2020年06月14日

再度 Monarch Coupler

 Monarch Coupler が市場から姿を消してから、40年近くになる。この高品質の連結器がKadeeに負けたのは、連結の簡便さと価格である。連結状態からの外れにくさ、推進運転のしやすさ、静粛性では、圧倒的に勝っていたのだが、連結がやや難しいところと、簡単に使えるカプラ・ポケットが市販されていなかったところが弱点であった。

 筆者は30年前に友人から10組ほど入手し、客車に付けた。貨車には付けなかった。もったいないからだ。その後、見つけたらあるだけ買い占めてきた。手元に数十組あったが、残りは少ない。
  客車の連結器で遊間が大きいのは、許せなかった。あちこちの運転会で見ていると、客車列車が発車する時に、カタ、カタ、カタと連結器が伸びながら発車するのを見ることが多い。これでは乗っている人はケガをするだろう。旅客列車は、しなやかに曲がる棒のようになっているべきで、伸びてはいけない。実物の貨物列車を見ていると、かなりの遊間があって音を立てている。ショックは長い緩衝器で緩和している。

 モナークの良いところは、もう一つある。シャンク(連結器の付け根)が長いことである。連結器が相手と噛合った状態ではガタが少なく、ほとんど曲がらない。つまり、2つの連結器が1本の棒のようになっているカプラの回転中心が台車のセンタピンに近いので、横方向のずれが少なく、推進時、減速時の座屈が起こりにくい。これは、長年の運転経験で脱線事故が全く起こらないことからも、証明されている。

Monarch draft gear (2) ただ一つの難点は、連結時に中心を厳密に合わせないと難しい。一度噛めば絶対に開放しないから、長い列車の運転では安心できる。センタリングができる連結器座が必要だ。
 意思を持った開放操作は実に簡単で、下から撫でるように触るだけだ。開放リンクを付ければ側面からでもできるし、開放ランプでの開放タイプを選択してあれば、下からエアホース状のものを押せば解放される。

 カプラ・ポケットは手に入れにくかったから、標準品をロストワックス鋳物で作って使っていた。その強度は極めて大きく、正面衝突でも耐える。ピンは少し弱く作ってあるから、それが剪断されるときにエネルギィを吸収し、犠牲となって車体は保護されることになっている。この部品はたくさん作ったが、使い尽くした。 

 今整備中の列車に付ける分で、モナーク・カプラの在庫も無くなる。追加購入ができるか、怪しい。友人たちに手を尽くして探してもらっている。

コメント一覧

1. Posted by たづ   2020年06月15日 23:26
カプラーの座が台車中心に近いというのが日本のHOでは殆ど見られません。より小縮尺のNやZでは(相対的にカーブが緩くし易いのに)一般的な方法なので、運転に重きを置くならHOより上で普及していても良さそうなのですが。
ケーディー(とそのコピー)は長柄でもモナークほどの長さは無いように感じます。これはこの系統のカプラーの前後のガタの多さと関係しているのでしょうか?

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