2022年11月04日

ヒステリシス

 histeresis ヒステリシスは、物理の時間に出てくる。磁気ヒステリシスという言葉に記憶がある方も多いはずだ。

駆動ヒステリシス この模型の挙動をグラフにするとこうなるだろう。印加電圧を横軸に、動輪回転数を縦軸にとる。分巻特性のマグネットモータだから電圧で問題なかろう。通常型の場合は、ある程度の電圧を掛けないと動かないから、原点からしばらくは横に行く。伝達部の様々な障碍を乗り越えると、途端に回転が始まり、その速度は大きい。その後は滑らかに加速していくだろうが、起動時の挙動は面白くない。減速時は起動時ほどではないが、あるところで突然止まってしまうであろう。
 逆転時は、これまた困ったことが起こるかもしれない。「往きはよいよい、還りはこわい」で、そう簡単には動かないかもしれない。このグラフではそれを強調している。
 実際には、このグラフが逆になっていることもあるだろう。すなわち後退はよく走るが、前進はちょっと…という場合である。

 一方、「高効率ギヤ + 六角ジョイント + トルクアーム」では赤線のようになる。囲まれた部分の面積は小さい。この面積(積分値)は損失に比例する。
 損失は少ないに越したことはない。


コメント一覧

1. Posted by ゆうえん・こうじ   2022年11月05日 08:54
このヒステリシスの差は、物理的な静止摩擦力と動摩擦力の差から生じるのでしょうか?それともモーターの電気的な特性で生じるのでしょうか?
教えてください
2. Posted by Tavata   2022年11月06日 08:33
DDA40X氏の記載を見る限り、力学的な摩擦によるヒステリシス特性でしょう。
実物でも、特に平軸受では、始動時は静止摩擦かつメタル同士の擦れなので抵抗が大きく、回転開始に従って動摩擦+油膜による流体潤滑で抵抗が減ります。しかし、負荷や慣性が十分に大きいため、ジワリと起動し、急激な速度変化にはなりません。
一方で模型では、負荷も慣性も小さいため、起動時の速度に摩擦抵抗の変化が顕著に現れてしまいます。効率の悪い駆動機構の機関車ではロスが起動抵抗の大半を占めてしまい、モーターに対して、列車の引き出し負荷による牽引力発揮前に過度なトルクを求めてしまい、起動するとトルク過多で空転し、それが収まらないのでしょう。効率が良い機構なら、トルク過多になる前に列車側の負荷をモーターが受け止めることができて起動できるのだと思います。
3. Posted by Tavata   2022年11月06日 08:35
なお、例の低速コンテストでは起動後にスロットルを戻して動摩擦環境でのギリギリの均衡速度を探るというコンテストになっておりました。
4. Posted by dda40x   2022年11月07日 10:23
 ゆうえん氏のご質問には、何を答えて良いものやら迷っていましたが、Tavata氏のお答えを戴き、当を得ていると思いました。
 7割ほどがゴムジョイントから、残りはギヤボックス内のスラスト(軸方向の推力)での損失でしょう。もちろんギヤの接触面の類まれなる平滑性と優れた潤滑が貢献しています。
 通常型ではブレーキを掛けながら走っているのと同等です。
5. Posted by ゆうえん・こうじ   2022年11月08日 11:35
ひとむかし前、小型車両では電圧を上げていくと急に速く走り出す ラビッド・スタート するものがよくありました。
これはヒステリシスが大きいということになるのですね
ところでヒステリシスの増大の原因の大半がゴムジョイントと軸方向のスラストということであれば、HOの機関車で高機能ギアを使う場合動輪の軸箱のベアリング化にはあまりこだわらなくてもよいのでしょうか?
6. Posted by dda40x   2022年11月09日 10:56
 何ごとも、作る人の腕次第ですが、書きましたように、大部分の損失はゴムジョイントとスラストの処理です。
 軸受が正しく出来ていて、ただしい潤滑が施されていれば、ボールベアリングは、なくても構いません。ただし、薄い板金の軸受は感心しません。
7. Posted by 愛読者のひとり   2022年11月09日 22:31
小型車両のラピッドスタートは鉄心モーターのコギングによるものではないでしょうか。
コギングを越えられる電圧までは動き出せず,越えた途端に動き出すのが原因と思います。
最近はコアレスモーターの採用が進み,大分改善されているように思います。
話はそれますが(模型車両の)ラピッドスタートというのは英語圏でも通じる表現なのでしょうか。
カタカナ表記も人によってまちまちで,私は蛍光灯と同じ rapid start だと思い込んでいますが,rabbit start でも rabid start でも意味は通じそうです。
英語圏での正しい表記があれば教えていただきたいです。
8. Posted by むすこたかなし   2022年11月10日 02:14
私もrapid startとrabbit startの言い回しが気になっていました。
私はウサギのようにシュッ!と走り始めるのを「ラビット(rabbit:兎)スタート」と呼んでおりました。ペーパー車体などの軽い車輌にキドマイティが内蔵されたトラクションモーターを使うと起こりやすいですね。電圧をかけても走りださない時に路盤をトンと叩くと、いきなり高速で走りだします。
蛍光灯のラピッドスタート形は、単に旧来の“グロースタータ形より点灯が速い”ため「ラピッド(rapid)スタート」と呼ばれていると記憶しております。
9. Posted by dda40x   2022年11月11日 19:55
 コギングにも依りますね。確かにあります。この40年ほどコアレスモータしか触っていないので忘れていました。その昔スキュウド・アーマチュアのは確かに少ないと感じました。
 しかし、有鉄心モータを変更せず、六角ジョイントにするだけで電流が半分以下になる例が、沢山報告されています。7割というのは決して大げさではないでしょう。

 古いMR(1960年代)に rabbit start の記事があったように思います。rapid ではありませんでした。
10. Posted by 愛読者のひとり   2022年11月15日 22:56
ありがとうございます。
もしかすると和製英語なのかとも思っていましたが,古くからある英語表現なのですね。
今後は正しく使いたいと思います。
もちろん使う機会のない方が望ましいのですが。

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