2021年05月24日

UP M10000 を整備する

M10000 有名な列車である。剣道の面にも似た流線型の前頭部は、様々なメディア紹介された。子供向けの絵本「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」にも登場する。地上を走る飛行機として設計された。
 1935年、シカゴとその西南200マイル弱のSalinaの間に就役し、”City of Salina”として運行された。このサライナという発音は日本の鉄道趣味界では浸透していない。とれいん誌の記事などには、サリナと書いてあったのが原因だろう。ヒッチコックの映画にVertigo(日本では「めまい」として封切られた)がある。その中でKim Novak演じる女性が、出身地を聞かれて”カンサス州サライナ”と2回言う場面があった。 


UP M10000 (2)UP M10000 (1) この列車は3輛の固定編成(連接車だから当然である)である。1985年ころの韓国アジンの製品だ。極めて出来が悪い。どうするとこんな設計ができるのかわからないほど、ひどい設計である。ギヤボックスのダイキャストはヒビが入っている。いずれ粉になる運命だ。
 たったの3輛編成なのに、1台のモータでは動かず、最後尾に2台目の動力台車を付けている。前方と車輪径が異なるのに、同じモータ、ギヤ比である。要するに、ほとんどまともには動かなかったらしい。
 30年前、改良を諦めた友人から安く買い取った。塗装は彼がした。前面のグリルをアルミ色にしている。聞くと、見た車輛はアルミ色だったと言う。たくさんの写真を見ても銀色のは見つからないが、現車を見た人だから、深く追求しないことにした。

 動力を入れ替えればよく走るようにできる自信があったが、面倒で手を付けなかった。
 最近、これと同じものを手に入れた人から連絡があって、車輪を入手したいとのことである。どんな車輪が必要なのかわからないので、分解して調べている。動力車部分は36インチ、付随車は33インチだということは分かった。開けるとボロボロと壊れてくる。これはどうしょうもない模型だ。ハンダ付けが下手すぎる。車体にはあまり手を触れないようにして、下廻りを新製することにしたい 。直せそうもないのだ。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
Categories
  • ライブドアブログ