2020年12月03日

伊藤 剛氏の長浦軌道の修復成る

Nagaura kidorotary tippler box N氏の尽力で剛氏のロータリィ・ダンパの修復が完成した。原則として、オリジナルに戻すという方針であるので、55年前の状態を見ることが出来る。
 車輪は現在のものを用い、ピヴォット軸受にはモリブデン・グリースを少量入れてある。滑走性能は良く、”飛び出さないかと思わず手を出した” という状況が再現された。 

 今回手直しをしたところは、スピードが出過ぎるのでリターダを付けたことだけだそうだ。長いリボン状のバネによって車輪の内側を擦り、減速する。

 機関車のタイヤはゴム製であったので劣化していた。それを現代の材料で再生した。集電はレイルを直接擦るスプーン状ブラシが4個付いている。集電は完璧で、いかなる場所でも起動不良になることがない。5輌のトロッコを軽々と押して登る。

 ロータリィ・ダンパの回転する枠は缶詰の蓋部分を切り取ったもののようだ。鉄の色が出ているところが実感的である。丸みはもともと完全であるし、作りやすい。元はビールの缶ではないかと思われる。当時はビールは薄鉄板の缶で売っていた。三角の孔を開ける道具も酒屋でくれた。2箇所に孔を開けて中身を出したのだ。直接口に付けて飲むと、妙な味がすると不評であった。

 おそらく、剛氏はその缶詰を手に取った瞬間に閃いて、全体の構想が出来たのではないだろうか。図面無しで、あっという間に作られたような気がする。

 全体を1800 mmに収めたかったようで、最終端は少し曲げて長さを短くしている。

 組立式なので、滑りの良い机の上では徐々に位置関係がずれてきて、脱線してしまう。大きな板の上に固定するのが良いだろう。クラブでのお披露目のあと、当博物館で永久保存の予定である。もちろん動態で公開する。その場所も確保した。

 クラブで動画を撮影したので、編集後、公開される予定だ。

コメント一覧

1. Posted by Tavata   2020年12月04日 20:03
動態で拝見するのを楽しみにしております!
ビールが鉄缶だったことは知りませんでした。
レール先端を曲げてあるのは、敢えてブレーキをかけて、所定位置でトロッコを止めるためということはありませんか?
(むすこたかなし氏の「曲線でよく転がる車輪」の逆の発想です)
2. Posted by dda40x   2020年12月04日 23:56
曲がった線路では抵抗が大きいというのは、面白い解釈です。
今度それを確かめてみましょう。
3. Posted by YUNO   2021年01月07日 19:45
これとまったく同じ構造の荷役設備がポーランドにあったようです。
たまたま動画を発見しましたので紹介しておきます。8年前に公開された映像なので現役かどうかはわかりませんが。
https://www.youtube.com/watch?v=p5cg5Qh9Otg
4. Posted by dda40x   2021年01月07日 21:35
これは見事ですね。N氏が思わず手を出して受けようとした部分にはすごい勾配を付けてあります。
そのあとの減速用にヘムシュウを使っているところが面白いです。必要な距離だけに使って、そのあとは回収するのが愉快です。
5. Posted by dda40x   2021年01月16日 21:36
>>2
 現物を確かめて見ましたが、曲がっている部分には貨車は届かず、ブレーキをかける必要はありませんでした。
 これは長さを180 cmに収めるための苦肉の策のようです。

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