2021年08月16日

シリコーン・チューブ

 友人から、
「感心しない動画があるから、見たらどうか」
と言ってきた。これである。

 呆れてしまう内容で、見た後、気分が良くなかった。この動画を編集した人はどういう人なのだろうか。あれで調子が良いと言うのは、どうかしている。
 そもそも工業製品のチューブは、その寸法を考えると巻いて出荷する以外なく、生産されてすぐ巻くはずだ。ゴム弾性を示すものだから、加硫を施すわけだ。成分が異なるので、天然ゴムの仲間のように硫黄化合物を使うのではないが、ある薬品で架橋させてゴム弾性を作り出す。そのプロセスは一瞬では終わらないので、リールに巻いてからも多少は続き、巻き癖が付いてしまう。

 シリコーン・チューブはゴムではありません、とか書いてあるが、意味不明である。英語でもsilicone rubberシリコーン・ゴムと言う。ゴム弾性を示す物をゴムというのは正しい。正確にはエラストマ elastomerというが、そんな言葉を知っている人は少ない。天然ゴムを始めとする炭素骨格を持ったゴムではありません、と書くべきだろう。また、シリコンとシリコーンが混在しているが、これらは別物だ。 

 巻いているものを伸ばして使えば、当然回転にはむらが出る。OJの友人の模型は、それが原因で押しても動かなかったのだ。

 ところで、この動画中、ユニヴァーサル・ジョイントはうるさいということにしてあるが、どう見てもその音は位相が間違っていることに起因する。

 この動画では、いろいろな意味で、良くない事例をたくさん見せてくれている。送ってくれた友人はサイエンティストである。彼は、
「これが良いという人は、観測能力に問題がある。」
と言う。
 要するに目が見えていない、と言っているのだ。そういう筆者も視力が低下して居るから、大きな事は言えない。しかし、チューブの曲がりに起因する不都合と、ユニヴァーサル・ジョイントの位相の間違いによる不都合は、よく見える。 

コメント一覧

1. Posted by 一式陸攻   2021年08月16日 08:38
何故か、シリコンとシリコーンの混同はよく見かけますね。
整形手術でつかうのはシリコーンバッグですが、巷で見かける表記はほぼ全てシリコンです。
シリコンバレーやシリコンアイランドという言葉をを思い出せば誤りなのは、自明だと思うのですが。

ユニヴァーサル・ジョイントの代わりにこのようなチューブを使うのはよく見かけますね。
実はかなり前に一度試したのですが、走行させるとチューブが暴れて全く使い物になりませんでした。
ユニヴァーサルジョイントが収まらないような極短距離なら、理解しないでもないですが、このように比較的長い距離で使うのは理解不能です。
2. Posted by 老模型人   2021年08月16日 10:09
「シリコーンチューブはゴムではありません」
この言い回しはどこかで見たことありますね。自分でおかしいとは思わないのでしょうか。
3. Posted by Tavata   2021年08月16日 21:47
私はシリコーンチューブの使用を全否定はしませんが、ユニバーサルジョイントの代替手段とするのは無理があると思います。
シリコーンチューブは、一式陸攻氏の言われるように、軸同士が近くてジョイントが入らない場所で、軸の僅かな食い違いを吸収し、NやHOナロー用小型モータの小トルクを伝える用途では十分に使用に耐えると思います。(この場合、12mmもHOナローの範疇かもしれないとは皮肉ですね)
一方、動画のようにモータから台車間の推進軸に使うと、回転のブレに加えて、台車の回転に伴う推進軸の伸縮がスムースにならず、モータ軸やウォーム軸に無駄なスラストを与えることになります。この伸縮吸収のためには、ウォーム軸が前後できるように無駄なガタを設ける必要があり、ギヤボックスからの音に関しては却って悪い方向になるように思えます。
4. Posted by 01175   2021年08月17日 06:18
 拙宅ではギアボックスとモーターは吊り掛け式で繋いでいますが、ウォーム軸とモーター軸はNWSL社のユニバーサルジョイントで結んでいます。
 ここをシリコーンチューブで結んだ場合、目視で確認できるような回転ムラが出なくともギアボックスに触れてみると振動が感知できます。
 ウォームとモーターの軸端が近接し過ぎていてユニバーサルジョイントが入らないという場合もあるでしょうが、設計段階でそれを避けることが「正しい鉄道模型」ではないかと思います。私見ではシリコーンチューブの使用は、「仕方がない鉄道模型」の手法であるように思います。
5. Posted by MT   2021年08月17日 14:18
2軸台車用のギヤボックスであれば、各ウォームギヤはシャフトで繋がっています。反トルクによるギヤボックスの倒れが無いと思いますので、シリコーンチューブでもある程度はごまかせるでしょう。

ところで、16番の安達製国鉄型蒸機は、ギヤボックスが1個にも関わらずシリコーンチューブです。音はどうかというと、ゴッドハンドがチューブを弄れば騒音はピタリと消えますが、凡夫には騒音は消せません。

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