2022年02月16日

シァでの切断テクニック

 しばらく前のコメントで祖父江氏のテクニックを書いたところ、いくつかの質問を受けた。もう少し詳しくとのことで、ここに紹介する。

shearing シァで切ることは剪断であるから、押し切られて、多少は塑性変形する。すなわち、角がダレて丸くなる。切ったものは、片方がダレて、他方は角が出るわけだ。


shearing2 連続的に切ると、切られたものはこうなる。片方は丸く、他方は角が出る。その板を模型の表面に貼ると、奇妙なものである。ダレた面と角の出た面が同時に見える。これを避けるには、わずかに大きく切って、切り口をヤスリで落とす。とても面倒であるし、その作業量が一定でないと、大きさに差が出る。これを避けるには、どうすれば良いのだろう。

shearing3 材料を送る時、最初の1枚は捨て(discard)、1枚ごとに材料をひっくり返す(flip over)のだ。すると、ダレの出る面は片方になる。すなわち反対側は角が出た面になる。ダレた方を下にしてハンダ付けすると、ハンダは沁み込んで、ダレた面をちょうど隠すぐらいに広がる。いや、その量のハンダを流し込むのだ。これには多少の経験が要る。
 四角の全ての辺をこのように切ろうと思うと、短冊に切る時も、ひっくり返しながら切る必要がある。板が大きいので、やや面倒ではある。

 このようにして貼った板は極めて丈夫に付き、剥がれることは、まずない。ハンダが見えないように、などと考える人は、このテクニックとは無縁である。


コメント一覧

1. Posted by 電車屋   2022年02月16日 12:10
遥か昔 、鉄道会社の車両工場で更新修繕車両の見学をした。この時熔接担当の職人が、切断した板を見せてくれた。鋭利な切り口を上側にして固定し、熔接の技能を見せてくれたのだ。熔接部は、きれいに上面との流れが出来上がっていた。模型工作でもこの時のことを思い出し、シャーリングで切断したものは、この時教わった通りのハンダ付け作業をしている。
2. Posted by なるほど   2022年02月17日 09:59
これはうまい方法ですね。
ED17風のベンチレーターもこのダレを使えば表現できそうです。一面だけ逆にすればよいわけです。
面白いテクニックを紹介していただきありがとうございます。
3. Posted by ゆうえん・こうじ   2022年02月17日 12:53
快削材と通常の真鍮ではシャーで切ったときの断面のダレがかなり違うようです。
これもうまく使い分ければ表現のバリエーションが増えますね。
4. Posted by dda40x   2022年02月17日 20:26
焼き鈍した材を切ると、ダレのRが大きくなります。
それを有効利用する方法もありそうです。

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