2022年01月23日

続 先輪はなぜ小さいのか 

against derailment この図を示せば、何も説明は要らないだろう。α<βであるから、小さな先輪のフランジ先端がレイル面に当たる位置は、大きな動輪のフランジが当たる位置より、ずっと手前にある。すなわち脱線しにくい。

 もちろん、フランジ形状、摩擦係数などのファクタはあるが、脱線しにくいのは小径車輪であることは間違いない。気になる方は、レイル面でフランジを切った断面図を描かれると良いだろう。それが曲線上でどうなるかである。

 それでもわからない方は、ふすまのはまっている敷居の溝の中を考えると良いだろう。ビー玉を転がすのと、大きなボウリングのボールを転がすのとでは、どちらが外れにくいかである。当然ビー玉の方が外れにくい。

 このようなわけで、小さな軸重が掛かっているだけで、復元力を大きくしても外れない。だから誘導輪としての効果を発揮する。模型の場合も同様の筈だが、HO以下では、復元力はほとんど無きが如しである。復元力が無いと、かえって脱線しやすいようにも思うが、それについて研究された方は居るのだろうか。

 先回お見せしたUP835は先従輪の復元力が極めて大きいので、動輪のフランジはほとんど触らないはずだ。ある人はフランジレス動輪でも走るのではないかと言ったほどだ。
 ボールベアリングの外輪をローラとして、V字斜面の中心に転がり落ちるようになっている。先輪は摩擦の少ないステンレス製 Low-D であるから、脱線の可能性は極めて小さい。  

コメント一覧

1. Posted by Tavata   2022年01月24日 09:23
小径輪が脱線しにくいのは自明だと思うので、疑問を持つこと自体が不思議でした。
小径輪が脱線しにくい(段差を乗り越えにくい)類似例は身近に沢山あります。例えば、車椅子は前輪が小さく前側が軽いので先輪と条件は似ていますが、気をつけないと段差に引っかかります。段差を乗り越える必要のあるオフロード車や工事用車両のタイヤが大きいことなども同じでしょう。
HO以下の小スケール模型で先輪が脱線しやすいのは、先輪をレールに適切に圧着できていないことに加えて、カーブが急過ぎるためや心向棒の長さが不適切なためと思います。つまり、小径ですら脱線しやすいので、そのまま大径にしたら更に簡単に脱線しやすいでしょう。
この、ただでさえ先輪が脱線しやすい条件下では、強い復原力を与えると脱線傾向を助長してしまうのだと思います。
2. Posted by dda40x   2022年01月24日 15:51
 先日会った友人に、この種の常識について模型誌に書かれたのは、たぶん無いだろうと言われました。常識ですから誰でも当然だと思っているはずでしたが、「知らなかった」と言う人が、かなりいました。
 その種の人は先輪が脱線しやすい模型を走らせているのでしょうね。理屈がわかれば、脱線しない先輪というのは簡単に実現できますし、その結果車輌全体が脱線しなくなります。
3. Posted by 妙高電鉄   2022年01月25日 18:53
偶然、読み返していたTMS361号1978年7月の「スムーズな運転のために(2)」(井上豊氏)の復元装置の始めの部分に「直径の大きい車輪よりも-------皆さんもご存知のことと思います。」と書かれています。
この「皆さん」の中には私は入っていません。当時、この記事を読んでもレベルが高すぎて(現在でも)理解できませんでした。
この井上豊氏の記事は模型として大事なことを書かれていると思うのですが、TMS自体のこの記事に対する扱いが地味だったような気がします。
「知らなかった」と言う人がかなりいたと言うのはこういう記事に対する雑誌の扱いにも関係あるような気がします。
ちなみに360号の(1)では記事の内容について「特別高度な技術が必要なものではなく、」と書かれていますから、井上豊氏はこの記事の内容を広く知ってもらおうという意識があったのではないかと思います。
4. Posted by dda40x   2022年01月26日 09:16
 ご指摘ありがとうございました。
 実は先日のクラブの会合でこのことが話題になり、「こんなことを教えてくれるとしたら、井上豊氏くらいだろうね。」という話が出たばかりです。
 確かに扱いが平板です。模型を間違いなく走らせるためには何が必要かということを、特集して年に一回は書くべきだったのです。外観ばかりで終わっています。
 超絶技巧の細密機が直線しか走らない、というのはよく見ました。車輪の裏が塗ってないとか、ちぐはぐなものもよく見ます。

 このブログではそれを実践したいと思います。

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