2019年10月13日

Jerry White Drive

Jerry White Drive (4) Jerry White氏は、Lobaughの職人であった。数多くのカスタム・ビルディングをこなした。腕の方は素晴らしい。絵で言えば、水彩画のような機関車を作った。特徴をよくとらえた造形で、板厚は薄目である。直接には会ったことは無いが、1990年代に手紙のやり取りはある。10年ほど前に亡くなった。

Jerry White Drive (3)Jerry White Drive (2) ギヤボックスは独特の2条ウォームで滑らかである。逆駆動はできないわけではないという程度だ。どういうわけか30:2である。割り切れるから、感心しない。薄い板金工作で出来ている。厚みは15ミル(0.38 mm)である。ウォームの先端はボールベアリングで受けている。軸径は、3/16インチ(4.76 mm)、外径は3/8インチ(9.52 mm)である。実に滑らかな動きをするベアリングである。このべアリングが付いているから、逆駆動できる。ギヤは快削鋼だが、シャフトにはブラスを使っているのは不思議だ。ギヤボックスを支えるトルクアームはない。ドライヴシャフトが反作用を受け持つから、そういう点ではスティール軸の方が良かった。

Jerry White Drive (5)Jerry White Drive (1) ウォームホィールはブラスである。外径はボールベアリングと近い径である。もう少し細くすれば、進み角が大きくなって、効率が上昇したはずである。残念だ。
 グリースは軟らかい。ギヤボックスは、普通にはない分かれ方をする。下半分は動軸から外れない。ウォーム部分だけが外れる。そのウォーム部は長いストラップ状のもので、下半分に連結されて固定される。前後を逆にすると嵌まらない。即ち互換性は無い。
 どういうわけか、このドライヴが付いていると値が高い。今回の機関車は全体がかなり破損していたので、超格安であった。このドライヴだけでも欲しい人が居るので、外してアメリカで処分することにする。動輪を抜くと購入者が困るので、付けたままの方が売却しやすい。予備の動輪は持っているから、それに3条ウォームを付け替える。


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