2020年08月23日

続 非金属製車輌の末路

 ウレタンは、熱可塑性ではない。いわゆる”流れる固体”ではないのだが、現実はこれだ。やはりプラスティック素材で骨を入れずに長い客車などを作るのは避けるべきである。成型した後、片面だけ機械加工してあるのが、ファクターとしては大きいと思う。片面だけ応力が解放されているのだろう。だから、その面にジュラルミンの板を貼ってあると、かなり違う。ジュラルミンの薄板は飛行機の材料だと思う。友人から少し貰ったのだが、もう使い尽くした。熱処理した鋼板でも良いだろう。側板は内側に反っている。(先日会ったF氏はブラス板に筋を入れて木製の側板を再現したが、裏側も同様の筋を入れていた。うまい工夫である。両面の応力を開放すると反りが無くなるのだ。)

 彼のいくつかのキットを未組で持っているので、反りを調べている。組んでない状態でも屋根板は少しずつ反っている。これを組み付けると全体が反るだろう。硬いアルミ製のアングルを、逆に反らせてエポキシ接着剤を塗ってクランプで締めた。こうすると反りは抑えられ、安定した。

 何年か経つと、ウレタンは徐々に加水分解され、壊れていくはずだ。壊れないウレタンは残念ながら存在しない。その期間が10年なのか、20年なのか、100年なのかは分からない。日本の模型に詰められたスポンジは、ほとんどが劣化してしまったようだ。不思議なのは、アメリカ製のスポンジがダメになったのはほとんど無いことだ。材料が微妙に異なるらしいところまでは突き止めた。
 我家の建築資材はアメリカ製のものが多い。断熱材のウレタンを一部剥がしてみたが、25年でほとんど劣化していなかったので少し安心したが、油断はできない。

 この客車もそのうちに駄目になるだろうから、寸法を取ってブラス板からレーザーカットで再生することにした。このような客車を作るのは難しいことではない。リヴェット打ちはかなり大変であるが、橋を作った時のことを思えば大したことではない。屋根は定評のある木製にする。60年物の屋根材がいくつかある。 
 いずれ製作記を掲載するつもりだ。2輌作る。 

コメント一覧

1. Posted by YUNO   2020年08月23日 09:17
スポンジの劣化について、アメリカとまったく同じ物を作っていればよかったのに、そうしなかったのは特許か何かの問題だったのでしょうか。
自動車の内装でクッションや吸音材として使われているスポンジ類も20年程度で劣化してくるので困ります。指先で軽く触れただけで粉々に崩れて砂のようになり、掃除が大変です。
2. Posted by sktrokaru   2020年08月23日 11:00
フィルムカメラの内部に貼ってあるモルトというスポンジは、数年で劣化するのが前提のようです。何か材質の改善とか出来ない理由があるのでしょうか?

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