2022年11月28日

測定をするということ

 測定というものは、その結果がどうなるかを予測して行うものである。結果が見当もつかないものは測定できないのだ。

 最近の話題では牽引力を測定するという事例があった。牽引力を縦軸に、時間を横軸にとると、どのようなグラフになるだろうか。出発時は牽引力をゼロとする。次の 4つの中から選んでみよう。

4つのグラフ ここで大半の人は B を選ぶはずだ。停止している機関車がゆっくり動き始めると連結器がピンと張り、列車が動き出すだろう。他のグラフでは、その数値が表す挙動を考えると、そんなグラフはあり得ないと思うのが普通だ。       

 こうして B のグラフを予測して実験し、それから外れるようなら何がその原因なのかを調べねばならない。測定値が負であれば、線路が水平でないとしか考えられない。測定値が一定値で動かなければ、定常状態である。定常状態を作り出すにはどうしたら良いか、も考えておかねばならない。
 ここまで読むと、「思った通りの結果が出るように実験する」と勘違いする人が出てきそうだが、それは捏造であって論外である。

dda40x at 11:28コメント(0)測定 | 物理 この記事をクリップ!

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