2020年07月18日

3D print についてのコメント

 過去数回3Dプリントについて書いてきた。コメント、私信が大変多く、注目されている内容であることが分かった。

 筆者は職業柄、材料を見ればどのような性質であって、長時間の後にはどうなるかは大体見当がつく。模型を作る人はそういうことには無頓着で、形ができれば満足するのだろう。3Dプリントが現実のものになってくると、様々なものが出て来る。10年後にはどうなるかなどとはだれも考えていないのではないか。

 アメリカの話だが、絶縁車輪の製法が変わったのは1960年代である。それまではベークライトが主体であった。その後ナイロンになった。ナイロンは優れた素材であるが、ただ一つ具合の悪いことがあった。それは削った時のクズが切れないのである。カミソリ状のものでそのクズを切り落とさないとみっともない。大変な手間がかかった。
 次に出て来たのはDelrinである。これは射出成型で作りやすく、そのスリーヴを嵌めて圧入するのは簡単である。また、それによってスリーヴが割れることもない。微妙に塑性変形して圧力を保ち、抜け止めに貢献する。要するに press fit が容易である。
 これに成功して鉄道模型界ではデルリン製(通称POM製)の歯車がたくさん作られたが、かなりの部分で応力割れが見られた。デルリンの歯車に無造作にシャフトを圧入したのである。5年位で割れてダメになった。

 現在ではこの方法は避けるべき方法として、かなり知られている。筆者はどうしてもこの部品を使わねばならないところには割れるボスの部分に金属製の環(タガみたいなもの)を嵌めている。こうすると殆ど場合助かる。以前紹介したチェイン・ドライヴのスプロケットではそうしている。要するに、中外から圧力がかかっていると、大丈夫だということだ。


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