2020年09月14日

続 伊藤 剛氏の長浦軌道

nagaura kido3 機関車は4輪ともゴムタイヤである。そうしないと勾配を押し上げることができない。集電はレイルを直接擦るシュウによる。ロータリィ・ダンパの丸い枠は、鉄の色で実感的である。その材料は空き缶の縁である可能性が高い。真円度と色の両方を取ったのであろう。
 既に52年前の作品であり、駆動、電気方式等はかなり旧式である。NG氏は意欲満々であるから、最新式の制御方式、駆動方式になると思う。ひょっとすると、DCCになるかもしれない。

 貨車はピヴォット軸受で、摩擦がかなり少ない。斜面を転がり落ちて行く時の速度はかなり大きく、先端のところで飛び出すのではないかと思ったのは、納得できる。

 これは1/45の16.5 mmゲージである。このサイズでは斜面での慣性は大したことがなく、加速度も大きいので、動きはおもちゃ的である。小さい模型では何らかの方策で慣性増大を図る必要があるが、これについては難しそうだ。積み荷を降ろすわけだから、トロッコの中は空になっていないとまずいのだ。車軸を太くしてみても角速度が小さいので効果は薄い。

 これを2倍の大きさで作って、Oゲージの線路にすると、かなり実感的な動きになるだろうと思う。45 mmゲージの線路で762 mmの線路なら1/17のサイズとなる。610 mmなら1/13.6、508 mmなら1/11.3だ。大きくなれば、動きはかなりリアルになる。
 線路と車輪はいくらでもあるので、暇になったらやってみたいものだ。

コメント一覧

1. Posted by Tavata   2020年09月15日 08:57
空荷の鉱車ではフライホイールが入らないですね。モータとキャパシタということも考えましたが、車軸直結では回転数が低すぎて十分な回生(発電)ができないので、やはり何らかの増速機構が必要でしょう。
森林鉄道の乗り下げ(重力走行+ブレーキで丸太を麓まで下ろす)なら丸太の中をくり抜いてフライホイールが収められそうです。
私はできれば小さい模型(16.5mm以下)でやってみたいです。
小さい模型で、重力加速度までスケールダウンされているようなリアルな動きをすると、みな驚くでしょう。
2. Posted by dda40x   2020年09月16日 07:59
 小さなもので慣性を見せつけることができれば素晴らしいのですが、摩擦が相対的に大きいので難しいでしょうね。慣性モーメントを稼ぐにせよ、ある程度の大きさが必要です。積み荷の丸太は、私も昔考えましたが、いろいろな点で難しそうですね。
3. Posted by 懸念   2020年09月18日 22:29
4 とても興味深い記事です。
古い作品に今の技術を取り入れることを「修復」と言ってしまって良いものなのか、考えさせられます。

著名な職人が作った江戸時代のからくり人形を電子制御に改造するのは「修復」なのか。
それが中世の美術品だったらどうなのか。半世紀前の模型なら。

所詮は玩具なのだし文化財的な価値もないのだから、結果として似たような動きをするならばその過程は何でも構わない、という考えももちろんあるでしょうが、博物館という枠組みとは少し異なるのではないかと懸念いたします。

実物の動態保存において、安全に動態を維持するために必要な改造と、先人の作業痕やその時代ならではの技術を保存することの意義のどちらを重視するか、様々な考えがありますが、模型ではあまり気にする人が居らず、ほとんど議論もされていないように感じていましたので、あえてコメントさせていただきました。

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