線路上の微細なスパークを拾うようになり、毎回線路磨きに追われた。しかしいくら磨いてもそのパチパチ音が消えなかった。

 当時のワイヤレス受信機は真空管式で、2時間前から予熱してスタンバイしていたそうである。そのとき高橋氏がレイルを磨かずに走らせたところ、全く音がしないことに気がついた。レイル面に、むき出しのウォーム・ギヤから飛び散った油がついたままで走らせていたのである。
 彼は油がスパークを防ぐことに気が付き、油を全面にうすく塗布することにしたのだそうだ。その後スパークからは完全に解放されたそうだ。これは戦後すぐのMRに載っていた"Oiled Track"そのものである。牽引力を稼ぐ必要がない電車列車には良い方法であろう。
 ブラスの車輪と銅のレイルであるから、表面に薄い酸化被膜が出来やすいので油膜でそれを防ぐというわけである。これは今でもかなりの人に支持されている。DCCの時代になり、スパークでデコーダの設定が狂うのを避けるためである。Clipper Oil(バリカンの油)を模型店で売っている。筆者の実験ではミシン油でも十分である。筆者は牽引力を大切にするために決して使わない。

 車輌の故障はほとんどなかったが、参加者が壊すことはほとんど毎回のようにあった。修理道具と交換部品はいつも持っていたそうだ。

 一度、芸能人大会で、若の花が参加したとき、電車をつかんで投げ落としたことがあった。このときはひどいダメージを受けてしまい、「もう相撲取りは出さない。」ということになったのだそうな。その場面は筆者の記憶にもある。

 司会は木島則夫アナウンサであった。



[追記]
 レイルは銅の引抜きであったそうだ。筆者も持っているが、一時期はそれが人気商品であったそうだ。電気伝導性が良く、大電流が常識の時代には電圧降下を抑えるにはそれがベストの方法であった。
                                   1/30/2014 記 

2010年11月06日

続 新しい接着剤 High Stick

barrel type roller 関西合運から帰って、早速作ってみたのがこれである。テーパは10度にした。当初は5度であったが、とても足らなかった。10度では振幅5mm程度で左右に動いた。すなわち5mmの揺動を許して、なおかつ軌間にはまりこまない寸法が必要である。
 この事例では直径(最大径)30mmで幅は43mmである。
Barrel typ roller2 角度は直径にも依るので一概には言えない。径が小さくなると角度は小さくすべきことは、直感的におわかりだろう。 
 HOの方はこの写真をご覧になって、比例縮小した形に作られると良いだろう。

Rollers top viewRollers 普通のローラと比べるとこのようになる。ポイントの多い場所を転がすと、樽型では清掃出来ない部分が生じる。実際に通してみると、樽型ローラは飛び跳ねる。

 ヤード部分は普通ローラを通すことになる。紙タオルが破れるまではショートしないから安心して使うことが出来る。黒くなったら破いて捨てるので、今のところ事故はない。円筒ローラに比べて、レイルに当たるところがはるかに広いので、長持ちすることは言うまでもない。これをアメリカの友人に知らせて、糊も送ってやったところ全員が作った。評判はすこぶる良い。MRに投稿せよと勧められた。

 リモネンの効果は絶大である。

2010年10月05日

続 Track Cleaning Car 

track cleaning car's tapered roller 10月2,3日は、関西合運に参加した。このトラック・クリーニング・カーを持って行って、皆さんにお見せした。面白いアイデアが出るもので、橋本三郎氏は、ローラをソロバン玉のように左右を細くすると面白いだろうとおっしゃった。これは卓抜したアイデアで、ソロバン玉は蛇行し、より広い部分でレイルを磨くことが出来る。早速やってみたい。
 ポイント部分でどうなるかなど、不明なところもあるがほとんどの範囲で効果的であろう。ローラは少し幅を短くして左右に振れるようにせねばならない。

triple-roller for a truck cleaning car 筆者は、先回述べたようにローラを斜めにすることを試したい。一つだけでは、片方に力が掛かって脱線しやすくなるので、3本のローラを図のように排列するのが望ましいと思う。
 
 溶剤はリモネンが最も適するようである。合運の会場では、筆者の紹介したリグロインの瓶をよく見かけた。「灯油ほど臭くなく石油ベンジンより蒸発速度が遅いので、大変使い心地が良い。」というコメントを戴いている。
 来年はリモネンの瓶が並ぶであろうか。しかし、化学薬品であるから普通の薬局の店先に並んでいるわけではない。工業薬品店を電話帳で探して注文せねばならないのは、やや面倒であろう。



2010年10月03日

Track Cleaning Car

 答はTrack Cleaning Car である。

IMG_2665 Centerline Products という会社がTrack Cleaning Carを売り出している。使っているのを見たが、ローラが軽すぎると感じた。また全体がダイキャストで、ある程度の重さがあるのだが、もっと重い方がよいと思った。

 先回テキサスに行ったとき、その話が出ていた。特許ではないのだから、仲間内で作る分には問題はなかろうということになった。Jimが木型を作り、デニスが鋳造した。これは、はるかに重い。全体で1kgである。ローラだけでも250gある。これは筆者が旋盤で挽いて作った。台車は、連結器が付いたものがジャンク箱にあったのでそれを付けた。ジムは木彫りの名人であることは御承知と思う。

truck cleaning car roller ローラはソリッドのブラスの棒だが、一説によると、中空にして内部に堰を作り、鉛の散弾を半分くらい入れると良いという。これはゴロゴロと転がるのではなく、ドタドタと引きずられるのが良いということだ。多少の摩擦が生じて、レイルを擦る様になるらしい。それならばと、ローラを斜めにして、いつも横方向のずれを作るようにしようと考えている。次回までに原型を作ることにした。その角度は、試作してみないと決められないであろう。

 ペーパタオルを巻き付けて、リモネンを垂らし、レイアウトを2周ほど走る。ぺーパタオルは真黒になる。新しいのを再度巻き付けて何回か繰り返すと、汚れが付かなくなってくる。
 貨車を外して見ると、車輪がきれいになっている。要するに、レイルの表面がリモネンで濡れると、それが車輪にも付き、汚れが浮きあがる。それが再度レイルに付いて拭き取られるということを繰り返している。

 考えてみれば、レイルの清掃など、レイアウト建設以来、あまりしたことがなかったが、ポイントのフログ付近の黒い汚れも、たちまち無くなった。
 運転前には、これを牽いて2周するのが習慣になった。

 リモネンの消費が増えたので、500g入りの大きな瓶を買った。4000円くらいであった。おそらく2,3年は使えるのではないかと思う。試薬なので純度が高く、残り香が無い。不純物が入っていると、揮発分が乾いた後、妙な臭い(高沸点の不純物の臭い)がする。

2009年06月24日

続々 Hard Center Frog

電解メッキと電解研磨 先々回の問題に対していくつかの御回答を戴いている。

 railtruck様が正解である。レイルに銅メッキを掛ける。メッキにより銅は完全に均一に生成するわけではないし、完全に均一に生成するとしても、円以外は相似形にはならない。レイルのように角があるものは、その部分の電界が大きいので、角が膨らんで丸くなるように厚く付く。

 無電解メッキという方法もあるが、そこまで相似形にこだわるものでもないので、簡単な電解メッキを掛ける。

 メッキにより4%くらい太くなったものを加工してフログを作る。それが縮むわけだから、厳密にいえば、レイル断面はおかしくなるだろう。
 しかし、フログの断面を顕微鏡で見る人はいないので、これで良いことになっている。

 上述のように電解メッキは、表面の凸凹をより強調するようにメッキが付くので、仕上がり面は粗雑になる。機械加工のあとの微小なざらざらが、さらに大きな粗粒面になってしまう。昔はメッキ屋はそれをバフ加工で削り落してさらに厚くメッキを掛けていた。現在は無電解メッキになったので、自然につるつるのメッキ面が生成する。

 逆に、工作物を陽極に吊るして電流を通じると、とがった部分が先に溶けていくので、短時間でつるつるにすることができる。これを電解研磨という。筆者は時々利用しているが、紹介記事を日本の模型誌で見たことはない。

2009年06月22日

続 Hard Center Frog

Prototype Hard Center Frog これは実物の写真で、このサイトからお借りしている。図面も簡単に手に入る。

 長いレイルの末端を所定の寸法に曲げ加工して、ボルト穴を明けるだけでフログが完成する。斜めに削る必要がないので大きな工作機械が無くても容易にできる。

 Hard Center Frog は古い特許である。100年も前から実用化されている割には、日本では全くと言ってよいほど知られていないのはどうしてだろう。組み立てフログよりはるかに頑丈で、保守も楽である。特許はとうの昔に切れているのだから、何の遠慮もいらないはずだ。

 この件については、こちらのサイトにこのような記述がある。乗り移りという語があるのが気になる。摩耗の度合いが違うと段差ができやすいのだろうか。
 
この他、クロッシングの製造方法としては、鍛造によるもの、マンガン鋼の芯にレイルを巻いたハードセンターと呼ばれるものがあります。ハードセンターは米国で好んで使用されていますが、低速では良いものの乗り移りが悪くなる傾向があり北東回廊の分岐器の大きな動揺の一つの原因でもあるようです。

2009年06月20日

Hard Center Frog

Hard Center Frog この写真は、ROW社製のフログである。
Right"O"Way社は、Lou Cross氏の会社であり、洋白製のポイントの部品を各種販売している。

 フログは二種類あって、このようなハードセンタのものと、組み立て式のものがある。プロトタイプの年代に合わせて選べる。

 日本の鉄道では全体が一体に鋳造されているが、このハードセンタ方式ではごく一部が硬い材質で、摩耗したときの取り換えは比較的容易である。
 軸重の大きな国ならではのアイデアである。

 この種のフログの原型作りを頼まれたことがある。結果として多忙で断ったが、やっておけばよかったと後悔している。いくつかアイデアはあった。

 ロストワックスは鋳縮みがあるので、普通のレイルを組み合わせて原型を作るとやや細くなってしまう。彼らがこれをどうやって克服したかは興味深い。

 読者の諸氏ならばどうされるであろうか。コメントを通じてお考えを知らせて戴きたい。(正解は次々回発表)

 ROW社のフログ、ポイントレイルは多種あり、よくできている。筆者もいくつか購入している。しかし、原則として筆者はポイントを自作している。フライスと大きなベルトサンダがあれば容易にできる。

 HO以下なら、手作業だけでも容易に作れる。ジグも市販されているので挑戦されてはいかがだろうか。




 

2009年06月18日

続 90° Crossing

Hard Center Frog for Crossing これはハードセンタ・フログである。ハードセンタというのは商標であると思う。
 
 硬い材料で一体に鋳造し、それに通常レイルをネジで留めた構造である。レイル継ぎ目が斜めであるから、ショックが軽減され、長持ちする。
 通常のポイント用フログには多用されている。模型にもその形のものが市販されている。

 この直角クロッシングは、Stocktonにある。ストックトンは農業が盛んで、日本からの移民が多かった。戦前はここに領事館まであった。
 UPとBNSFの交差点であり、両者の重量貨物列車が通過するので、より頑丈な構造が採用されたのであろう。

 やはり、ここもクロッシングの沈み込みが大きい。よく折れないものだと思うほど沈む。大事な部分のボルトも緩んでいるし、留め金具の向きも逆である。大丈夫だろうか。

2009年06月16日

90° Crossing

90°Crossing90°Crossing Frog

この1月にNortherns484氏とカリフォルニアを旅した際、通りがかりのFresnoに直角クロスがいくつかあると教えて戴き、それを見に行った。

 アメリカではクロッシングというのはそれほど珍しい存在ではない。信じられないほど大きな鉄道同士が大平原上でクロスしていることはよくある。
 地図上で「エイッ」と線を引いて、鉄道建設が始まった国であるから、それぞれの免許が交差するということはありうる。

 その後、大規模なクロッシングは徐々に姿を消した。立体交差ができたからである。しかし、小規模な鉄道が本線を横切る場合にはそのまま存続している。

 このフレズノのクロスは後者に当たる。本線の列車密度は比較的高いので、通過によるクロッシングの傷みは大きいと思われる。

 このようなクロッシングは、フログ部分が二重構造になっていて、車輪が当たる部分は、特別に硬いマンガン鋼でできている。これをHard Centerという。

 軸重が30トン近くもある車両が一日に千台以上も通るのであるから、よほど丈夫でないと持たない。保線も完璧であろうと思っていた。しかし、現場に行ってみるとかなりいい加減なので驚く。この写真のはハードセンターではないが、本線上の継ぎ目が少なくなるようにできている。

 バラストの突固めが不完全で、車両の通過によって沈み込む。するとクロス部が撓(たわ)む。こんなに撓んでもよいのだろうかと思うほど,撓む。疲労してすぐ折れてしまうのではないかと心配するほどである。



2009年06月02日

続 Cajon Pass

 カホン峠から逸走した列車はふもとのサンバーナディーノでひっくり返る。一昨日のコメントの場所には行ってみたことがある。かなりの宅地が更地になっていた。streetviewでも様子がわかる。

 列車は途中の急カーヴでも脱線せず、加速を続けて最終的にそれほど急でもないカーヴで、脱線して積み重なった。
 
 このカホン峠を最初に車で走ったのは1974年である。当時は高速道路が完成していず、ルート66の一部であった。現在はI-15の一部になり、すばらしい高速道路が完成している。昔のルート66は閉鎖され走ることができないが、ごく一部は昔のままになっている。
 このI-15は霧による交通事故が多く、多重衝突で多数の死傷者が出ることがある。20年ほど前には40人ほどが死亡する大事故があった。

removing tunnel 今年は有名なSallivan's Curve方面 に行ってみた。トンネルを壊して増線したと聞いたからである。昔のトンネルを壊す場面がこのサイトにある。

 昔は単線であったが、土を取り除いたので複線を敷くことができた。かなりの量の土であるが崩してしまった。95年前の開通時の段階では、このような大量の土は動かさずにトンネルを掘った方が安かったのだろう。

 50年前には蒸気機関車が走っていた。どんな音だったのか、聞いてみたかった。Union Pacific はこのLA-SL線にBig Boyを転属させる計画を持っていた。しかし、水と石炭の補給がままならない。砂漠の中に補給地点を設け、そこに水と石炭を運ぶ手間を考えると無意味ということになり、Big Boyはすべて廃車された。   

2009年05月31日

Cajon Pass

No superelevationremoving tunnel for 4-track 今年のO Scale Westに行く時、いつもとはコースを変えてLos Angelesから入国した。いくつかの拠点を巡ってシリコンヴァリィに到着した。

 カホン峠は、過去に何度も行っているが、今回は特別に大きな変化があった。去年工事をしていた四線化工事が完了し、トンネルを撤去して新線を敷いたのだ。この線区ではカントを全く付けていないのは興味深い。

 勾配区間では速度制限が厳しいから不要であることと、機関車の引張力で内側に引き倒す可能性を避けるためである。
 25パーミルもある区間で125輌も牽くのは異常である。しかしそれを毎日こなしている。機関士に言わせると、登りは気が楽だそうだ。現代の機関車は間違いなく牽き出す能力を持っている。連結器も切れにくくなった。

 下りは怖い。速度制限は25マイル/時で、それを超えると命がない。ダイナミック・ブレーキが良く効くので、速度超過の可能性はかなり低くなった。怖いのはブレーキの効き過ぎで、ジャックナイフのように列車が折れ曲がることだ。あっという間に何十輌も脱線転覆する。だから機関車を最後尾にたくさん付けて、ブレーキを効かせる。その時、連結器はぴんと張る。下手をするとショックで連結器が切れるといけないから、徐々に掛ける。
 この線区では、過去に何度もRun Away すなわち列車暴走が起きている。手順を間違えると悲劇を引き起こす。  

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2009年05月01日

続々々 Track Gauge

 もう一つのメイルを紹介させて戴く。

>blogは核心部に入っていますね。
>私も走らせていない部類なので、大きなことは言えないのですが、識者の皆さんからもっとコメントがあるものだと思っていましたので、意外でした。
>走らせていない人が多いというのと、走らせてはいるけれど、とりあえず問題なく走るので、走ると言うことに対して深く考えていない人が多い、という両方なのでしょうか。


 まさにその通りなのである。走りをより良くするということに、興味が向かないのだろう。これは日本の模型界の最大の問題だ。走らせてみると、問題点はすぐに見つかる。ポイントを一度も通したことのない車両が多いのではないだろうか。

 広いゲージを狭くし、フランジ・ウェイを狭くして外観を向上させつつ、車輪の落ち込みを減らすのはLow-Dだからできることなのである。
 すべての軌間を31mmにするのではない。ポイントの直線部と、クロスだけをを31mmにするのである。高速で走る本線は狭めるべきではない。側線は、直線である限り、31mmでも問題はない。観客がじっくり見る部分は狭くしておくと実感が増して良い。

 Low-Dの開発時に、吉岡精一氏とは多量の手紙のやり取りがあった。その時のことを思い出す。「前例に捉われるな。新しいことを始めると何ができるか。すべての可能性を洗い出せ。」と言われて、随分と頭を絞った。

 今回、思わぬことで車輪を増産できたので、すべての車両の輪軸更新が完了した。その結果、フログも更新することができた。
 重量列車が走る本線のフログは、たちまち傷む。するとフランジ・ウェイの底をフランジで走るようになる。動力車のフランジ高さは完全に一定ではないので、挙動がおかしくなる。狭いフランジ・ウェイこそがすべての問題を解決するのだ。

 実は、コメントが殺到して、以前のイコライジングの時のようになると思っていたが、拍子抜けした。この手の話は、走らせていない人にはピンと来ないのではないかと思う。イコライジングも走らせていない人には、ご理解戴けないところがあったように感じた。

2009年04月29日

続々 Track Gauge

 私信をすべて紹介するわけにはいかないが、興味深いご意見を紹介したい。
 実物の鉄道に携わっていた方からのお手紙である。

> プロト48やプロト87の存在意義は、このフランジウェーの狭さにあるというのが私の考えですから、御説はレールの魅力を引き出す、一つの方策であることは間違いありません。
> 一方私は、どうしても実物の事情が直ぐに念頭を過ぎりますから、やはり異線進入とか、フログ・ゲージの摩耗を考えてしまう……というあたりが正直なところです。


 当然、実物でこんなことをしたら大変なことが起きるのは目に見えている。しかしこれは模型である。模型のフランジは、実物の数倍の大きさであり、異線侵入は起こりにくい。これは先のこの図を見て戴ければすぐわかるように、フランジが厚いので、レイル・ヘッドの不整は、フランジの勾配の中で吸収されてしまう。即ち、異線進入は起こらない。

 proto48との比較でフランジ・ウェイが狭くて実感的ということもあるが、それ以上に、保線上の利点がある。欠線部の落ち込みがほとんどなくなるので、フログが傷まない。

 このような裏ワザ的な方法が採れるのは、輪軸の精度が素晴らしく良いからである。古いMax Gray時代や、韓国製の輪軸はすべて廃棄した。動輪はすべて28.5mmのバックゲージを持つので、全車両が同じ規格でそろった。

 

2009年04月27日

続 Track Gauge

 Low-D車輪の設計が始まったときに、吉岡精一氏にはたびたび貴重な助言を頂いている。
 「輪軸だけではなく、線路の規格も同時に考える。」という方針で進めた。

 「模型ではスラック(ユルミ)は内包されている。」という言葉は印象的であった。模型のスラックは、実物に比べて大きい。ガタが大きいので、車両が進行方向に向かって斜めに走るという状況がありうる。しかし、それは固定多動軸車両(蒸気機関車など)の設計を容易にする。
 
 曲線においても、ゲージを拡げてスラックを付けるということはしなくてよいのだ。むしろするべきではない。RP−25よりタイヤが薄いので、精度の悪い線路では落ち込むこともありうる。

 先回のトラック・ゲージを狭めるというのは、この裏返しである。広すぎるゲージを少し狭めても問題はないはずである。ただし、輪軸の精度が問題になる。ホイール・ゲージがそろっていないと大変な事になるだろう。

 この件については、いくつかのメイルを戴いている。
「素晴らしい!」から「やりすぎではないか」まで、多岐にわたる。

 筆者は鉄道模型の走りを楽しみたい。それが最も大きな原動力である。さらに、そこにある程度の視覚的要素を盛り込みたい。ポイントのフランジ・ウェイが広いのは我慢できない。さりとてすべてスケール通りにはできない。また、フランジ・ウェイの底をフランジで走るのは好きではない。
 それを工夫によって乗り越えるのが楽しい。 

2008年06月14日

続 フログを作る

#8 Nose Rail 曲線フログを作るのは面倒である。原寸図の上に置いて少しずつ曲げる。遠くから見て、周りの曲線との違和感がないことを確認する。

 短いレイルを正確に丸く曲げるのはきわめて難しい。長めに作って端を切り落とす。

 レイルをペンチの類ではさんで曲げると、レイルに傷がつく。また、狭い範囲に応力が集中し、メッキがはがれたりする。ハンダ付けしたあとで曲げると、ハンダがはがれる。

Making Nose Rail 筆者はフログ部分は必ず銀ハンダを用いる。銀2%を含み、鉛は入っていないという。以前のものに比べ、流れがよく、さらに硬い。硬いが、脆くはないので追加工できる。左の写真では、レイルの端を折リ曲げてフライスで削いだ様子がよく分かる。こうしないと先端の部分が頭だけ浮いてしまう。下のレイルは左端が、数ミリだけ手前に持ち上がっているのだ。


Rawhide Mallet on Rubber Table  ローハイドとは革製のことを言う。最近はプラスティック・ハンマにその座を明け渡しているが、昔は精密工作する人には欠かせないものであった。
 硬い革で出来ていて、相手に傷をつけない。当然、メッキもはがれない。これでゴムの厚い板の上で気長に叩く。これはアメリカで買ったが、どういうわけかイギリス製である。

 曲線上のポイントはフログ番手が大きくなる。筆者のレイアウトには12番というフログがある。どうしてもその番手を使わないと、最急曲線を下回ってしまう事情があったからだ。



2008年06月12日

フログを作る

曲線上の8番ポイント 分岐の図面をたくさん描いた。専らOゲージであるが、試しにOJも描いてみた。

 軌間が狭いと同じ番手であってもとりあいカーヴ半径が小さくなる。たかだか8mmの違いであるが、それは大きな違いをもたらす。国鉄の規格を調べていると、最小は8番である。ところが標準軌であると、7番でもよいらしいことが分かった。

 ちなみに、OJの8番ではとりあいカーブは2048mmと計算される。Oの2720mmとは大きな違いである。すなわち、OJを採用する人は曲線フログを採用しないと、とりあいカーブを大きく出来ないということなのだ。

 筆者は、フログを直線で作った。左右同形にするためである。しかし曲線上のポイントでは、フログは曲線でなければならない。それにはハンダ付けしたフログを少しずつ曲げてそれらしくした。このような細工はレイルが黄銅製であればこそ出来る。腰の強い材料では困難だ。厚いゴムの板の上でローハイド・マレットで叩く。この件については後述する。

 写真の曲線ポイントは半径2800mmと4300mmの分岐である。フログは8番である。フログ位置を算出するのに、随分手間が掛かった。幾何学的方法でフログがどこに来るか調べたのだ。やや時代遅れの方法であった。コンピュータによるシミュレイションをすれば、楽であったろう。
 ヒールの位置(トング・レイルの根元)があまり開かず、長いポイントになった。曲線ポイントは、いろいろな点で設計が難しい。特にフログ角を指定すると極端に計算が難しくなる。

2008年06月10日

続々々 ポイントを作る

750mm Module 稲葉氏からもコメントを戴いている。British(イギリス語)に詳しい方なので、貴重なご意見である。
「P点がポイントの語源」説は、今の所、旗色が悪くなってきた。

 ところで栗生氏が、わざわざブログの一面を割いて、筆者の「フログ番手の記事」の批評を書いてくださった。番手が大きくなると、正規の式でも、簡易式でも差が小さくなる。
 現場では番手が大きく、全くどうでもよいことなのであろう。 角度を測るのはとても難しいが、寸法には、はっきりとその差が出てくる。

 どうして筆者がこの件を大きく採り上げたかというと、例の組立て式線路の中に、
分岐モヂュールを入れねばならなくなったからだ。標準の直線モヂュールは1本の長さが750mmである。どうしてこの寸法に落ち着いたかは、吉岡氏による収納場所調査の結果である。「日本家屋の押入れの有効深さが800mmである」という数字を見せられて同意した。ダンボール箱に入れて800mm程度にしたかったからだ。

 すると8番分岐はこの中に納まらないことが分かった。
 P点を中心に置かねばならないので、底辺が375mm、高さが50mmの直角三角形を考えると、そのタンジェントは1/7.5=0.13333333となる。しかし、フログ角θを作図してみるとかなりの差が出る。その番手は、7.53332 である。当初はこのフログを自作するつもりであったが、以前用意した8番フログがかなりあったので、それを生かすためにはtanθ=0.12549のモヂュールを作るべきだということになったのだ。

 単独の分岐であれば、8番分岐を750mmの中に収めることも可能であったが、ヤードを機能的に分割するには、P点を中心に置く手法を採用せざるを得なかった。それで797mmという珍しい数字が出てきたのだ。

 筆者の親しい友人は、「例によって、極端な機能最優先設計だね。」と批評する。

2008年06月08日

続々 ポイントを作る

 早速、栗生氏からコメントを戴いた。ご紹介の語源については筆者も承知していた。実はこの図の表題には, "making the points" と書いてあったのだ。

 必ず複数形なのでポインツという表現をする。ご紹介の記事にもポインツと書いてある。ポイントは単数の音なので、P点ではないだろうかと推察したのである。

 これは30年以上前のアメリカでの経験に基づいている。地元の鉄道に勤めていた友人がどこかのヤードの本物の図面を見せてくれた。当然のことに、レイルは2本描いてない。すなわち、骨格図しか示されていない。
 分岐の詳細な図面も見せてくれた。 その交点を示して、彼はポイントという言葉を使ったのである。トングレイルのことではないのかと聞きなおすと、"それはPointsで、これはPoint Pである。”と言ったのだ。
 トング・レイルと言う言葉も、場合によっては使わない。単にポイント・レイルと言うこともある。
 その友人は故人となり、聞き直すことも出来ないが、当時の筆者にとっては大発見で、なるほどと膝を打った。

 このあたりの言葉は、イギリスから来た言葉とアメリカから来た言葉の2種類あり、歴史的な順番もあるだろう。北海道はアメリカのプラクティスなので言葉が多少違うかもしれない。 

2008年06月06日

続 ポイントを作る

#8 Switch Module この図は基準モヂュール幅100mm(実際は99mm)に対し、50mmの変位をもたらすための8番ポイントの寸法である。図は分かりやすくするために番手の小さいものを使っているから、
Not to Scale である。

 P点が中心に来ている。このP点こそ、ポイントの語源であるはずだと思う。分岐のSkelton(骨格図)を描くと、とりあいカーヴ無しで描かねばならないから、このP点が現れる。目には見えない点であるが、図面にははっきり出る。これがSwitch Pointであり、それを初めて聞いた日本人は「ぽいんと」と覚えたに違いないと、筆者は考えている。もちろん、トング・レイルの先端も point(s)と言うが、それとは別の言葉である。

 転轍機の図面をたくさん見ていると、鉄道会社、国、地方によって各種のプラクティス(設計手法)があることに気が付いた。大きく分けると二つある。トング・レイルが曲線か直線かの違いと、フログが曲線か直線かの違いである。京浜急行や阪神電鉄はフログが曲線である。これはアメリカのインタ・アーバンのプラクティスであろう。

 この図ではトング・レイルは曲線、フログは直線である。とりあいカーヴは、フログの直線が終わったところから始まる。作図して計算すると半径は2720mmと出た。これは最急曲線よりかなり大きいので、良しということになった。

 フログ角は、2(arctan1 / 2N)で、その角度は7°9′9″(7.152668°)である。
その角度のタンジェントは0.12549、サインは0.124513である。タンジェントが0.125でないところがミソである。ここを勘違いすると作図できなくなる。このあたりのことは昔のTMSなどに正しいことが書いてなかった。  


2008年06月02日

続 組立て式線路

PCボードにハンダ付け この写真はポイントの枕木にフログをハンダ付けしている様子である。筆者はすべてのハンダ付けは屋外でやる。塩化亜鉛のみならず、塩酸も足しているからである。非常に強力で、ハンダがよく流れる。屋内で使うと、置いてある金属がたちまち錆びるから、外で使う。

 ハンダゴテの握り方にご注意願いたい。この握り方でないと力が入らない。「ハンダ付けは力でつけるのだ。」という祖父江欣平氏の言葉の通り、うんと熱くしたコテを、「エイ」と押し付ける。勝負は一瞬である。あまり長く加熱するとPCボードから銅箔がはがれる恐れがある。肘は机の角に当てておく必要がある。手首の曲げ方の調整で位置が決まり、力が入りやすい。

 写真のハンダゴテはたまたま見る角度が悪く、極端に薄く見えるが、ごく普通のものを改造して100W→125Wとしたものである。単に、ニクロム線を少し短くしただけである。コテ先は削って先から5ミリのところを細くし、フログの中などの狭いところに届くようになっている。

 PCボードはガラスエポキシ製を用いる。紙フェノール樹脂ではそりが出る。シァでざくざくと切り、型紙となる合板に原寸図を描いたものに、粘着テープで仮留めする。レイルはコード157のカツミ製レイルである。これは高校生の時に入手したものであり、それに硬質ニッケルメッキを掛けた。光沢メッキで非常に平滑である。もちろん引き抜きレイルにはかなわないが、走行音は合格である。この硬質ニッケルはとても硬く、ヤスリがすべる。砥石をつけたモトツールで切り落とす。メッキさえなければ、切り口のヤスリはよくかかる。

2008年05月29日

組立て式線路

 ここしばらく、アメリカのレイアウトを紹介してきた。模型の方はどうなっているかという質問もある。

 実はこの2箇月は、線路の工作をしている。地下室の方は放置で、組立て式線路を急いで作っている。

 この線路は、1988年頃企画されたもので、当時筆者はアメリカ在住であった。手紙を吉岡精一氏と何回かやり取りして、詳細を詰め、木工所に注文して作った。

 帰国してすぐ受け取り、故魚田真一郎氏と半分に分けて所有した。二人で複線を作ろうという事になったのだ。当時、筆者はマンション住まいを余儀なくされていたので、会場を借りて運転しようとしていた。取り掛かったところに神戸の震災が起き、彼と線路は瓦礫の中に埋もれてしまった。

 その後少しづつ進捗していたが、このままでは埒が明かないと思い、所属するクラブに何本か持って行った。Oゲージの仲間が「これは凄い。」と賛同して下さったので、手伝って戴いた。木工品の下地処理、塗装までは済ませてあったので、防振シート貼り、き電線(ブス)、接触子などの工事をした。

 全部で100本以上を正確に作るのは大変な作業であった。4人で3日ほど掛かって、ある程度目鼻がついた状態になった。エンドレスは総延長80mほどある。かなりの大会場向けのセットである。80両編成を走らせるためである。

 それに付属するヤードは筆者がこつこつと作っている。しばらくこの話をしたい。

2007年08月13日

続 回転フログ

直動ポイントマシン 回転フログのアイデアは十年前からあった。吉岡精一氏が設計された可搬式線路の分岐に使おうという話があったのだ。

 動力車のモータを新しい物に取り替えていくと、どうしても古いモータが残ってしまう。1960年代のオープン・フレームのマグネット・モータは電流が大きく使い道が無い。たくさんジャンク箱に放り込まれたままになっている。それをポイント・マシンの動力に使おうというわけだ。ギヤも何もいらない。その強大なトルクを利用してリンクで動かそうというアイデアだ。そのとき、尖端レイルの他にフログまで回転させればよいというわけで、ある程度の試作も出来ている。

 回転式フログは、規格外の車両の入線を可能にする。可般式線路は持ち寄りの車両を走らせる運転会のための線路であり、そこには古い、規格外の車両も持ち込まれることがありうる。その点、個人の固定レイアウトとは異なる局面もあるわけである。

 その点、個人のレイアウトは気が楽である。入線できる車輌はこういうものです、と告知しておけば済む。RP25の範囲内に無いものは無理ですということにしていた。また、電流は3A以下ということになっていた。タイヤが油で濡れている物は入線前に清掃すること、またギヤボックスが無いものは不可としていた。油が撒き散らされるのを防ぐためである。

 しかし、DCCを始めた途端に来訪者が激減したのは意外だった。栗生氏のサイトでDCCの普及率調査の結果が出ているが、全くDCCを採用しないと言明される方が多くいらっしゃることが分かった。

2007年08月12日

回転フログ

回転フログ ロック装置 この回転フログは鈍端レイルと連動はしていない。車庫への分岐であり、運転日に朝と夜、各1回動かすだけであるからだ。本線通過モードでのロック装置は、ダンプカーの後ろのドアを留める金具である。ちょうどお誂え向きであった。薄い鋳鋼製で簡単に熔接できた。

 回転フログの特徴は、欠線部が無いということ以外に、ガードレイルが不要になることである。ガードレイルが無いと、チェック・ゲージも意味が無くなる。すなわちポイントを作るに当たって、車輪の規格に合わせて面倒な数値の確認が要らなくなる。 

ドイツの回転フログ  ただゲージが正しければ全く問題が無い。これはどのような利点をもたらすか。どんな車両でも乗り入れが出来るということである。実はこの15インチ軌道の上を走る動力車は既に存在しているが、その車輪規格が鉄道の車輪からやや遠いところにある。多少の修正はしたが、まだ不満である。

 現在建造中の新動力車は、より低抵抗の車輪を採用しているが、フランジ厚みが異なるのでバックゲージが異なる。また、他からの持ち込み車両も入線する可能性があるので、ポイントの規格を決めるのは、大変難しい状況にあった。

 回転フログはそのレイルの両面を使い、左右どちらを通っても全くフランジの裏側に接触させずに通過できる。

 回転する台座を配管用の熔接フランジで作った。その厚さを逃げるために、この部分のレイルは低い15kgレイルで作った。

2007年08月11日

15インチ軌道

鈍端ポイント 話は変わって、381mm軌道について触れたい。

 15インチ軌道の線路を敷いている。自宅ではなく、ボランティア団体の中でだ。この様な軌間の狭い線路では細いレイルを使うのが常識である。

 ところが22kgレイルで作ることになった。要するに予算上の都合である。6kgレイルを買うと、1本5.5mのレイルは数千円もする。一時期は1万円近くにもなった。古い22kgレイルを何十本も貰ったので、それを使えれば安上がりだ。

 しかしそんな重いレイルは曲げにくいし、取扱が大変だ。ポイントは作りにくいしどうしようかと悩んでいた。車両および線路設備の責任者になってしまったのだ。工法を考えてもっとも合理的な形にしないと実現できない。工事の時に動員できる人間の数は5人程度であり、その範囲で出来る工作法を採用せねばならない。大きな工作機械を使うことも避けたい。

 鈍端レイルを用いたポイントは世界各国にある。太いレイルを用いるので、途中の支えなしで1mの可動レイルが出来る。問題はフログだ。本物のように欠線部を持つフログを作ると車輪幅の小さな車輪は落ち込むし、角度を決めて削りだすのは大変難しい。筆者は酸素熔断の腕がないので、なるべく簡単な方法にしたい。

 色々なウェブサイトを探索していたら、『回転フログ』とでも言うべきものに行き当たった。リンク先がよく分からなくなったが、ドイツだったような気がしている。このフログは面倒な工作が不要であると同時に、欠線部が無いので乗り心地もよい。

2007年06月26日

理想のTrack Cleaning Car 

 真空掃除機は自動車用の小型のもので、これもバッタ屋で見つけた。かなり強力である。
 
 線路には、いろいろなものが落ちている。最も多いのがカプラの留めネジで、たまにはセンタ・ピンがある。列車の中で一つくらい抜け落ちても、そう簡単には脱線したりしない。年に一回の車検で持ち上げて気がつくことがある。抜けたスパイクも結構ある。

 磁石を下向きにつけておくと、かなり引っかかってくるが、ブラス、ステンレス、アルミニウムは付かない。

 鉄以外の金属片を取り除くには、渦電流による方法しかない。これはまだ予備実験の段階だが、高速で回転する強力な磁石を接近させるという方法がある。

 友人から貰ったネオジム磁石がたくさんある。これは信じられないほど強力で、2cm角の磁石二つを手で引き離すことが出来ない。それをモータで回転させ、磁界変化を与えると、落ちている金属片には渦電流が流れ、それが作り出す磁界で反発して飛び上がる。そこを真空掃除機で吸い取ればよいのだ。この方法はゴミ分別等でも実用化されているはずであり、公知の事実であって特許は取れない。

 原理は簡単なのだが、筆者のレイアウトは鉄レイルを使っているところがあり、そこを通過するとき、凄まじい勢いで吸着されて不具合が生じるような気がする。また、Kadeeのフェライト・マグネット製アンカプラは直ちに消磁されてしまうであろう。その部分では回転磁石を持ち上げるか、シールドする必要がある。

 まだ夢の段階だが、こういう順番で構成して清掃すればよいはずである。
 ‥棺Δぁ研磨、非鉄金属拾い、集塵車
◆[動パラフィン塗布車
 機関車 
ぁ‥展纂
 
 キマロキ編成ならぬ線路清掃列車である。

2007年06月25日

続々 Track Cleaning

Track Cleaning Car 集電を良くするには、汚れを取るのはもちろんだが、表面の酸化被膜を取るという意味もある。しばらく走らせていなかった側線に入線するときは事前の清掃は重要だ。それには、物理的な清掃も欠かせない。

 この写真の清掃車は戦前のものらしい。Louのところで見せて貰った物で、今となっては珍しい外側三線式用である。ブラシが金属製でないところが興味深い。

Track Cleaning Car Underside これは裏から見たところである。

 今なら、電池を積み、ラジオ・コントロールで好きな場所を清掃できる。掃除機も小型で強力なものがある。押していく機関車もラジオ・コントロールにすれば集電不良の心配もない。

 実は今それを製作中である。筆者のレイアウト中、特定の箇所の集電不良に悩まされている。その場所は手が届きにくく、困っている。長い棒に細かい紙やすりを付け、軽くこすってから、流動パラフィンを塗って重量列車を走らせると大抵直るが、それを一度で解決したいのだ。古いラジコン自動車から外した駆動装置を流用している。ブラシはブラスのカップ状ワイヤー・ブラシを使う。ブラシ用モータはジャンク屋で手に入れたギヤード・モータである。

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