2021年12月10日

ネジ切り装置

 ネジを切る必要があるのは特殊なキングピンとか、連結部のピン、ジグの締め付けネジ作成などだ。たまに、規格外の太いネジを作って全体の高さ調整をしたことがある。大抵の場合は既製品のネジで済む。

 普通の旋盤上では、ネジ切りはパズルを解くような感じである。どのギヤを使うかを考えて組み合わせる。インチネジは倍数になっているから、1/8という数字を元にして考えればすぐできる。メートルネジでは、親ネジとワークのピッチの比率を作るので、いつも同じ方法では出来ない。早見表がついていればそれを見ればよいが、いつもその早見表がすぐには見つからないから、考えるしか方法がない。

leaders and followers このユニマットSLでは、歯車の切り替えによるネジ切りではなく、親ネジそのものを取り替えるようになっているところが面白い。昔の倣い(ならい)旋盤のようである。ネジの深さは鉋台(かんなだい)の上をなぞる滑り子で制限する。
 これは、この機種以外の製品にはない機能である。要するに、ネジ溝を”転写”するのである。日本ではメートルネジの親ネジしか売っていなかったが、アメリカではインチあたりの山数で、24,32,40,48,56,64,72,80などがあった。

 さて、作動状況を見ていこう。この動画がすべてを物語る。少々速いが、この速度でもできるわけだ。筆者のネジ切りは、この1/3程度の速度である。切り上げが難しいからだ。
 切り上げのコツは最初を長く、徐々に短くすることなのだが、思うほど簡単ではない。この動画の6回目(最後から2回目)の切り上げは少々遅れたので、ギギッと音を立てて喰い込んでいる。

 訪ねてきた友人に見せると、ネジ切り専用機としてバラさずに使うべきだとの提案を受けた。確かに、そうすると便利である。
 兼用にすると、その変換作業が大変で、やる気が失せる。


dda40x at 12:10コメント(0)旋盤 | ネジ この記事をクリップ!

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