2021年03月23日

続々々々々 アメリカ製の切断機

shear 3 ハンドルの長さの台に固定して出来上がりだ。とても使いやすい。台が短いと力が入らない
 筆者はシァには興味があり、過去に様々なものを購入している。中国製のも買ったが、根本的に設計が駄目で、また精度が無かったので整備できず、始末した。今回はアメリカ製ということで、少々不安であったが、結果としては非常に良くなった。

 この機械は、アメリカ製の製品によくある欠陥を、すべて持っていた。設計と材料と工作機械は素晴らしいのだが、クラフツマンシップが駄目なのである。すなわち、組立工の質が悪いのだ。筆者は昔アメリカに居て、それをいろいろなところで感じた。

 例えば車である。アメリカの車は、実用機械としてはとてもよくできていて、信頼性がある。基本的な構成が正しいのだ。しかし、製造時のミスがあまりにも多い。一番腹が立ったのは、後輪のブレーキ装置である。グリスを入れずに組まれていて、錆びて固着し、引きずるようになってしまった。しかたなく抜き出して磨き、グリスを塗ってOリングを入れ替えると直った。
 子供を乗せると、座席ベルトが締まらない。よく見ると左右逆で、裏返っている。あちこち点検すると座席の下から、アイスクリームの木の棒が出てきた。食べながら組み立てている奴がいるのだ。その他無数にあった。友人の車は走行中に運転席ドアが開いた。違う長さのボルトが使ってあった、というあり得ないミスだった。
 日本製の車が評判を勝ち得たのは、こういうことが無かったからだろう。Bill Wolferは、"World’s Best Craftsmanship"と言って、日本車しか乗らず、Datsun 240Z を乗り回して絶賛していた。 
 
 しかし、手を入れていれば非常に調子が良く、筆者の車は20万マイル(32万キロ)を無故障で走った。隣人が車の整備を趣味としていたので、教えてもらって整備した。タイヤとエアフィルタは、10回近く替えただろう。
 今回の切断機はそのことを思い出させてくれた。手を掛ければ素晴らしいが、そんなことなんかやっていられるか、という方には薦められない。
 しかし自分で整備して高性能になったものには愛着が湧く。0.1 mmの板を、正確に繰返し切ることができるのは、素晴らしい。 (この項終わり)

コメント一覧

1. Posted by F   2021年03月23日 05:48
 ありがとうございました。6回の解説非常に参考になりました。
 前回のストッパーの一端が先に降りて来る可動刃に当たる事に関して、私は0.3mmの真鍮板を刃の角度に合わせて両面テープで貼り全長で刃に当たる様にしました(しかし、本当にこの事が良い事か検証中です)。
 私の機械は当初から刃に付いていた傷を消すために研ぐ事と出隅の面取りとステンレスボルトをスチール製に交換して調整する事で、軽くティッシュから0.5mm程の真鍮を切断出来、力は要りますが0.8mmの厚さ(幅1cm)も切断出来ます。彫金師が使う道具ですからクラフツマンシップも良いはずと考えたのですが残念です。
 以前購入した別のメーカーAccuCutter(アメリカ製)の3001は素晴らしかったので油断していました。購入された他の方々も最終的にはご満足戴いている事を切に願います。
 イギリス製のDurston 4”,6”12” Guillotine Shearを次は検証したいところです。Pepeの倍以上の値段です。フレームは鋳造、テーブルはステンレス。切断可能厚みは2mm、鉄は1mmとか。ストッパーがPepeの様に0からか、可動刃厚みからかが不明です。古い型の写真を見ると、AccuCutterのように、切断材料を押さえる機構が付いている様に見えます。既にお持ちの方が居られたら、感想をお聞かせください。
2. Posted by Tavata   2021年03月24日 08:24
「設計と材料と工作機械は素晴らしいのだが、クラフツマンシップが駄目なのである。」というアメリカらしさはよく分かります。製品でも組織でも、計画や設計はシステマティックかつプラグマティックで素晴らしいのに枝葉末節は雑な事が多々あります。高速道路なんてまさにそれで、路線のネットワーク性や本線の線形などは素晴らしいのに舗装やランプウェイの急カーブなどが滅茶滅茶でした。
日本は真逆で、職人芸に頼る現場レベルは素晴らしいですが、ヘッドクォーターが行う計画やシステム構築は下手くそな事が散見されます。
3. Posted by dda40x   2021年03月25日 08:10
コメントありがとうございます。
今回の工具購入はF氏の呼びかけに呼応したもので、このブログの読者とKKC会員に賛同者がありました。トラブルもありましたが、F氏の献身的なご努力で製品が輸入され、配送されました。
当初は皆さん、「何だこりゃ」という感じでしたが、理屈がわかってくると、ティッシュが切れるようになったという連絡が入りました。
https://youtu.be/kzLiK2K1KwE
いろいろとご心配をおかけしましたが、何とか目標を達成しました。F氏には感謝します。また、共同購入者の皆さんにはご心配をおかけしました。
この製品を正しく使えば、今までにない工作ができるものと思います。また、アメリカではどうやって使っているのかが知りたいものです。

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