2021年03月13日

アメリカ製の切断機

 複数人でアメリカから取り寄せた切断機について書きたい。動画を見て、設計の妙に驚き、注文した。日本製のものにはない工夫が凝らされ、どうしても使ってみたかった。過去に遠藤機械製の切断機を改良する工夫はしたが、根本的に異なる発想から出てきた製品を見たかったこともある。
 消費税の10%を逃れる術はなかったが、たまたまセールで割安であったのと、多人数で運賃を割って大幅に節約できたのは有難かった。今回の幹事は、このブログにもよく登場するF氏である。

 生産地のオクラホマは、未曾有の大雪で交通が1週間ほど遮断され、発送には時間が掛かったが、無事に到着し、F氏の献身的な努力で無事配送された。一つだけ部品が足らなかったが、電話を掛けてすぐに解決してくれたのは有難かった。

Shear1 鋼製の本体に、硬いアルミ合金製のプラットフォームと足が付いている。黒染め処理で美しいが、作動状況は芳しいものではなかった。可動刃が微妙にせり出しやすく、固定刃の上に乗ってしまう。そのまま押し込むと刃がへたり、修復が難しい。上の可動刃を安定させ、一定の位置で降ろすようにせねばならない。何度も分解して検討した。この写真では乗り上げていない。ちらりと四角の金属板が見えているのは、後述するバネを兼ねたシムである。 

 問題点はいくつかあった。
 設計は素晴らしいと思う。しかし、クラフツマンシップには大きな疑問点があった。良いものを作って、客を喜ばせようと考えているようには、見えない。工員の質が悪いのである。
「言われた通りに組んだから、これでいいだろ?」と言わんばかりだ。

 分解して気が付いたのは、バリが取ってないところがあることだ。面取りが不完全だから、直角に仕上げた入隅に押し付けても、隙間から光が透けて見える。密着させるためには、双方の面を良く仕上げるのみならず、出隅の角の面取りを念入りに行う必要があるのは常識だ。また、削りクズが残っていて、はさまっている。


dda40x at 03:13コメント(0)工具 | 材料 この記事をクリップ!

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