2022年11月06日

ある装置

BEMF canceler この装置は1984年に作ったものだ。試運転だけしてそのまま放置され、埃にまみれていたのを洗ってみた。
 
 当時、筆者と祖父江氏は、走りの改善に血道を上げていた。たがいに、思いつくすべてのことを実験した。どんな些細な思いつきでも報告しあい、可能性がないか探っていた。その中で祖父江氏が、芦屋の原邸で電車を走らせているのを見て、問題点を報告してきた。コアレスモータ + スパーギヤでよく走るのだが、惰行が良くない事がある。
「スロットルを下げると減速してしまうんだぁ。中点オフの逆転スイッチで回路を遮断するとうまくいくんだけどね。なんかうまい工夫がないもんかい?」
と聞いてきたのだ。電源装置の中でモータの発生した電力が喰われてしまっているというわけだ。

 要するにモータの逆起電力を遮断することができればよい。印加電圧より発生電圧の方が高いときは回路が切れればよいわけだ。様々なことを考えたが、友人の電気マニアが考えた回路が一番簡単であった。早速作って試してみた。これはその初号機である。
 数台作って祖父江氏に渡したが、筆者はその後出国してしまい、しばらく会えなかった。その間に色々なことがあったようだ。原氏の電車を作っていたT島氏の弟が電気技術者で、同様のものを作り、その方が性能が良かった。それを採用したようで、問題は解決した。しかし筆者は電車をほとんど作らないから、筆者の興味の外にあった。

 その後永末氏が作ってくれた筆者専用のDCC完全直流デコーダでは、惰性で走るときは完全にOFFになるので、具合が良い。これは1985年に得た教訓を生かしたわけだ。

コメント一覧

1. Posted by 猫   2022年11月07日 05:26
「スロットルを下げると減速してしまう」というのが一連の低抵抗・高効率車両のコンセプトをよく表してますね。
一般的なNやHOではスロットルを下げたら減速するのが当たり前ですから。
2. Posted by dda40x   2022年11月07日 10:32
 おっしゃるとおりです。手放しで滑っていく感じが鉄道の本質を表しているのです。
 
 しかしあまり軽く動くと、ブレーキの心配があります。3条ウォームですと適度な抵抗で、下り坂でも速度は90マイル/時程度に抑えられ、それほど危険ではないです。もしこれがオートクラッチだと、大変な事故を誘発するように思います。全軸ボールベアリング装荷の12輌編成の客車は手放し滑降で150マイル/時以上出ますから恐ろしいです。

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