2021年08月10日

続 またまたイコライジング

 先回の図の間違いはお分かりになっただろうか。4日間に多くのコメント、メイルを戴いた。
 確かにバネは利いているが、この機関車は転んでしまう。前に傾いて顎を擦るか、後ろに傾いて尻を引きずる。このイコライザ群は、しばらく前に扱った、仮想心皿と同じである。枕木方向に通る、目に見えない1本の回転中心があるから、それを中心に前後に振れる(ピッチング)。
 田中氏の記事では、錘を加減して水平になるようにしたとあるが、全く無意味である。イコライザ周辺の摩擦がかなりあるので、転ばなかったように見えるだけで、潤滑が良ければ、走行中に必ずどちらかの限界まで傾いて、運行不能になる。おそらく走らせた時間が短かっただけであろう。
 バネ付きイコライザの概念は、ここにも書いてある。この図の先台車が支えて、転ばないように働いていることがおわかりになるだろう。
 

 伊藤剛氏のファイルの中で、ある模型同好会の機関紙を綴じたものを見つけた。その記事で、HOのC58キット組みの再生をした話があった。
「イコライザを取り付けたら、機関車が前後にギッコンバッタンして困った。ひどい設計だ。先台車と従台車にバネを付けて転ばないようにした。」というようなことが書いてあったが、これも勘違いしている。設計は間違っていない。その改造者が間違っただけであろう。
 その正解例のひとつとしては、従台車を無荷重にして、弱い線バネで軽く押し付けておく。錘の位置を加減して、重心を第一、第二動軸の間に持っていくことだ。先台車にはゴム板などを介して、機関車前部を載せると良い。このゴムがあるとレイルの突起を乗り越えるときに衝撃を緩和する。先輪の数が少ないので、無いと具合が悪い。

 イコライザに関する記事で、まともなものは、やはり少ない。合葉氏が、正しい鉄道模型ということを力説したのも、無理はない。以来30年以上も経っている。これほど理解されていない分野も、珍しいと思う。イコライジングを正しく理解している人は本当に少ない。

コメント一覧

1. Posted by 一式陸攻   2021年08月10日 08:28
やはり、2点支持のみであることが問題でしたか。
TMS誌の内野日出男氏の記事(Oゲージの4-8-4の製作記事です)にこの問題が取り上げられていました。
4-4-0の幾つかのイコライザとバネ支持の使い方を挙げ、先台車は浮いていて、動輪はバネ支持という模型が一番よく見かけて、また一番具合が悪い(正しくない)と指摘していました。先台車を1支点にして、全体を3点支持にする方法が良いとあります。
また、新品で100万円近くするような日本製ヨーロッパ型のパシフィックの動輪はイコライズするものの、先台車には荷重を全く受けさせていないという意味不明の模型が存在することを確認しています。
他に、カツミのOJの動輪から従台車までで、両側2点支持のC51の先台車の板バネが機能していないのはよろしくないと思います。先台車内でイコライジングはしています。
センタピンにもバネがないので3点支持は確保できていますが、ボイラが重い場合、衝撃荷重があると先台車内のイコライザが壊れそうです。
2. Posted by dda40x   2021年08月11日 20:59
 内野氏は吉岡氏のEQレポートという冊子を元に書かれていますので、間違いもなく、価値があります。
 4-4-0のイコライジングはそれまでほとんどが間違っていましたが、この記事以降は正解がほとんどです。Rivarossiの4-4-0は悲惨です。ここで一番具合が悪いと指摘された構造です。
 日本製のパシは見当がつきます。フランスの4気筒機ですね。イコライザの意味がありません。

 バネがないと、高速で段差に突っ込めば、ゴン!という音がして、先台車のイコライザ先端が曲がったり潰れたりします。バネが利いていれば、薄いイコライザが使える事に気付きそうなものですがね。

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