2020年04月19日

Alco PA,PB のグリル

ALCO PA fan grill (2) CLWのキットに入っているグリルである。非常に薄い。0.16 mm (0.006インチ)のリン青銅板である。抜き落としなので、焼きなましていない。だからそこそこの堅さがある。これを大きな枠にハンダ付けせねばならない、少しのハンダを枠に塗っておいて落とし込み、フラックスをたくさんつけて、周りから炭素棒で温めると固着する。ハンダゴテでは難しい。

 中のファンは、細い棒にくっついている。これを厚い板の本体に付けるのは、かなり難しい。これもハンダを塗っておいて加熱する。強度が要るので、銀ハンダで付ける。

 3輌のうち1輌のグリルは完全なものが付属していた。1輌分は端が少し欠けた不良品、後の1輌は付属無しであった。無いわけにはいかないので、以前作ったことがあるが、トナの密着(”ぬれ”という言葉が正しい)が足りなくて、うまく行かなかったのだ。そのまま10年経ってしまった。

ALCO PA fan grill (1) 今回、新しい方法を実用化されたむすこたかなし氏に作ってもらった。素晴らしい出来で、オリジナルより良い。抜き落としであれば、焼き鈍さなくても問題がない。単に凹ませる一般的なエッチングであると、”目”が出てしまう。圧延の時の加工硬化の痕である。抜き落としなら、根こそぎ溶けてなくなるので、問題がなくなる。 

 車体のハンダ付けについては以前解説した通りで、アメリカでは称賛され、日本ではケチを付けられるのは承知している。


 ハンダ付けの理論についてのコメントが来たので、参考になる記事を紹介した。 

コメント一覧

1. Posted by Tavata   2020年04月20日 08:29
エッチング液はやはりオキシドールでしょうか?このところオキシドールエッチングを試しておりますが、今ひとつ上手に抜けなくて困っています。t0.3の燐青銅を両面エッチングで抜きたいのです。レジスト作成は問題なくできていますので、液に漬けてからの温度と時間を教えていただけますか?溶液の配合と量(どの程度のワークに対して何mlなど)も教えていただけたら幸いです。
2. Posted by skt   2020年04月20日 12:18
アセトンでトナーを転写する方法をつかっていますが、わりと上手くいくようです。
3. Posted by むすこたかなし   2020年04月21日 21:43
Tavata様、
グリルの原稿サイズは50×50、腐食液は塩化第二鉄+クエン酸の「エジンバラ液」です。
 画材店で購入した銅版画用の塩化第二鉄溶液(30 mL)に100均のクエン酸(9 g)を加え、40-50℃に加温し、真鍮版(t 0.2)を浸けて撹拌しました。30-45分で完了しました。腐食速度が落ちたと感じたら、クエン酸をパラパラと追加し、オキシドールを1 mLほど“滴下”しましたが、肝は温度だと感じます。※塩化水素の臭いが漂うので軽く蓋をしています。
 以前にオキシドールエッチング(3%過酸化水素水+クエン酸+食塩)も検討しましたが、
http://takatetsu0930.blog.fc2.com/blog-entry-184.html
あくまでも大量の塩化第二鉄溶液を使いたくなかったためです。

skt様、
私もアセトン転写法を試しましたが、再現性が取れなかったためアイロン転写ばかりですね。
4. Posted by ゆうえん・こうじ   2020年04月22日 09:21
以前熱転写のF式エッチングで、オキシドール+クエン酸 と 塩化第二鉄を比較しました。
http://kotenki.cocolog-nifty.com/loco/2013/11/post-1478.html
エッチングのスピードはオキシドール + クエン酸の方が塩化第二鉄の半分ぐらいでした。また前者の方は金属表面に気泡がたくさんできるようでした。
抜き落としの場合はこの気泡が何らかの悪影響を与えるということはないでしょうか?

あとエッチング液は攪拌した方が良いと言われますが、静かに漬けておくのとでは差は出るのでしょうか?
5. Posted by Tavata   2020年04月22日 09:42
むすこたかなし様
丁寧なお返事ありがとうございます!そちらのブログも拝見し、かなり参考にさせて頂きました。こちらはレーザーカッターでマスク作成しています。オキシドールエッチングではレジストの傷みは少ないものの、一晩(寝る前に加熱し断熱材で囲んで)でt0.3に穴があいたレベルでした。今回教えていただいた配合でエジンバラ液をやってみます。また、レジストの部分修復にラッカーシンナーで溶いたトナーを塗ってドライヤー加熱したものを試しています。ワックスは抜けていないはずですが、今の所、剥がれはありません。
6. Posted by むすこたかなし   2020年04月22日 21:29
ゆうえん様
比較のblog拝読しました。撹拌と加温は大事だと考えています。金属板を上向きに沈めて行うと、溶けた金属イオンが表面を覆ってしまい、新鮮な腐食液が近づけないと予想しています。
加温は熱暴走に注意しながら有害ガスが発生しない程度(40〜50℃)まで上げています。反応温度が10℃(またはK:ケルビン)上昇すると反応速度は2〜3倍増加すると言われています。20℃→50℃に加温した場合、2の3乗(8倍)〜3の3乗(27倍)にまで増えます。
オキシドールエッチングではプリント基板の自作例を基に食塩を添加しました。塩化物イオン(Cl-)の存在が腐食を促進するのではないかと考えています。表面で酸化を受けた金属イオンがCl-を配位子として溶け出し、その後クエン酸イオンと配位子交換してより安定なキレートを形成するイメージを描いています。
過酸化水素は鉄イオンや銅イオンで分解されて酸素を発生します。これが泡の正体です。オキシドールもクエン酸も食塩も安価です。金属板に対し大過剰量を用いることで力価の低下を気にせずにエッチングを完了させています。

Tavata様
ご指摘どおり、t 0.2の誤記でした。
エジンバラ液でもクエン酸は過剰量用いています。腐食が進行するとクエン酸の沈殿も溶けて消失するため、常にクエン酸が残るよう追加投入します。まるで罐焚きですね、火床不良に注意しています。

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