ディーゼル電気機関車

2020年04月19日

Alco PA,PB のグリル

ALCO PA fan grill (2) CLWのキットに入っているグリルである。非常に薄い。0.16 mm (0.006インチ)のリン青銅板である。抜き落としなので、焼きなましていない。だからそこそこの堅さがある。これを大きな枠にハンダ付けせねばならない、少しのハンダを枠に塗っておいて落とし込み、フラックスをたくさんつけて、周りから炭素棒で温めると固着する。ハンダゴテでは難しい。

 中のファンは、細い棒にくっついている。これを厚い板の本体に付けるのは、かなり難しい。これもハンダを塗っておいて加熱する。強度が要るので、銀ハンダで付ける。

 3輌のうち1輌のグリルは完全なものが付属していた。1輌分は端が少し欠けた不良品、後の1輌は付属無しであった。無いわけにはいかないので、以前作ったことがあるが、トナの密着(”ぬれ”という言葉が正しい)が足りなくて、うまく行かなかったのだ。そのまま10年経ってしまった。

ALCO PA fan grill (1) 今回、新しい方法を実用化されたむすこたかなし氏に作ってもらった。素晴らしい出来で、オリジナルより良い。抜き落としであれば、焼きなまさなくても問題がない。単に凹ませる一般的なエッチングであると、”目”が出てしまう。圧延の時の加工硬化の痕である。抜き落としなら、根こそぎ溶けてなくなるので、問題がなくなる。 

 車体のハンダ付けについては以前解説した通りで、アメリカでは称賛され、日本ではケチを付けられるのは承知している。


 ハンダ付けの理論についてのコメントが来たので、参考になる記事を紹介した。 

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2020年04月07日

可撓ジョイント

flexible joint PA のモータには可撓ジョイントを付けた。本来ならユニヴァーサル・ジョイントを付けるのだろうが、先回の工夫で、推進軸の振れ角が極めて小さくなった。半径2800 mmを走行時で、1度ほどである。より損失の小さいジョイントを使うことにしたのだ。
 内部損失の小さな材料であるから具合が良いが、ただ一つの欠点は伸縮ができないことである。振れ角が小さいから殆ど伸縮は無いが、ゼロではない。相手のユニヴァーサル・ジョイントは中のスパイダが滑動するので 1 mmほど伸縮する。これを使えば、全く問題が無くなる。金属製の伸縮するスプライン付きのユニヴァーサル・ジョイントも用意してあるから、いずれ取り替えたい。

 この可撓ジョイントは様々なタイプのものがある。昔のスプリングジョイントという怪しげなものを、今様に改良したものだ。様々なサイズがある。HOには少々固いかもしれない。要は使い方次第だ。長い軸を使ってモーメントが大きいところなら、軽く曲がるから問題ないだろう。今回使ったのは、両方が Φ2 であったのを、旋盤に銜えて大きな貫通孔にしたものだ。

Flexible drive 3軸を駆動する台車の場合は、3軸目の支え方に工夫が要る。多少の上下動、捻りを許しつつ、トルクを伝えねばならない。軸重は大きい。過去にいろいろな形を試作したが、大軸重の機関車には向かない物ばかりであった。
 そこで、2軸を通し軸にし、3軸目をこの可撓継手で駆動すると解決した。剪断力には十分に耐えるからだ。それが昔のスプリングジョイントとの根本的な違いである。剪断力は、即ち動軸の反動トルクである。ガスタービン機関車にはそれを使ってある。

 こういう部品はまとめて作ってあるので、順次取り替えて様子を見る。 

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2020年04月05日

ALCO PA+PB+PA

PA+PB+PA もう30年以上掛かっている。1輌目は1985年に入手した。2つ目のAは1989年だ。Bが手に入らなかったので、スクラッチから作るつもりで図面を描き、作り方を工夫していた。側面上のグリルが他と合わないとおかしなものであるから、全く進まなかった。13年ほど前に Lou Cross氏から Bユニットを譲ってもらい、3輌が揃った。

 動力化もでき、手摺を付ければ、後少しで完成である。久しぶりに箱から出して、並べてみた。重厚である。韓国製のを見たことがあるが、これには敵わない。前頭部の平均厚みは 4 mm位もあって、正面衝突しても原型を留めるであろう。

 補重無しでA unitは 2.7 kgある。Bは軽く1.8 kgだ。前頭部の砲金一体鋳造が効いている。これをボディにハンダ付けするのは、かなり大変であった。ジグを作って耐火煉瓦で押さえ込み、ガスバーナで焙って付けた。Dennisはアセチレンを使えば早いと言った。それは当然であるが、国内では難しい。

 動力は各台車2軸である。アメリカで見た模型は、本物と同じくA-1-Aにして、中央軸を遊輪としていたものばかりだ。これは賢明ではない。ギヤボックスが車体中央に近づくので、台車の回転によって、短い駆動軸が大きく曲がり、角速度が一定にならない。即ち、音がする原因になる。
 1軸を遊輪にするなら、モータに近いところを遊ばせて、ユニヴァーサル・ジョイントを台車心皿に近付けるべきである。そうすると伸縮量が小さくなり、折れ角も小さくなる。 軸はイコライザ+バネで懸架されているので、軸重は同じで牽引力も変わらない。こういうところで「本物通り」に拘るのは賢明でない。

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2020年04月03日

続々 アメリカ製キット

CLW SD-40-2 (2) これはebayで買ったものだ。前々回とは全く対照的な方向に行っていて、素晴らしい出来である。炭素棒を使って組んでいる。
 ハンダがすべての接合面に100%流れ込み、全く隙間がない。組んだ人は工学的素養に溢れた人だ。よく考えて組んである。塗装時に塗り分けとなる部分で切り離せるようになっている。またその部分がへなへなしないように補強部材を入れているところは実にうまい手法だ。
 床下には太い部材を貼り付け、衝突に耐えるような作りになっている。

CLW SD-40-2 (1)CLW SD40-2(3) モータはMaxonのかなり大きめのコアレス・モータで、バンドーのコグド・ベルトを廻している。よく見ると多少増速である。この部分の抵抗は、意外に小さい。中間軸は Φ4 のメトリック・サイズのボールベアリングが嵌まっている。
 ユニヴァーサル・ジョイントの位相は正しい。こういうところから考えても、この工作をした人はかなりの能力の持ち主である。

 不思議なのは、すべてのネジがISOネジであることだ。アメリカ人が組んだものでメトリックのシャフトやネジが使われているのは珍しい。モータに合わせたのだろうか。車体の上下を締める部分は厚いアングルをしっかりとハンダ付けし、それにM3のネジを切ってある。細かな部品も、すべてM1.4のタップを立て、ブラスネジで仮留めしてハンダ付けしてある。筆者の理想とする組み方である。実に上手である。
 
CLW SD40-2 不思議なことに、塩化亜鉛を使わずにロジンを使っている。要するに溶剤で溶いた松脂である。裏にはそれがぎっしりと結晶化している。錆びにくいようだが、無いに越したことは無い。リモネンで湿らせて拭き取った。リモネンとは兄弟に当たる分子構造を持つ物質であるから、実によく溶ける。

 手摺等と台車を付ければ即完成、と言えるところまで来たのを売りに出したのだ。どういう訳だろう。上廻りだけで 2 kg弱ある。ウェイト無しで、生地+モータ の質量である。台車は1つ 400 g弱だ。 
 正しい O scale の質量である。よくO scaleはウェイトをたくさん積めるから重いと思われているが、そんなことは無い。韓国製の薄い板を使ったものは軽いから補重するが、アメリカ製、日本製のまともなものは丈夫に出来ているから、生地のブラスだけで十分に重いのである。

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2020年04月01日

続 アメリカ製キット

 このキットは厚い板で出来ているから、持った時の堅さ、冷たさが気持ち良い。ただエッチングが甘いので、access door latch の形が面白くない。遠くから見れば同じなのだが、じっくり見た時にラッチを外すハンドルの形が見えると良い。

 これとは別に、20年ほど前に友人から買い受けたGP15のキットを点検していたら、エッチングが間違っている。どういうわけか、2段 + 裏から1段のエッチングのはずが2段目が裏からエッチしてあった。即ち、ドアラッチが無い、のっぺらぼうの側面になる。
 これは回収すべきだったのだろうが、製作者が入院し、そのまま還らぬ人になってしまった。だからそのままになったのだった。そのまま組むと、妙なものだ。このキットはCLWの製品ではあるが、エッチングを主体とする繊細な作りで、それ以前のロストワックス主体の物とは作風が異なる。韓国製の模型に対抗するために、改良したのだろう。

access door latch (2) このロストワックス部品を大量に入手してあった。ドアラッチである。必要量の10倍くらいもある。
 顔を出す部分は、2.5 x 5.5 mmである。フランジ部分の段差は、0.50 mmである。板に角穴をあけて裏からハンダ付けすればよいのだ。角ヤスリで丁寧にあけて、付けた。

 薄板ならそのまま、置いてハンダ付けして良い。上述の厚い板には裏から孔の周りをフライスで削って、厚みを減らした。これが大変な手間で、参ってしまった。削れば、ヤスる量は減るわけで、多少楽にはなる。1.02 mmを0.55 mmにするのだ。しかし、フライス仕事は手間がかかる。

access door latch (1) 出来たものはこんな具合だ。部品の周りにハンダがぐるりと、にじんで見えている。これがベストの状態だ。こういうハンダ付けをしたい。


solder ところで、ジャンク箱からこんなハンダが見つかった。多分アメリカ製だろう。直径は19 mmであった。3/4インチだ。
 柔らかく使い易い。刻み目があるので、長さを確認して切りやすい。置きハンダには便利だ。使った感じでは、スズ60%の鉛ハンダだろうと思った。


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2020年03月30日

アメリカ製キット

CLW GP38-2 (1) レイアウトの工作ばかりでは疲れるので、車輛工作も手掛けている。30年ほど前アメリカで安く買ったジャンクを、少しずつ加工している。これらはCLWの製品である。アメリカ製のキットを組んだものだ。
 1日1時間のつもりだったが、意外と面白くなり、毎日超過勤務をしている。

CLW GP38-2 (2) この手前の機関車はGP38-2である。全く経験のない人がハンダ付けを初めてやったという感じの「作品」で、どうしようもない。部品を削って形を整えてからハンダ付けするべきだが、鋳物の湯口を付けたままでハンダ付けしてある。板もエッチングの指示している外形まで削ってから組むべきなのに、無理矢理付けている。ヤスリや糸鋸の存在を知らないようだ。前後の昇降台のハシゴが入るところだけは、金鋸で切り込んだ跡がある。
 ハンダのしずくで金属がつながっているような付け方であって、二つの金属板の隙間に浸み込んだような付け方は一箇所たりともなかった。曲げも、裏にV字溝を彫って曲げるところを、ペンチでぐいっと曲げただけで、話にならない。焼き鈍して、プラスティック・ハンマで叩き延ばした。
 
CLW GP38-2(3) 普通なら途中で諦めるのに、最後まで行ったところは、ある意味ですごいと思う。ペーストを使っているので、全体がべとべとである。少し錆び始めて、裏は緑色であった。
 結局、全体が漫画みたいに歪んだものができた。動力も押し込んであって、一応動かしたようだ。要するに、本物の形を観察しないで、箱に入っていたものを順に付けただけである。エポキシ接着剤は使ってないところが珍しい。

 すべてのパーツをガスバーナで焙りながら外す。よくぞここまで、という感じである。伊藤剛氏に教えて戴いた英語に、”the man who has ten thumbs" というのがあった。全部の指が親指であるということは、どういう状態かお分かりであろう。その実例は前にもあったが、これはそれを下回る。

 すべての板の外周部を単目のヤスリで削り落とし、油目ヤスリで仕上げた。完全に直線を出しておかないと、歪んで後で後悔する。削り粉がたくさん出た。ハンダは、ガスで焙って圧搾空気で吹き飛ばした。回収して使えるほどたくさん使ってある。

 このキットは板厚が 40ミル(1.02 mm)もあるので、極めて頑丈である。ぶつかっても被害が少ない。組み上がるとかなり重い。ハンダ付けは、200W以上の大きなコテか、炭素棒に依るのが望ましい。

 組み直すと立派になるはずだ。

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2020年02月27日

Kemtron の Alco RS2

 先日の韓国製ギヤボックスの高性能化が、意外なレヴェルで可能であったのに驚き、もう一つやってみた。初段のギヤを外してギヤ比を下げた。これで効率がさらに上がるだろうし、押して動かすことも楽になる。ほとんどの場合、ギヤ比は高過ぎる。ギヤ比が低いものほど高効率が達成できる。これは筆者の経験によるが、自動車でも同じである。原動機の回転数が高いと損失は大きくなる。ポルシェのギヤ比は低い。
 高トルクのモータを使ってギヤ比を低く、というのはあまり見ることが無い。これを採用すれば、ピニオンの歯数を増やして音が小さい模型を作れるが、だれもやらない。ほとんどの人は外見が綺麗に出来れば満足してしまうのだろう。
勾配線で重列車を牽けば実力はすぐわかる。コンテストでそういうことをしない現状では、スケールスピードで走って、重負荷でもつまずかない機関車を誰も評価しない。

 高トルクモータは仕様書を読めばすぐ見つかる。300台も注文すれば作ってくれる。30年前、祖父江氏との共同作業の中で特注したものは、その後その会社の定番商品になっている。
 今でもかなりの数を持っている。ディーゼル電気機関車の3条ウォーム化改造に適する回転数とトルクを持つ。

Alco RS2 Alco のroad switcher RS2 である。先のスウィッチャは、S2 であった。要するに、本線用にも入替用にも使えるというのがウリであった。この会社の名前の付け方は単純である。その点EMDはややこしい名付け方法を採っている。NW とは900馬力(nine hundred HP)で熔接台枠(welded frame)を使っているのだそうだ。こんな話であれば、付き合い切れない。 

 Kemtronのキットは重い。ボディの丸味のある部分はすべてロストワックス製で、それに30ミル(0.76 mm)の厚さのブラス製ボディがかぶさる。床板は同じ厚さで、そこに1/8インチ(3.2 mm)厚、1/2インチ(12.7 mm)幅の帯材を両側に貼り付けるという堅牢な構造である。下廻りの床板関連だけで、600 gほどもある。
 ハンダ付けは炭素棒でも良いが、筆者はピンで位置決めしてクランプで挟み、ガスバーナで焙り付けである。隙間なくできると気持ちが良い。床は堅く、パイロット部は一体鋳造で安心である。相手が貨車なら、正面衝突しても決して負けないだろう。

 動力はAll-nationのものを推奨していたが、開放型のギヤボックスは当社の方針に合わないので、すべて売却した。その動力装置はアメリカでは希少価値があり、ずいぶん高く売れた。その後3条ウォーム化したものが1輌、ダミィが1輌あった。今回のAjin製をそれにつけることにした。改造費はジャーナル部のボールベアリング8個とコアレスモータだけである。在庫は十分で、すぐできる工作であった。レイアウトの作業が終わってから2時間くらいずつ、それに充てた。

Alco RS2's Kemtronの製品は、荒っぽく扱っても決して壊れない丈夫さがあり、筆者の好みである。ただ、ハンダ付けは素人にはできないだろう。ということは、これを手に入れておくと、ハンダ付け教室の良い教材になるということに気付いた。しかしもう入手することは困難だ。

 Alcoの機関車は美しい。当時から、EMDに比べると頭一つ出ているデザインであった。

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2020年02月25日

EMD NW2

 改装で細かい傷がついたのでタッチアップした。先日の神戸の催しに持って行って、披露した。筆者がスイッチャを持って行ったのは初めてだそうで、「珍しいね。」と言われた。確かに今までは本線用の大型機しか持って行かなかった。
 下の写真の、UPカブースの付いているタンク車一編成を持って行った。Texaco は新作である。このディカルを Dr.Yに 新しく作ってもらったので、一気に増えた。本当は Texaco だけで60輌編成が組みたかったが、当時はディカルが高くて、とても無理であった。  

 S2 と NW2 とを同じ線路の上に置き、片方を押すと、もう一つも走り出す。これを見せたら、驚愕した人が居た。彼には初めてだったらしい。話には聞いたことがあるけど、本当に動くとは思わなかったそうだ。どういう風に話が伝わるとそうなるのだろう。あいつはウソツキだと言う人も居るらしいから、油断はできない。この動画を撮って、早くUPしておく必要がある。 名古屋の会合で撮って貰った動画があるので、それを近日中に youtube にUPする。 

displayed in Kobe 神戸の催しでは、モハメイドペーパー氏による解説が日に4回あるので、そこでの紹介に入れて貰った。押して動かすと、どよめきがあるかと思ったが、そうでもない。皆よく分からないのだろう。しかし、数人が接触してきて話をした。「面白いですね。」と言ってくれる人も居る。

UP NW2DCC NW2 はまもなくDCC化する。DCC化すると、2台並べて片方を押す演示は出来なくなるのは残念だ。その前に1枚写真を撮った。なかなか良い雰囲気である。

 この種の機関車はこのスロットルがあると面白そうだ。動画を見て欲しくなった。アメリカ人の作るものだから、厚みはかなりある。今後進歩するだろう。

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2020年02月07日

Ajinのギヤボックス

3 unit turbine + S2 この機関車S2の製造元がどこかは分からない。GTEL タービン電気機関車も Alco製である。しかし、大きさが全然違う。
 台車の造形は素晴らしい。よくぞここまでというほど、よくできている。しかし、台車にバネは無く、単純な2点支持である。肝心の動力部分の構成は最低で、直ちにゴミ箱行きであった。入れ替えるべきギヤボックスの伝達様式を考えた。3条ウォーム以外も探っていたのだ。

 先日、処分するものをより分けていたら、比較的新しいアジン製のギヤボックスを見付けた。なんと、逆駆動できそうな気配である。少々ぎこちないが、整備すれば行けそうな感触だったので、早速バラして灯油に浸けておいた。グリースが溶けてきたところで、溶剤スプレイを吹き付けて洗い、ダイヤモンド砥石で歯車のバリを完全に取った。すべての回転部分を研磨して、入念に再調整した。
 スパイラルギヤには二硫化モリブデングリスを少々塗り、他のギヤにはスピンドルオイルを垂らした。オイルレス・メタルによく浸み込ませてから再組立てした。

 このAjinのギヤボックスは、アメリカで開かれるショウで安く並べておくと、喜んで買っていく人が居る。今までそうやって処分してきた。今回のは今までのとは形が違った。

 アジンには80年代によく行って、ある程度の技術移転をしていた。その後に作られたものだと思う。
Ajin gearbox アジンに持って行ったギヤ・ホブ(少ない歯数の歯車には、専用の歯切り用ホブを使うように助言した)を使ったようで、そこそこの性能を得ているようだ。だから、10枚歯でも音が小さい。(わが国で売られている小歯車の歯型はひどいものが多い。14枚以下は全滅に近い。)
 このギヤボックスでは、小さな歯車は硬い材料で、大きな歯車は軟らかい材料で、という原則は守ってあるようだ。ところが最終段の90度ひねりが全く駄目である。どうしてこんな歯数の少ないギヤを使うのか、理解できない。8枚歯では歯車とは言い難い。見るからに歯型が良くない。モジュールを小さくして歯数を増やせば、効率はずっと上がる。(逆駆動しにくいから、無理やり廻して歯を折った人が居るのかもしれない。だからスティール製の大きな歯にしていると考えると、合点がいく。)


 ジャーナル 即ち車軸端にはボールベアリングを嵌め、台車を組立てた。押してみると見事に逆駆動できる。ギヤ比が大きいので、3条ウォームほどは軽くないが、台車の自重の摩擦力で、逆駆動できた。潤滑油であるグリースの粘性によって、廻りにくかったのだ。ここまでの整備時間は、4時間くらいである。
 車輪は替えなかったので、やはりめっき音がする。アジンはどういうわけか、車軸が Φ4.5 なのだ。車輪を替えると、各種のスリーブを嵌め替える手間がかかるが、いずれ替えることになるだろう。しかし少々先の話だ。
 この台車は2点支持のイコライズ方式だ。バネがないから、レイルの継ぎ目音がカツンカツンと頭に響く。軽い機関車だからまだ良いが、衝撃は大きい。
 次回の整備時には、ボルスタの心皿にゴム板をはさむことにする。機関車にバネを入れずにイコライザ支持だけで、ジョイント音が良いと悦に入っている人が多いが、Oスケール以上ではそれは非常にまずい。車輛、線路双方に影響がある。衝撃でハンダが疲労して外れることがある。分岐のフログ付近がよく傷む。
 HO以下では問題になることは少ない。この機関車は、当鉄道では初登場の、バネ無しでイコライザのみの機関車である。実のところ、こんなに響くとは思わなかった。枕木下にエラストマが敷いてあっても、かなり響く。これがなければ、もっと凄まじい音だろうと思う。車輪踏面が真円でないこともファクタの一つかもしれない。バネ懸架、あるいはゴムによる緩衝が必要だ。

 モータをコアレスモータに取り換えて、試運転した。
 もう一輌の方(3条ウォーム)は1.5 V, 0.07 Aで起動するが、これは1.3 V, 0.06 Aほどで起動する。12 Vでの無負荷走行電流も、他方は 0.09 A に対して、0.07 Aしか喰わない。12 V掛けてスリップさせるときの電流は0.36 Aと0.31 Aである。起動し易さは同等であるが、最大負荷時の効率に関してはウォームに微妙に勝る結果が出ている。おそらくこれは、前者のギヤ比が大きいことと、後者ではチェインがわずかに伸びて効率を低下させるファクタが大きいと思う。

 いずれも、車輛の質量は1.17 kgと1.21 kgであってほぼ同じである。引張力はどちらも2.9 Nである。多段スパーギヤは非常に良い結果を出している。このギヤボックスは、チェイン無しの駆動ができるところが大きな利点である。ギヤボックスにボールベアリングを入れることができれば、さらに良くなるだろう。しかし、押した時の動き易さということに関しては、3条ウォーム + チェインの方が、はるかに良い。
 改装費用は1/10、時間は1/4であったから、その点でも助かった。もう一輌分見つけ出したので、やってみよう。

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2020年02月05日

続 UP switcher

NW2 (1)NW2 (6) ハンダ付けがへたくそで、肝心の部品が取れて来る。上廻りを床に留める金具がパラリと落ちる。ハンダが廻っていない。左が取れる前、右が取れて落ちた物。塗装してあるので、ハンダ付けはできない。良く磨いてエポキシ接着剤を塗り、クランプで締めた(圧締)。こうすれば極めて強力に付く。

NW2 (3) 運転室(キャブ)があるので、推進軸支えの位置をキャブ側は中心に近く、手前に置き、機関室側を遠くに置いた。モータ位置も少し移動した。そうしないとユニヴァーサル・ジョイントのスペイスが無いからだ。オリジナルでは、モータも床上にあったのは同じだが、中央のギヤボックスで推進軸を下に降ろし、極端に短いユニヴァーサル・ジョイントで無理につないでいた。しかも位相は間違っていた。そのせいで、カーヴでゴリゴリという音がした。改造したら、とても静かになった。ユニヴァーサル・ジョイントは、ある程度の長さが必要で、曲がる角度を小さくすべきなのだ。
 改造により、燃料タンクの中が空になったので、活字をぎっしり詰めた。すると、ハンダ付けが不完全なせいで、重さにより分解して試運転中に落下した。仕方がないので、丈夫に作り直すことになった。こういうことは、韓国製の模型の宿命である。

NW2 (4) ジョイントはこんな形である。Ajinのジョイントを拾っておいたのを、有効利用している。あまり精度は高くない。中間軸が微妙に震えるが、軽いものだから我慢する。ブラスで作ったスリーヴと接合するのだが、抜け留めが要る。超硬の 0.5 mmのドリルで軸を貫通して孔をあけ、針金を通して曲げる。ドレメルで3万回転であけるのだ。これには熟練を要する。

 モータ・マウントは1.6 mmの板で、4 mm角の棒に銀ハンダで付けてある。簡単なジグ上で、焙り付けである。角棒にフライスで溝を入れ、軽く押し込んで付けた。その時、板にはニッパで軽く傷を付けて、押し込んで噛合わせた。こうするとハンダが廻りやすい。工作が簡単な割には、剛性が大きく、具合の良いものであり、お薦めできる技法である。普通のハンダでは強度が足らない。

UP NW2UP S2 30年の懸案課題が解決した。同時に中身の怪しいスウィッチャ Alco S2 も整備した。 これは後述するが、軽整備である。モータを取り替え、車軸にボールベアリングを入れただけだ。
 DCC化するが、近々ある神戸の行事に持って行ってからの予定だ。

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2020年02月03日

UP Switcher

chain drive (3)chain drive (2) ギヤボックスの上にはモータからの推進軸が来る。その支えは9 mm角棒を切って、2 mmの板に貼り付けたものだ。銀ハンダであるからとても強い。貼ってからフライスに掛けても、剥がれる心配はない。高さが足らなかったから、1 mmの板をはさんで持ち上げてある。


 チェインドライヴの紹介のついでに、このスウィッチャについて書いておこう。この機関車はずいぶん前からたなざらしになっていた。80年代にアメリカに居た頃、友人から買った韓国製の機関車だ。彼の手による、美しい塗りであった。本物を毎日見ている人であったから、エンドビームのスコッチライトは本物を切って貼ってある。
 上廻りにはそれほど不満が無かったが、下廻りは悲惨だった。 とにかく走らない。集電が悪いのは車輪のメッキの問題、軸の仕上げ、集電ブラシの材質に問題があった。要するにまるでダメである。台車の鋳物は軟らかく、すぐに歪んで、車輪が浮く。ギヤボックスは固くて廻らない。

NW2 (5) 駆動装置はすべて廃棄して、新型ギヤボックスを付けた。運転室の床下には、限られたスペイスしかないから、スプロケットの位置を少し横にずらす必要がある。要するにチェインが少し斜めに掛かることになる。したがって、推進軸支えは短くせねばならない。下げる量を計算してフライスで削って沈める。こういう時は、三角関数にお世話になる。便利なものである。銀ハンダで付けてあるので、事後のフライス加工にはためらいが無い。外れて飛んでいくということはない。

 運転室は、窓が大きいので丸見えだ。機関士の人形を見付けたが、縮尺が違う。身長 2 m以上あるだろう。尻を削って座高を低くしたが、まだ大きく見える。体重は120 kgはあるだろう。そんな人も居るから、良しとした。 

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2017年09月06日

続々々 Abo Canyon

 Abo Canyonで撮った動画が見つかったのでYouTube にupした。たまたま、短い80輌ほどの列車で、面白くない。機関車は4輌だ。5輌つないでいれば、100輌以上ある。

 YouTubeにはAbo Canyon関連の動画がいくつかある。
 BNSFの広報ビデオは分かり易い英語で、楽しめるだろう。

 単線時代の動画である。規制の無かった時代の撮影で、気楽に撮っている。

 複線運用を4倍速で再生したビデオが面白い。走行方向は自在のようだ。
 
 Belenのヤードを空撮した動画である。ターンテイブルが残してあるのは興味深い。

 ベレンは長閑な街である。

2017年09月04日

続々 Abo Canyon

BNSFBNSF2 待っているうちに次々と来るので、写し損なう事がある。
 この写真で曲がっている線路が在来の本線で、直線が新線である。

 この写真は西の方を向いて撮っているから、曲がっている方は坂を登っている。この撮影地点の背後が峠になっているので、かなりあえぎながら通過するが、対する西向きの列車は、あっという間に通過してしまう。しかも音がほとんどしない。

 連結輌数は120輌ほどであるが、勾配は12.5‰程度であるから、比較的楽そうである。4重連ないし5重連である。

 Belenを通過するこの本線は、Belen Cutoffと呼ばれている。シカゴ ― ロスアンジェルス間のほとんどの重量貨物列車は、ここを通過する。ざっと一日120万トン強である。

2017年08月31日

Abo Canyon

 今回はアメリカの南西部の取材が主体である。目的は別にあって、鉄道は添え物であるが、通り道なのでほんの少し、回り道して撮影した。

Abo Caynon 3 元は単線の隘路であったが、近年複線化されたことにより、膨大な貨物列車がここを通るようになった。Abo Canyonはその脇にある峡谷で、小型のグランド・キャニヨン風の様相であるが、見に行くほどの価値は全くない。
 サンタ・フェ鉄道の大陸横断線は、後述するRaton Passを通っていたが、この勾配は急で、最大35‰もある。長い貨物列車は、とても通すことができない。その代替線として開発され、テキサスを通ってシカゴと西海岸を結ぶ重要な線区である。2011年頃、複線化工事が完成して、15分に一本程度も長大貨物列車が通過するようになった。
 この区間は西のBelenで、Raton Pass からのATSF旧本線に接続しているが、事実上こちらが本線になった。
 
Abo Canyon 1Abo Canyon 2 ベレンを出て南下すると砂漠の中で複線に遭遇する。遠くからでも列車がやってくるのが分かる。タイミングを合わせて踏切で撮影すると、間もなく反対側からもやってくるのが見える。それを撮り終わると、また反対側からやってくるのが見える。というわけで、いくらでも撮れる。 

 最近、写真のサイズが妙に大きくなっている。編集して小さくしてあるのだが、大きく引き伸ばされてしまい、粗く見える。あちこちの設定を触っているのだが、うまくいかない。原版のままアップすると、はみ出してしまう。小さくしてもこの程度で、困っている。


2017年05月24日

EMD SD45

SD45 pingpong table SD45は1970年頃導入された、当時としては最大級の単エンジン機関車だ。V型20気筒ディーゼルエンジンを搭載し、ラジエータ面積を稼ぐために斜めに配置したデザインは刺激的であった。長大なフレーム一杯に、長いフッドが載っている。
 音は独特で、遠くからでも認識できた。非常に低い音というよりも空気振動があり、腹の皮が共振した。KTMはインポータの US Hobbies からの発注でこの機関車を製作・輸出した。祖父江製作所製ではない。構成は明らかにGP7、SD7とは異なる。非常に簡素な作りである。
 
 これは1980年代にアメリカで購入した。当然のように中身は外して売却し、3条ウォームを搭載、慣性モーメントを稼ぐために巨大なフライホイールを搭載した。モータ軸よりも1.3倍ほど増速している。これ以上の増速はコマの効果が出て危険である。これは実験上求めた値だ。
 我が家の地下レイアウトでは、最高速でpower off すると、慣性でエンドレス(約30 m)を一周してきた。 軸重は500 gwである。運転は楽しい。

 実物はしばらく見ないと思ったら、キャブ上に卓球台みたいなものを載せて復帰した。しかも機番が1から始まっている。実物の機番はその時々の空き番号を付けるので、タービンが引退した後の番号を付けたのだ。実物の写真があるので、それを見て改造した。この機関車は”1”になる予定だ。
 屋根の上の”pingpong table”は無線による列車の総括制御のアンテナであった。

2017年05月22日

Alco RS3's

ALCO RS3's このRS3は、ケムトロンのキットから組んでいる。この板は30ミル (t0.75)で、比較的薄い。床フレームは、角棒を貼り足すので、大変重い。組むときはガスバーナが要る。
 キャブ妻板、フッドの妻、パイロットはロストワックス鋳物で、重厚である。このキットは、GP7の時代とは異なり、かなり洗練されている。手際よくまとめてあり、大量に売るつもりであったのだろう。しかし、これを完全に組める人の数は少なく、大抵の人は半分まで行ってギヴアップする。それを安く買ったのが、この2輌である。

RS3 cab cutout 台車はケムトロン・オリジナルのロストワックス一体のものと、韓国製のsprungと比較している。このキットで最も気になるところは、フッドを前後で一体にしていることである。アラインメントを考えるとそれは良いが、キャブの中にフッドがあるのは許せない。
 カッティング・ディスクで、無理矢理に拡げる。こうすれば床板が張れるし、運転台も置ける。

 フッドがあまりにも流麗で、その表面には何もない。本物にはヒンジ等があるから、ロストの部品を付けてみよう。つるりとした機関車ほど、多少の凹凸があると、実感味が増すものだ。


2017年05月20日

EMD SD7

SD7 このSD7は非常に珍しいものだ。これも祖父江氏のゴミ箱から再生したものである。祖父江氏いわく、「これは安達さんが作ったパイロット・モデルだよ。ロング・フッドの細かい造作はすべて手作りだ。このダイナミック・ブレーキ・グリルは、信じられねえ仕事がしてある。ほらご覧よ、全部薄板で組んであるから透けてるよ。あの人はこういう仕事は本当にうまいよねぇ。」 (この写真はしばらく前に撮ったものである。)

SD7 pilot model キャブやショート・フッドは無かったから、自作である。グリルは白眉で、向こうが透けて見える。本物のようだ。量産品はドロップで押しただけだから、透けていない。細かな造作もすべて手仕上げである。 細かな部品もすべて一つづつハンダで貼り付けてある。

SD7 floor 床板は安達庄之助氏が作ったもので、板に角材を貼ってある。台車はこれもアメリカ市場で購入したものだ。駆動部品は3条ウォームで、逆駆動できるようにしてある。ロストワックス部品はまだ高価であった時に購入したものを付けている。
 量産品も持っていたが、エッチング製であまり面白くなかったので、別の機関車とトレードした。

SD7 extended exhaust pipes 筆者としては看過できない間違いがあった。ダイナミック・ブレーキのブリスタ(膨らみ)の、内側の造形である。本物は凹んでいるのに、資料不足で、斜面を作ってしまったのだ。この種の修整はかなり手間が掛かる。切り抜いてL字型の板を張り、左右に隙間がないように三角の板を嵌める。この写真は修整後のものである。排気管の立っている場所が斜面だったのである。
 排気管は延長型に作り替えた。この種の仕事は伊藤 剛氏に手ほどきを受けた。
小さい物を付けようと思ってはいけませんよ。大きなものを付けておいて、それを小さくするのです。」
 パイプを焼き鈍してつぶし、切れ目を入れて二枚の板を差し込み、ハンダ付けする。それを削って修整すればすぐできてしまう。 2本が15分で完成だ。伊藤 剛氏のご指導の賜物である。



2017年05月18日

EMD GP7’s

GP7's  Kemtronのキットを組んだものがかなりある。GP7だけで5輌ある。うち1輌は祖父江製作所製の製品のジャンクから組んだものだ。ごみ箱に捨ててあったものを拾ってきて、作った。ロングフッドが曲げてなかったので、切り離して角に骨を入れてハンダ付けしたのち、やすって丸みを付けた。こういう工作は得意だ。
 ケムトロンのキットはエッチングだけなので、板金打抜きのパーツを足して、より凹凸を大きくしている。細かい部品はロストワックスだ。この頃はロストワックス部品が大暴落だ。買う人が居ないのである。バケツ一杯50ドルで買った。一昔前なら、2000ドルでは買えないものだった。
 おかげで、ホーン、ベル、ライトなど好きなものをテンコ盛りにできる。贅沢な限りだ。
(この写真はしばらく前に撮ったもので、車体の上下を締めてないので隙間が見える。)

 台車はカツミが輸出した祖父江製作所製を、アメリカの市場で手に入れたものだ。軸箱がブラス製のものは加工してそのまま使えるが、1970年頃輸出したものは、軸箱がダイキャストである。部品が微妙に膨らんで、中の篏合させてある焼結軸受合金が外れて来る。やはりダイキャストはダメである。それ以前のように割れることはないが、微妙に膨張するようだ。

 仕方がないから、軸箱をすべて捨て、フライス盤でムクのブラスから作った軸箱体に、ロストワックスで作った軸箱蓋をハンダ付けしたものと取替える。こうすれば1000年でも持つ。軸受にはボール・ベアリングを入れる。機関車は重いので、ボール・ベアリングの効果は大きい。
 ケムトロンの機関車は板が厚いので、素組みでも質量が1300gもある。ぶつかっても壊れない。走行音は重厚である。こうでなければならない。

2017年05月16日

H氏のWiFi制御

 このブログの開設当初からの読者のH氏が、特製のWiFi制御機関車を持って来られた。先日お渡しした機関車を加工して下さったものだ。プラスティック・ボディだが、金属ボディをかぶせても作動することが分かった。

iPadGP7-1demo 機関車の制御部分がWiFiの発信機である。機関車のSWをonにすると、電波が発信され、手元の iPad に届く。iPad の設定を開いて、WiFi設定をすると”GP7-1”が出ている。それをタッチするとつながる。

functions 画面のスロットルを触ると10段階で加減速する。減速を続けると符号が変わって逆行し、そのまま加速する。
 物理の法則の ma を実現しているような感触である。
 ファンクションは4chあるので、前照燈、尾灯、室内灯、ホーンの on, off ができることになる。

 電池は006P型ニッケル水素電池だ。少々出力が不足する可能性があるので、大きな電池を探している。先日の来訪時には、ブラス製の客車(ボールベアリング装備)9輌(約13 kg)を引張って1.9%の坂を登らせた。機関車に補重がしてないので、スリップしている。500gほど補重すると良いだろう。2往復すると電池が無くなった。仕事量としてはかなり大きく、小さな電池ではおのずから限界がある。
 隠しヤードから、多数の貨車を引張り上げて列車を仕立てるのだ。牽引力を稼ぐには重連が不可欠だ。もう一つの機関車はブラス製で、電池を積むようにする。単二型を8本積めるはずだ。重くなる。

 この方式は簡単に作れるそうだが、取り敢えず1チャンネルだけだ。重連を総括制御することは難しい。複数の機関車を同時に扱うには、手元にWiFiの受信ができる端末を複数並べることになる。1台の発信機で重連するにはジャンパ・ケーブルを渡して半永久連結として、電力、モータ出力、燈火出力を接続する必要がある。見栄えを考えると、連結部が賑やかになるのは避けたいが、仕方がない。


2017年05月14日

続 GP20's 

extending damaged areabrass fixing この手の補修は得意で、このような方法を採る。
 t1.5 のブラスの平角棒をフライスに取り付け、幅の半分を1 mm落とす。段を付けたブラスの棒をクランプで挟んで表面を面一(ツライチ)にし、フラックスを浸み込ませてハンダをコテで等間隔に盛る。あとはガスバーナで焙って浸み込ませると完全に付く。それをベルトサンダで注意して削っていく。

GP20's やり過ぎるとまた同じことになるので、+0.3 mm 程度で止めて、あとは大きなヤスリで少しずつ削る。最終的に、定盤の上に置いたサンドペーパで平面を出す。定盤は作業後、よく清掃しておかないと、傷がついて泣きを見る。出来上がると大したもので、失敗作とは思えない。この写真では中心部に隙間が見えているが、ネジを締めれば密着する。

 ブラス工作はこのようなことが簡単にできるというところが非常に優れている。部分的に切り外して、別の板を嵌め込み、ハンダで埋めてごまかすことも容易だ。これがダイキャストだったり、プラスティックではそうはいかない。
 アメリカの友人の失敗作をよく修理して上げたことがある。彼らは非常に驚き、
”これをビジネスにすると良い。”と言ってくれたが、そういう仕事ばかりやるとかなり疲れるだろうと思った。久し振りにやるとなかなか快感である。

 また、最近の韓国製のような薄い板の製品は勘弁してほしい。厚板でないと修理が完璧には行えない。これは40ミルであるが、以前は50ミル(1.27 mm)もあった。快削ブラスであって、フライスで調子よく削れる。

 筆者はこの種の機関車を2台ずつ持っている。70年代によく見た8重連、10重連を再現するためである。動力はそれぞれ片方に入れるだけで十分である。


2017年05月12日

GP20’s

GP20 2 1960年頃のディーゼル 電気機関車である。 ターボチャージで2000馬力になったばかりの、当時の新鋭機であった。EMDの既製品にUPが独自にタービンを搭載して実験したので”Omaha”と呼ばれていた。
 1970年代には既に老朽化して入替用に使われているものもあった。二台一組での運用が多かったように記憶する。Kemtron が模型化していたので、それを入手するチャンスを探っていた。

 ebayで一つ入手したのとほぼ同時にアメリカのショウでもう一台入手した。前者は150ドル程度、後者は100ドル程度であった。安くて良いのだが、後者には安い理由があった。エンジン側のフッドがおかしい。後端で4mm程度低くなっている。これでは安いわけだ。

GP20 1 組んだ人はフッドの下端の不揃いをベルトサンダで落としたのだろう。ベルトサンダの削り速度は非常に速い。うっかりよそ見をしたか、人と話しながらやってしまったのだろう。あっという間に削りすぎて、後ろに傾いた。ショートフッドが浮いたのでハンダ付けをずらしてゴマ化した。それでもキャブが当たるので削ってしまった。というのが想像できる顛末である。
 このケムトロンのキットは1.01 mm(40ミル)のブラス板に深くエッチングしてあり、とても堅く重い。筆者の好きなキットである。ハンダ付けは細いガスバーナで行うと全面ハンダ付けができる。写真はキャブ下に2 mmの角線を貼り付けた状態である。これを削って修整する。

 さて、買ったキットをホテルの部屋でばらし、動力機構をごっそり外して、次の日に売ったら80ドルで売れた。つまり、車体を20ドルほどで手に入れたことになる。先に買った方も同様に売却した。筆者はこのような形で、上廻りを廉価で入手している場合が大半である。車体は、現物が目の前にあった時代なので、それほど大きな間違いはない。


2017年04月14日

続々々 radio controlled engine

H氏のWiFi制御 H氏から試作途中の写真が送られてきた。最近は006P型の蓄電池があるのだ。こんなに小さくてもかなり長時間走るようだ。

 制御部分の体積は小さく、補重が十分にできる。タイヤは鉄製であるから、牽引力は大きい。隠しヤードから1.9%の坂を、2輌で60輌引張り上げなければならない。計算すると、引張力はあるが、半径がやや小さい2600Rの曲線上であるから、抵抗が大きく、ぎりぎりだ。

 先日チラ見せの電気機関車は、付随車用のステンレス製Low-Dを使っているので、牽引力は少ない。軽編成専用であるから、それで十分なのである。

 ボディ・シェルが金属製であっても、短距離なら作動に問題はなさそうな雰囲気である。金属製の機関車とはいえども、窓もある。波長の1/10程度の窓なら通信は可能であろう。2.4GHzの波長は125mmであるから、O scaleの窓ならいけるだろう。電子レンジの波長を考えると、扉の窓のシールドの穴は相対的にかなり小さい。
 鉄道模型の場合はレイルにつながっている可能性があるので、それが有利になるのか、不利になるのかはわからない。

 今回はプラスティック製のボディ・シェルを付けての基礎実験であるから、順次ハードルを上げてみたい。

2017年04月12日

続々 radio controlled engine

 集電は、特定の場所で集電する方法と、走行レイルから取る方法がある。
 前者は簡単な話だ。床下に突起をつけ、レイル間の給電端子に接触させれば良い。許される停車位置の範囲を長くするには給電端子をレイル方向に延ばす必要がある。
 後者の場合は、DC運転とDCC運転の双方に対応するような整流および電圧調整装置が必要であるが、現代の電子工学では極めて簡単なことであろう。 
 非接触の給電方法もあるが、効率が悪そうだ。これは50年前に「子供の科学」の記事を基にやってみたことがある。当時の実験は商用周波数だったので、効率が悪いのは当然だ。周波数を上げると様々な問題が起こるだろう。最近の電話機の充電は非接触が多くなってきた。研究してみる価値がある。

 アメリカでは無線制御方式をいろいろなメーカが出している。屋外のレイアウトが多いという証左である。最初は”Dead Rail"という言葉を使っていた。要するに錆びて集電が不能な線路に対応するという意味だ。最近はあまり言わなくなった。
 筆者も受信機を買ったのだが、うっかりして送信機を買うのを忘れた。送信機は手元にある別のもので良いと思っていたのだが、指定のものが必要であった。

 博物館のレイアウトでこの方式を採用するが、それはDC, DCCをまたぐ入替え用である。すべての電源を落としておいて、渡り線を通らせる。いろんな方法を考えたがこれが一番楽である。長い列車を牽く可能性があるので、重連で対応する。そのつもりでGP7、2輌を用意した。2輌の機関車の引上げ線も作った。そこで充電するつもりだから、接触方式でもよいだろう。下からだと車輛限界以下に下がる可能性があるので、側面からの方が問題が少ないかもしれない。あるいは給砂装置のホースを模したもので、上からぶら下げても良いかもしれない。 

 40年以上前だが、この機関車が入替え用に働いているのを見ていた。それが再現されることになる。当時、既にこの機関車は旧型に属し、本線を走ることが無かった。ヤードと、工場や倉庫の間を縫う専用線だけを走っていた。問題は音声である。エンジン音、ホーン、ベル音をどう出すかだ。限られた範囲だけなら、線路の下に付けたスピーカで用が足りる。と言っても10mほどを動く。観客もいるので、それほどおかしな感じがしないようにせねばならないから、これはなかなか難しい。ホーンだけは擬音発生装置がある。

 本物を見た人は、ディーゼルエンジンの重低音に驚く。腹の皮が共振してぶるぶると動くあの感じが欲しい。低音は指向性がないので巨大スピーカを線路下に置くというアイデアは古くからあるが、日本でやっている人はあるのだろうか。 アメリカのショウでは見たことがある。

2017年04月10日

続 radio controlled engine

 柔らかいプラスティックのシェルに重い下廻りをどうやって付けるかは、大いに悩むところだ。

 中に完全に密着するかご状の直方体を入れて接着すれば、ネジを締めても良いかもしれない。しかし、強く締めれば壊れるだろう。締めないと、ネジが脱落する可能性がある。
 これを解決するためには、中のメネジを下廻りの床面と密着させねばならない。そうするとメネジを立てたブロックはどうやって留めるのだろう。この答がなかなか見つからなかった。

 ボディ・シェルの床板部分の厚さが1.6 mmであった。1/16インチだ。その部分に引っ掛かるようにブラスの角棒をフライスで加工した。それを接着すればよい。ただ、下廻りの床板の穴と一致しなければならない。後で加工すると熱と力で壊れる。事前に孔を開けたい。

Fixing body shell これを解決する方法を思いつくのにかなり時間が掛かった。図のオレンジ部分には2 mmのネジ穴がある。ブラス製床板にはネジが通る穴があけてある。 
 
 長いネジを作った。2 mmの丸棒をダイスに通し、長さ60 mmほどのネジを作ったのだ。それを差しておいて、接着剤を塗ったブラスの角棒を床板の裏から引き上げた。片方抜いてネジを締め、もう片方も抜いて締める。こうして半日待てば、メネジを立てたブラスの角棒は所定の位置に接着される。
 
 ネジを思い切り締めても、壊れることはない。金属同士が密着している。はみ出した接着剤で床板がくっつかないよう、薄く油を塗っておいた。もちろん後でよく洗った。
 スーパーXの接着力は素晴らしい。この方法は堅固でありながら、工作が簡単で確実である。

2016年07月07日

Walker氏のこと その8

FM2400FM 2400 ディーゼル電気機関車の完成写真がまだ見つかっていない。製作中の写真が数葉あるだけだ。この機関車はFairbanks-MorseのC-liner 2400seriesだと思う。前後で台車が異なるB-A1Aタイプだ。steam generatorを載せると、軸重が大きくなるので、一軸足したのだ。

「このような設計はいかにもアメリカ的な発想で、日本人にはできませんなぁ。」と、
伊藤 剛氏は語った。

 自動逆転機はもちろん、燈火の点滅、汽笛吹鳴まで手元でできるようにした。車内はその制御器が満載だ。制御器は冷却ファンの部分の天井からも操作できるようになっていて、制御器の軸はモータの大きさがあるので斜めに配置されているのが面白い。駆動用モータはまだ取り付けていない。 前部台車2軸と、後部3軸台車の後ろ2軸が駆動されている。 

伊藤 剛氏(左)伊藤 剛氏 (左 作っている時の写真が数葉ある。伊藤剛氏(左)はまだ二十代で、髪の毛もふさふさとしている。右は青木茂氏と思われる。
「ある時、髪の毛が突然どこかに行ってしまったのですよ。毛があった時代を知っている人はほんとに少なくなりましたねぇ。元々なかったわけではないのですからね。」

 工作台の写真もあったが、今回は見つからない。その工具ラックが面白い。すべての工具が見た瞬間にわかるような配置になっている。金鋸をはじめとする工具が、木製のラックに掛けられていた。決して引き出しには仕舞わない。ネジ回しは先端が見えるように斜めに差さっている。ハンダ鏝は目玉クリップをつけて浮かせてある。
「工具を探す時間は無駄そのものです。アマチュアであっても、プロであっても同じです。」
 筆者はそれを聞いて、直ちに工作台を改装した。

2015年09月12日

またまた Echo Canyon へ

Echo CanyonEcho Canyon 2 帰り路、Echo Canyonを通る。何度も来た道だ。西行きの時には、このお立ち台に行ける。登って様子を見た。今日は先ほど追い抜いた貨物列車を撮ることができる。ただし下りだから、ブレーキを掛けている。
 ダイナミック・ブレーキを唸らせながら、降りて来るのだ。しかし、あまり面白くない。やはり、蒸気機関車でなくても、登り坂で頑張っている姿が見たい。
 ジャンクションで曲がってオグデン方面に行った。Weber川に沿って走るといくつか橋があるからだ。特に詳しく知りたい橋はないのだが、参考になる写真を撮ることができる。

girder bridge 2girder bridge まずガーダ・ブリッジを下から見る。暗いので補正を掛けたら、ざらついてしまった。
 構造はお決まりのものだが、橋台が怪しいのには驚いた。崩れた跡がある。それをちょいちょいと手直しして、おしまいだ。地震のない国はうらやましい。
timber trestletimber trestle 2 横には使われていないティンバ・トレッスルがある。40年ほど前に廃線になった炭鉱に行く線路だ。



2015年08月23日

またまた Cajon Pass

Cajon Pass 4 話が多少前後するが、またカホン峠に行った。通り道だから、よく来るのだ。おそらく30回は行っているだろう。
 何度来てもすごいところだと思う。5000馬力の機関車が5両で120輌の貨車を牽く。1万トン以上の列車だ。

Cajon Pass 3Cajon Pass 2 排気が熱い。腹の皮が共振してぶるぶると振動する。スリップもせずに楽々と引き上げるのは素晴らしい眺めだ。蒸気機関車の時代は、これまた素晴らしい光景だったに違いない。ただし列車規模は現在の1/5程度だった。

Cajon Pass 数年前に線路が更新されたので、UPの1線とBNSFの3線がある。この写真にはUP線は写っていない。10 mほどの標高差があるところを通っている。ATSFが先に鞍部を押さえたので、後発のUPは少し高いところを通らざるを得なかった。
 相変わらず列車の密度は高く、30分で5本通過した。

 22.5パーミルという勾配はとてつもなく急で、とても長大列車が走る線区ではないと思えるのだが、次から次へとやってくる。
 今回は例の丘に行かずに旧国道脇で観察していた。暑くて例の丘では熱射病になりそうだったからだ。この場所からは、昔はCajon駅が見通せた。現在は信号所になっている。

2013年11月14日

Rock Springsへ

Rock Springs A 朝早くワムサッタを出て、ひたすら西に走ると、貨物列車がどんどんやって来る。15分に1本くらいの割合だ。1列車数千トンであるから、凄まじい運搬力だ。ホッパ車列車は重そうである。勿論標高の高いところに鉱山があるので、運搬に要するエネルギの点では有利ではある。

Rock Springs BRock Springs C 通り過ぎていった貨物列車に追い付いた。下りなのでのんびりしている。この機関車の塗装は変わっている。


Rock Springs D 信号で減速していた列車である。自動車を運転しながら、片手で左の窓から撮ったので、多少のブレなどはお許し願いたい。
 最近のカメラはほとんど自動なので、こんな無茶な撮り方もできる。後でトリミングしてやれば、10枚に1枚くらいはなんとかなる。
Rock Springs E 行けども行けどもなかなか着かない。このあたりは緩やかではあるが山岳地帯で、大陸横断鉄道の線路はかなり南に迂回している。長いトンネルもある。
 そこが聖地なのである。ほとんど誰も行ったことがなく、写真も少ない。
 Aspen Tunnelというのだが、椙山氏も写真を見たことがないとおっしゃった。もともとは単線で開通し、1947年ころ複線用のトンネルが完成した。

 そのトンネルの大半が私有地内だそうで、行けないのだ。Tom Harveyにその話をしたら、「俺が機関車に乗っけて連れてってやる。」と言ってくれたが、約束は果たされなかった。 
 数少ない動画がこれである。これは並行する新トンネルでAltamont Tunnelである。4分30秒あたりからトンネルが映る。まともなアスペントンネルの写真、動画はほとんど見つからない。 

2013年10月31日

続々 Green River

Green River freight car maintenance facility 跨線橋から西を見ると、貨車の整備工場が見える。このあたりを走る貨車の大半はホッパ車だ。ナトリウム鉱山から運び出されるソーダ灰の輸送用である。
 一時期、1列車、2万5千トンという信じられない輸送をしていた。250両もの貨車をつないで合計3万馬力の機関車が牽いていた。Tom Harveyはその機関士であった。週に2便のその特別列車に割り当てられた時の、彼の表情は今でも思い出す。任せておけ、という自信に満ち溢れていた。

Green River freight car parts 貨車の交換部品である。雨曝しだが貨車も雨曝しなのだから良いのであろう。車輪、連結器は無塗装だ。法律で塗装が禁止されている。ひびが入っても見えないからである。
 手前にあるのは、連結器のショック・アブソーバだ。意外と大きなものである。白い四角いものはホッパの吐出口である。詰まりやすいらしい。水平に蓋が動くメカニズムは、ラックギヤがよく破損する。

Green River fueling facility 少し北に移動して西を見ると給油施設がある。ピットもあって簡単な検査もできるようだ。電柱がたくさん立っている。照明が付いていて、夜間の作業を助ける。



Green River switch 東を見る。側線のポイントである。フログは12番あたりであろう。ガードレイルが左右で非対称であるのは不思議だ。反位の方がフログに割り込む可能性が高そうに思えるが、どうだろう。
 こうして見ると、本物のフログの欠線部は狭い。模型でこれを見ることはProto48か87のみである。少しでも狭くできれば、見かけをずいぶん良くすることができる。拙ブログの記事があちこちで引用されているらしい。嬉しいことである。HOの既成のポイントをそのまま使って、調子良く走るとはとても思えない。非対称なフランジウェイはフログでの落ち込み軽減に役に立つ。



2013年10月29日

続 Green River

Green River Castle Rock 跨線橋に登って見物していたら、突然汽笛が鳴り響き、東行きの列車が到着した。この駅で乗務員が交代するので、全列車が停車する。

 キャッスル・ロックはすぐ近くにある。この岩の下を国道30号が通っている。70年代はまだ高速道路が無く、全ての交通がその30号という二車線の道路に懸かっていた。天気が悪くなると渋滞が発生し、宿場町であるこの町は賑やかだった。高速道路I-80は町を素通りするが、この町のすぐ西に世界最大のナトリウム鉱山があるので、その技術者の滞在のためにホテルは全て貸切り状態である。
 機関車の手前にあるダクトは耐雪設備で、ポイント保温機である。

 Green River derailerGreen River derailer 2
 Derailerの作動を見ることが出来た。手動である。機関車の補修設備に機関車を入れると、ブレーキを開放したりするので、流れ止めとしての脱線器である。右の写真は脱線器を解除したところである。本当に脱線すると、レイルはねじ曲げられて、大変なことになる。
 アメリカは土地に余裕があるせいか、この種の脱線器が多い。脱線して地面を走っても構わないのだろう。この例でも、隣の線路との距離がある。

 
Green River remote control 先回の無線操縦機関車が戻ってきた。誰が操縦しているのかなかなか分からなかったが、歩いている男が、腰に何か付けていたので、それが操縦装置であろう。
 待機している機関車群は全て燃料満載で、いつでも出て行けるようになっている。

2013年10月27日

Green River

Station in the cageGreen River 2 2日ほど空き時間があったので、少し足を延ばしてグリーンリヴァに行った。ここは1976年にTom Harveyに出会った場所だ。  Castle Rockは昔のままにあるが、この下を高速道路のトンネルが貫くようになるとは、当時の人は誰も思わなかっただろう。駅の建物は立派であるが、中味はすでに倉庫と化していた。建物は鉄格子で囲われている。旅客駅の風情はなくなった。屋根の上の control tower が載せられたのは戦後まもない頃である。

Green River 3 町の中はまだ古い建物がかなり残っている。ホテルは昔のように、ボロい建物で営業している。この町に泊まりたかったが、ある理由で、どのホテルも満室であった。結局、70マイルも離れた町まで行かねばならなかった。そういう意味ではこの町はとても景気が良いのだ。


Green River 4Green River 5 駅で写真を撮ろうと思って車を降りた。線路に近づこうと思ったら、こんな大きな看板があった。
「注意。遠隔操作の機関車が走っています。運転席には誰も乗っていません。」

 要するに誰もいないと思って油断して近づくと、突然走りだして轢かれてしまうぞ、というわけである。右の写真の機関車がそれである。かつての本務機SD40-2が入れ替え機に格下げされている。屋根の上の黄色のランプが無線操縦を意味している。 

2013年10月19日

続々々々々々々々 Ronを訪ねて

Ron Mitchel (56) この機関車はUPの入替機である。極めて良い視界を持つ。したがって、室内を正確に作らないと変なものである。
 
 この機関車はGeneral Models(GMC)によるEMDのNW2である。Nは900馬力、Wは熔接フレームの略だそうだ。本物は1940年代の製造で、この模型は1950年製である。

General Model こんな箱に入っていたらしい。O gageと言う綴りに時代を感じる。つるりとした外観で、板金エッチング製だと思ったら、ダイキャスト製である。この時代にこれほど素晴らしい型を作る技術があったのだ。以前紹介したAll-Nation EMD F3の系統である。おそらく型を彫った人は同一人物である。
 この台車はいただけない。マイナスネジの頭が露出している。どうして頭を出さない方向に作らなかったのか、と思う。この時代の連結器を付けている。ライオネルと連結するのだろう。そのために、端梁に大きな開口部を持つ。

Ron Mitchel (57)Ron Mitchel (59)Ron Mitchel (58) 塗り分けを見て驚いた。キャブのエンジンフッド側がグレィである。これには今まで気が付かなかった。
 エアタンクの吊り金具や配管に手を加えてあるので、ぐっと実感が出ている。
 台車はCLWの製品に振替えてある。この台車はロストワックスでできていて、軸箱の蓋が開く。注油するのに便利かどうかは怪しいが、このようなギミックを喜ぶ人が居るのは事実である。

 この機関車のブラス製は持っているが、こちらの方がずっと実感が出ている。

2013年10月17日

続々々々々々々 Ron を訪ねて

Ron Mitchel WP この機関車はWestern Pacific のF7 である。筆者があまりUPばかり見ているので、「これも見てくれ」と持ってきたのだ。これは20年ほど前、デトロイトのP&D Hobbiesが型を起こしたプラスティックモデルで、よく出来ている。その前の世代のAtlas の製品から20年の進歩を感じさせる製品だ。抜き勾配が少なく、非常にシャープである。いくつかの部品を嵌め替えて、いろいろなヴァージョンを作ることが出来る。


Ron Mitchel WP2Ron Mitchel WP3 WPはこの機種をA-B-B-A編成で運用していた。1950年の就役で、引退が1977年だという。WPは経済基盤が脆弱で、常に資金の欠乏に悩んでいた。同業他社が60年代に新型機に取り換えても、ひたすら旧型機を使い続けたのだ。

 塗り分けが美しい。細かいところまでよく神経が行き届いている。


 

2013年10月15日

続々々々々々 Ron を訪ねて


Ron Mitchel 4 GP9'sRon Mitchel GP9 このGP9はプラスティックのキットを組んだものである。細か過ぎてへたに触ると壊れそうな、繊細なキットである。筆者も持っているが、細かい部品は金属製に置き換えてある。
 彼なりに工夫を凝らして作ったもので、ハンドレイル・スタンションは金属製である。まだ製作途上で窓ガラスも入れてないと言っていたが、写真を撮らせてもらった。

Ron Mitchel GP9B 3 このGP9Bに目を奪われた。キャブレス・ユニットである。キャブを外して中間部分をつくればよいのだが、どういう風にやるかが難しい。
 彼は実物の写真を研究して実にうまく作った。

Ron Mitchel GP9B ちらりと見ただけではキット改造には見えない。アクセス・ドアは新製だが、ドアラッチは金属製をはめている。サイズが微妙に違うのでためらっていたが、彼の作例を見る限り、塗装すれば全く気が付かない。丸窓から、Atlasの怪しい駆動装置が見える。例のセンタピンが高い、軸重移動の大きな駆動装置である。

Ron Mitchel GP9B 2 これは製作途上の写真である。Ronのコンピュータ画面を複写したのでピンボケだ。
 これを見るとどこを直したかが分かる。歩み板も別部品を作ってはめこんであるが、その違いに気が付かない。塗装すればごまかせるのだ。4台のGP9をどさどさと机の上に置いたので、その迫力に負けてしまったのかもしれないが、レイアウト上にあれば誰も気が付くまい。


2013年10月13日

続々々々々 Ron を訪ねて

Ron Mitchel GP30'sRon Mitchel GP30's2 この写真はこの春、O Scale West 2013でBlue Ribbonを取った時のものである。やはり色調が良くない。
 Ronは2011、2012年には都合が付かなくて参加していないが、参加した途端にまたまた一等を取ったので、皆驚いた。

 このGP30は筆者の好きな機関車である。いずれ発表するべく工作中であるが、この作品を見てその完成度には驚愕した。一般人がとても到達できる範囲にない。繊細さと大胆さが共存している。ブラス製品の解体グレードアップだろうと思っていた。しかもスクラッチ・ビルディングに近いという感じさえしたのだ。

Ron Mitchel GP30Ron Mitchel GP30 2Ron Mitchel GP30 3Ron Mitchel GP30 4

 今回聞いて見ると、「ああそれはね、そこの模型屋でライオネルのダミィ(動力なし)を安く売っていたから買ったのさ。バラして加工したのだよ。簡単な加工さ。」と言うではないか。
「まさか!」持ってみると確かにプラスティック製だ。

Rom Mitchel Lionel GP30 originalRon Mitchel Lionel GP30 original 製品はこのようなもので、急カーヴを曲がるために、パイロットが切り離されている。単純に繋げば直るというものでもなく、作り直している。
 こまかい部品は手作りで追加され、誰もライオネルだとは気が付かなかったのだ。 




2013年10月11日

続々々々 Ron を訪ねて

Ron Mitchel U50CBlue Ribbon この写真はO Scale West 2010でBlue Ribbonを取った時の写真である。照明の加減か、色が少し赤い。リヴァロッシのHO客車のような色である。UPの色はもっと青い。
この年も、彼がエントリィしたことが分かった瞬間に、何人かが、エントリィを諦めてしまったようだ。それほど、他を圧倒する作品なのである。

Ron Mitchel U50C 8Ron Mitchel U50C 7Ron Mitchel U50C 6

 左側面の写真である。細かい部品は非常に良く外れるので、全て取り外してハンダ付けがやり直してある。

 実はこの作品を見てU-50Cが欲しくなった。あまり良い製品ではないのだが、他のメーカが作っていないのでAjinの製品を買わざるを得ない。タマの数は多くは無いが200台ほどありそうだ。
 e-bayで時々出たが、安くもない。1000ドル弱である。しかも大差で負けてしまった。

 そうこうしているうちに、上まわりだけというのを見つけた。200ドルだ。これはありがたかった。最低価格で落とせた。最近は手を入れる必要があるものは誰も買わなくなってきたのだ。早速床板を1mmの板から切り出し、チャンネルを貼って剛性を出し、台車はBill Melisの特製品を付けた。いずれ発表しよう。
 ろくでもない下回りは、どうせ捨てるので無い方がありがたかった。

2013年10月09日

続々々 Ron を訪ねて

Ron Mitchel U50C 次はこのU50C を見せて貰った。すばらしい実感である。筆者はこの現物を間近で見たことがない。遠くに止まっているのを数回見ただけである。
 この機関車は3-unit turbine が引退した後、その走り装置を使ってdouble dieselの高馬力機関車として再生したものである。当時は破格の5000馬力の機関車であった。キャブが狭く、バスのような顔をしている。バス・キャブと言うあだ名もある。機関車に要求されることは、単位長さあたりの出力が大きいことで、この機関車も寸詰まりの感じがある。
Ron Mitchel U50C 4Ron Mitchel U50C 3Ron Mitchel U50C 2 この模型はAjinが作った。初期の製造であり、全く良くない。ブラスは再生品で、へろへろである。ハンダ付けは脆く、走るだけで部品が欠落する。走るどころか、単機でもまともに走らない。ウォームギヤは24角形位の仕上がりである。空回りさせてもガラガラとすごい音がする。それを丹念に修理し、再生した。ハンダ付けは全てやりなおしたそうだ。

 この今にも走りだしそうなウェザリングは、コンテストでBlue Ribbonを取るのは当然だ。

2013年10月07日

続々 Ron を訪ねて

OSW 2009 2009年のO Scale Westの時の写真である。Blue Ribbonを取った時のものである。
 この写真ではあまりそのよく質感が分からない。展示現場で見て、「これはすごい」と思ったが、この写真ではそれが伝わって来ない。ただ、エンジンルームのドアヒンジが正確に浮き出されているのが、よく分かる。

 RonがOSWに来るようになって、コンテストの雰囲気が変わったのは皆が認めるところである。とにかくうまいのである。HOを触っていたことも大きく働いていると思う。

Ron Mitchel DDA40X6 この写真は製作途上のものである。キットは利用しているが、半分程度はスクラッチから作られている。ハンダ付けの技術は素晴らしい。




Ron Mitchel DDA40X8Ron Mitchel DDA40X9Ron Mitchel DDA40X5

Ron Mitchel DDA40X7 飛び出しているヒンジ、ラッチが実にうまく表現されている。実物より多少多めに飛びださせたようだが、その程度のデフォルメは模型には必要なことである。ジグを作って、飛び出し量をコントロールしている。炭素棒ハンダ付けを使って、完璧なハンダ付けがなされている。入賞以来、箱を開けてないと言う。埃が付いているのは許せと言う。左の写真の上のドアヒンジの色など、見落としてしまうところも、表現されている。

2013年10月05日

続 Ron を訪ねて


Ron Mitchel computer

 何が見たいかと聞かれた。「棚に並んでいるのではないのか?」と聞くと、「まだそれはしていない。倉庫に置いてあるので、この中から選べ。」と言う。コンピュータ画面のうち、いくつかを指定すると、地下に降りて行った。

Ron Mitchel DDA40XRon Mitchel DDA40X4Ron Mitchel DDA40X2Ron Mitchel DDA40X3
 たくさんの箱を抱えて登って来たので、ひとつずつ見せてもらった。最初はDDA40Xだ。元はBill Melisのキットだが、徹底的な改造が施されて、原型を留めているのは台車廻りだけだ。
 エンジンルームのラッチは、ロストワックスの部品を、ヤスリで広げた角穴に通し、しかも板から少し出るようにハンダ付けしてある。飛び出し量の高さを揃えるのは、かなりの腕が必要だ。

 実物をよく観察してあるので、文句の付けようがない。屋根上のデフレクタ(側面の吸気孔から排気ガスを吸い込まないようにした衝立て)の工作もぬかりない。この工作は、筆者もやっている最中だ。
 汚れの具合も実物を見ているので、実に実感的である。ファンの形も良い。
 
 筆者が一番感心したのはワイパの位置である。こうなっている。見せてもらっているうちに、だんだん興奮して来るのが自分でもわかった。

2013年10月03日

Ron を訪ねて

 ジムのところを辞去して、ソルトレーク方面に向かった。途中の宿場で一泊した。標高がかなり高く、夏でも夕方は寒くなるほどであった。

 Ron とはO scale Westで過去5年くらい毎年会っている。新進気鋭のモデラーだ。当時30代でやる気満々だった。HO からOに転向したばかりで、最初は戸惑っていたが、2年目に彼がコンテストに出したUPのディーゼル電気機関車を見て驚いた。
 実にうまい。ディーテイルの付け方、塗装、その他全てに亘って文句の付けようがなかった。1等賞を得て、彼は自信を付けた。その後、常に1等を取り続けているから大したものである。

 ロンは素材としてブラスに拘らない。アルミもプラスティックも接着剤もなんでも使う。投げ売りの製品を元に、最大限の工作をして一級品に作り変える能力は素晴らしい。彼の優れたところは観察眼である。実物を詳細に調査する。博物館や、現役の場合は駅、機関区で徹底的に写真を取り、工作法を決定する。そのあとはひたすら作り込む。
 
Ron Mitchel backyardRon Mitchel slogan

 今回は、共通の友人の勧めで彼の自宅を訪問した。Ronは身長187cmの巨漢である。こんな大男がどうやって、あのような繊細な模型を作ることが出来るのかが、知りたかった。
 家に入るとこれがあった。どこかで見た表現である。彼も敬虔な宗教人である。

2013年05月10日

続々々々 Monticello 鉄道博物館

EMD E8 6EMD E8 7 キャブの中は部品が外してあって、運転する状態からは程遠い。主電流計が埋め込みになっているのは意外だ。キャブの上からの見晴らしは良い。蒸気機関車の時代からの機関士は、この種のディ−ゼル電気機関車に乗ってトンネルに入る時、例外なく頭を低くする癖があったそうだ。ボイラが前の方にあれば絶対頭に当たらないことが分かっているから、何もする必要はない。ところがキャブが最先端にあるので、頭を打ちそうな感じがあったのだろう。

EMD E8 8EMD E8 9 運転室(助手席)から後ろを見るとこんな調子だ。床には油がこぼれていず、安心して歩ける。
 キャブ前面のドアを外してあった。錆びていたので他の部品取り機関車から外して来たのだそうだ。だから色が違う。


Sand BlastSand Blast 2 サンドブラスト装置である。これは密閉型である。開放型は外でやる場合が多い。室内でやると凄まじい埃で迷惑である。
 最近は日本でもアマチュアが使うようになった。20年前はまず誰も持っていなかった。ハンダの付いたブラスモデルを清掃するときにとても便利である。ただし、やり過ぎるとリヴェットなどのディ−テイルが無くなってしまうが。

RS3 IC 2RS3 ICRS3 IC3 外に出ると二軸台車つきのRS3があった。燃料タンク付近が不明であったので、助かった。
 この個体は燃料タンクを増設している。円筒形のエアタンクの上にせり出した部分は普通の個体にはない。少しでも容量を増やしたかった理由があるのだろう。

2013年05月08日

続々々 Monticello 鉄道博物館

E8 10 この写真を見るとマーカーランプの光軸は線路方向に対し90度くらいである。AlcoとEMDでは考え方に大きな差があったように見える。
 梯子を掛ける手摺の曲がり方はここで述べた通りである。


EMD E8EMD E8 2 このボンネットの内側を見ることが今まで出来なかったので、このチャンスを逃さず内側に入ってみた。 照明を点けてくれたので助かったが、とても足らないのでフラッシュを焚いた。ボンネットは1/2インチの板をプレスしたものである。骨があるがその骨は申し訳程度のものであって、強度部材ではない。この曲面をどのように構成しているかについては、今まで諸説あり、鋳鋼で作られているという説もあった。単なるプレス品であって、ぺこぺこしないように骨を入れただけであった。熔接も堅固に付けたようには見えない。

EMD E8 4EMD E8 5 窓の下端には水が溜まりやすいらしく、そこから錆びて来て、穴が空いた。それを削り落して樹脂を詰め込み、研ぎ上げてここまで来た。非常にうまく修復したものだ。 


EMD E8 10EMD E8 11 この人がこのE8の持ち主である。15年ほど前買って、そのまま雨曝しだったから傷んでしまったと言う。退職したから、一生懸命リストアしている。ほとんど毎日やっているそうだ。
 後の妻板にもリフトリングがある。

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2013年05月06日

続々 Monticello 鉄道博物館

E8 3E8E8 2E8 5




 EMD E8があった。筆者はその1編成を作っている最中なので、ありがたかった。外板がかなり錆びていて、あちこち穴が空いている。
E8 6 先回のFAと同様、鉄骨トラスで骨組を作り、それに外板を嵌めてある。製造当初は合板に1.6mmの鉄板を貼ったものを嵌めこんでいた。今回はアルミ板とFRPの複合材を使うのだそうだ。そうすると錆びなくなるのだ。三番目の写真は、先頭部のドアを開けたところである。手摺の下の丸穴の部材はLift Ringである。工場で車体を吊り上げるときに使う。厚みは1.25インチ(32mm)もある。

 中も見せて貰えるそうなので、あとに続いて入った。
E8 9E8 8 左の写真の白い円筒形のタンクはエンジンの潤滑油フィルタである。潤滑油は65ガロン( 212 L) もの容量がある。フィルターは自動車用のエレメントの巨大なものである。この廃油は保存してあって、それは蒸気機関車の燃料となる。

E8 4E8 7 丸い窓は、一部が開くようになっている。全く新しい部品を作ったようだ。こういう窓が外に開くというのは日本ではありえない。

最後の写真はステップである。薄板をプレスして丸めてある。

2013年05月04日

続 Monticello 鉄道博物館

FA LadderFA CabFA Cab3FA Cab2




 FAの梯子を登ってキャブに入り込んだ。梯子は下の方が絞ってあって、登りにくい。
 室内はEMDと違って明るいグレイであった。助手席が二つ並んでいるのが、Alcoの特徴である。

FA Cab4 運転席の下からボンネットの下へと通じる入口である。妻のドアが開いているので前方が見える。ここを降りてみよう。
 この中はブレーキ装置があったり、種々の信号回路が取り付けられている。


FA Cab6FA Cab7FA Cab5 左から、左側のナンバーの行燈、真ん中の写真は右側の行燈とその上のマーカ・ランプ。これはフィルタを入れ替えると色が変えられる。右はブレーキの制御装置である。手前には連結器の予備ナックルが置いてある。ちぎれたときにはすぐ取り換えられるように、一番先頭に置いてある。

FA EngineFA Engine2 エンジンルームに行くと、まだ未整備で足元が悪い。
 最後尾まで行くと、モータ・ブロワがあった。縦のパイプはその吸気であろう。 
 

2012年12月08日

続 Spokane County Fair & Expo Center

812_6415-2812_6410-2812_6419-2 見上げるとずいぶん背が高い。立派な機関車である。 動輪にはfoliage scroll(唐草模様)がある。これが描かれていた時期はかなり古い。右側面にしか残っていない。従台車はHodges Typeと呼ばれる形式である。自由度の大きなリンク機構で復元力を発揮しつつ、荷重を分配する。板バネは従台車に付いていて、左右に振れる。補助のコイルばねによる復元装置も付いている。

812_6383-2812_6397-2 NPのF9である。前面にLift Ringが付いていて、いかめしい。塗装は新しい。良い色だ。



812_6386-2812_6389-2812_6390-2 思わぬところでこの荷物車に出くわした。筆者は何台か持っているので細部の再確認をした。台車は6輪であってなかなか壮観である。揺れ枕の吊りリンクは細い材料で作るために、応力の集中を避けて半径の大きな構造になっている。

2012年11月06日

続 Snoqualmie Station

812_6059-2 ロッド式のディーゼル機関車があった。多分機械式であろう。クラッチが減りそうだ。この手の機関車は故古橋正三氏が大好きで、たくさん集めていらした。筆者の守備範囲外であって詳しいことは分からない。


812_6063-2812_6066-2812_6064-2812_6065-2 





 この客車は野戦病院から発達したタイプの厨房車である。製作は戦後である。朝鮮戦争で戦前のTroop Carはたくさん消耗したので、戦後作り直したものらしい。その後Military Logistics(兵站)のあり方が変化して、お払い箱になった。行った先が奇遇にもユタ州のKennecott鉱山であった。

 812_6072-2812_6081-2 この機関車は見た瞬間にKennecottから来たことが分かった。この色は独特であるからだ。多分この機関車と同時に、上の客車はここにやってきたのだろう。
この機関車は現在2輌製作中で、床下のタンクの奥行きが分からず、製作が止まっていた。たくさん写真を撮れたのでありがたかった。

812_6067-2812_6068-2812_6069-2812_6070-2




812_6071-2 このかわいらしい機関車はIngasol Randというラジエータ・グリルを持っている。機関車本体はWhitcomb製らしい。キャブの外にある黒い箱は砂箱である。3-foot Narrow Gaugeであって、枕木の防腐剤含浸施設への台車出し入れ用だったらしい。キャブの中は意外に広く、クラッチを踏んでギヤを変えるようになっていた。 
 説明文を読むとCritterという言葉の由来が書いてある。この解釈は筆者にとっても初めてで少々驚いた。ふつうは栗生氏のご解説のように言われてきた。しかし東京ディズニィ・ランドにはCRITTER COUNTRYというエリアがあって、ビーヴァやアライグマなどの小動物の足跡がたくさんついていたように思う。これかもしれない。

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2012年10月11日

F3A を作る

EMD F9A to F3AEMD F3A sides F3AはAll Nation 製のを何台か持っているから、それ以上必要はないはずであった。
 3月にシカゴに行った時に、旧AtlasのF9AをF3Aにする変換キットを見つけたのがきっかけで、倉庫の中を探して古いF9Aを探し出した。これはプラスティック車体を切り欠いて、サイドをはめ込むようになっている。それでは壊れやすいだろうし、何よりも作りにくい。異種の材料を継ぐと熱膨張係数が異なるので、よほど工夫しないと壊れてしまうだろう。現実にそれを加工して完成したという事例にはほとんどお目にかかっていない。このキットも手に負えなくなって手放したのだろうと推測する。

 
 このF9Aは1975年ごろ購入した。当時定価は30ドルで、それを22.5ドルで購入した。今でもあるStandard Hobby Supplyという通販会社から4台購入したうちの一つである。
Atlas F9A Ad そのうちの2台は切継いでBユニットにした。伝導メカニズムが間抜けで、センタピンと荷重受けを兼ねる点(心皿)が、運転台の高さにある。推力が発生すると、台車が傾き、前方の軸が浮き上がるというものであった。改造してそれは解消した。その方法は当時Model Railroaderに精力的に記事を発表していたBrewster氏によるものであったと記憶する。
 栗生弘太郎氏の御指摘で、Armstrong 氏の記事であることが判明した。訂正させて戴く。
Armstrong brackets for F9 by Atlas 動力台車の中に、ちょうど実物のボルスタにあたるところが空洞になっているのでそこに貫通穴を開ける。新製したボルスタを通し、心皿を設けるものであった。早速その通りに改造すると俄然調子は良くなったが、いかんせんプラスティック製ボディシェルの悲しさで、妙なビビリ音が出た。あちこち金属板を貼りつけて音を抑えたが良くならなかった。
 この種の「高い心皿問題」は、最近のKATOのEF510でも問題になっている。力学の素養が少々あれば、この種の問題は起きなかったはずだ。

 
 都合3台からUPのABセットを作り、1台はAmtrak塗装にした。しばらく走っていたが、金属製には敵わないので、お蔵入りとなった。そのAmtrak塗装をはがしているのがこの写真である。後ろのUPは最近新たに12ドルで購入したものである。これもいずれ金属に置き換える。機関車が金属製でないのは、当鉄道の社是に反するからである。
 機関車は丈夫でなければならない。慣性を持たねばならず、重重しく走り、Sprungであって、しかも押して動かねばならないのだ。

F9A Body ShellF9A cast brass body shell 今回は屋根をたくさんくり抜いた。こうしないと鋳型が連結されない面積が大きく、割れてしまう恐れがあるからだ。また、プラスティックのモールドはある程度の抜き勾配があり、ディテールが損なわれているからだ。前回のF9Aはその抜き勾配を苦労して取り除いた。今回は問題になる部分は最初から切除して新たな部品を取りつける。この方がはるかに楽である。写真は前回のF9Aである。

[追記] ボルスタの写真が見つかった。これはe-bayで売っていた商品である。このような商品があったということは、この心皿問題はかなり根深いものであったということである。
Nov 5, 2012記
 


2012年06月02日

続々々 Illinois 鉄道博物館 再訪

COM_4243-2COM_4241-2COM_4242-2 SD40-2 のキャブ内の写真を撮った。現在製作中なので貴重な資料だ。



COM_4230-2COM_4252-2COM_4251-2COM_4250-2




 E8だと思うが多少改造された機関車があった。キャブ横のステップの蹴込みを観察すると、会社によって色々な手法があることに気がつく。屋根上はかなりの大改造を受けている。
COM_4253-2COM_4254-2COM_4246-2COM_4245-2 





 この機関車も現在製作中であるので参考にと、写真を撮った。



2012年05月29日

続 Illinois 鉄道博物館 再訪

 SD40-2も製作中であるがデッキ部分の細かい造作が良く分からなかった。特にSnow Plowの取り付け部分がどうなっているのかは、知りたかった。

COM_4232-2COM_4231-2COM_4233-2COM_4235-2

 



 デッキの表面の模様とその切れ目もよく分からなかったことの一つだ。
COM_4238-2COM_4239-2COM_4237-2COM_4236-2




 ショートフッドの上も仕上げ状況が知りたかった。個体によっては滑り止めに、熔接でイボをたくさんつけてあるものもある。これは滑らかであった。運転席側面の日覆いの取り付け状況も知りたかった。砂箱蓋がどちら向きに開くのかも興味の対象であった。
COM_4244-2COM_4240-2
 

2012年05月01日

続々々々 St.Louis の鉄道博物館

COM_3962-2 Chicago, Burlington & Quincy 鉄道 のステンレス外被の #9908 "Silver Charger" である。この手のステンレス車は電蝕が起きるので、雨曝しにするのはあまり賢明なことではない。目に見える外側は問題なさそうに見えるが、裏側の鋼材の腐蝕はひどい。
 1輌だけの展示で面白くない。せめて3輌つないで欲しい。

COM_3949-2UP Diesel Electric SnowplowCOM_3950-2 UPのRotary Snowplow である。直径3.6 mの羽を3000馬力のエンジンで廻して除雪する。もちろん電気式制御である。整備時170 トンもある。
 どうして引退してここに居るのかは不明だ。実働時間は意外に少ないと思われる。

 COM_3974-2 MilwaukeeのBi-polerである。文字通り2極の界磁を持ち、その中を車軸に付けた電機子が回転する。軸の上下によって引っ掛からないように出来ているから、エアギャップが大きく、効率は良くない。伊藤 剛氏のお話によると、線路工夫の置き忘れた工具が界磁に吸いつけられたそうである。

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