2022年02月22日

ハンドル車の破損

 博物館の小型フライス盤のZ軸を動かすハンドル車(英語では hand wheel という)が壊れた。ここは力が掛かる箇所だ。フライス盤のクイル部分の質量は、10 kg以上ある。それを上げ下げしている。もっとも、改造してガス・スプリングで支えているから、かなり楽にはなっている。とは言うものの、他のハンドル車に比べたら、格段に力がたくさん掛かっている。

broken hand wheel 作業中にボロリと欠けてしまった。無茶な操作をした覚えは無い。外すとこんな状態であった。オリジナルは握りが回転しなかったので、力が入らなかった。回転する握りを購入して付け替えてある。ネジをM5からM6に切り直した。しかし、それが割れの原因になったわけではない。プラスティック製のハンドル車のねじ込み部分の構成が良くない。ブラスのインサートを入れてある部分を、少し太くしておくべきだったろう。力が掛かるたびに、周りが疲労して壊れたのだ。賢い設計ではない。

 鋳物のハンドル車はモノタロウあたりで買える。径を少し大きくして100 mmとした。またM5ネジを拡大し、M6を切り直した。
 購入したハンドル車はボスの肉が厚いので、10 mmほど削り落とす必要がある。掴みにくいからアルミ板で当て物をして、3つ爪で廻して、削り落とした。材料は快削であるから楽だ。切り粉は新聞紙で受けて、ブラス屑と混じらないようにしないと、引取り価格が下がる。   
 キィ溝を付けねばならない。本当は旋盤上で、キィ溝カッタを使って往復動で切るのだが、面倒なので、縦フライスで切り込む。あっという間に終わる。溝の底は丸くなるので、浅めにしておいて、角ヤスリで仕上げる。多少の丸い隙間があっても何ら問題はない。
  
   

 読者諸氏の機械のハンドル車も、いずれ壊れると思う。早めに交換の準備をされるべきだろう。これも力を入れている時に壊れると、怪我をする羽目になる。交換するときは大きめのハンドル車にすべきだ。それと、交換ついでにガス・スプリングを装着することをお薦めする。安いものであるし、工作は容易だ。

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