2019年09月03日

続々 またまた3条ウォーム 

 久し振りに「互いに素」のことを書いた。割り切れない組合せにしておくだけで、滑らかな伝達が保証される。
 歯車は工業製品である。優秀な歯切装置で作られたものであれば、ばらつきは少ないが、ゼロであることは無いだろう。僅かなばらつきや、微小な傷、異物の噛み込みなどの影響で、噛み合わせに異常を来すことが無いとは言えない。

 そういう時はこの「互いに素」が効果を発揮する。様々なファクタによる不具合を薄めて、自然に支障の無い状態になる。
 このウォーム・ギヤボックスを作ってくれたY氏は、組んでみて廻したとき、微妙なひっかかりに気が付いた。ところが廻しているうちに問題がなくなったので、改めてその効果に驚いたそうだ。
 進み角は tooling cost(新規に必要となる刃物の価格)の掛からない18度以下にするべきだ。また、伝達効率もその辺りが良い。特殊な刃物を用意せずに作った進み角の大きなウォームでは、高効率は望むべくもない。
 ウォームホィールの歯当たり部分を凹ませた物は、高級に見えるらしい。残念ながら、伝達効率はそのほうが低下するという報告も出ている。ともかく、この歯車セットは、工業的に最も具合の良い条件を組み合わせたものである。単なる思い付きを形にしたものではないのだ。これを実現するために、複数の歯車の専門家に話を聞き、コストも考えて設計した。

 クラブの集会に持って行くと、皆で寄ってたかって触る。逆駆動できるウォームとは言っても、かろうじて廻る程度の物だろうと思っていた人が多かったようだ。車軸を廻すと、ウォーム軸がビューンと廻るのには皆さん驚く。ウォーム軸は小さな物なのだが、高速で回転するので、慣性で廻り続けようとするのを見て、皆さんは驚く。(動画の前半部分のみ)

 HO車輌に嵌め替えた人も何人か居る。動輪の大きな蒸気機関車には嵌まるそうだ。押して動く動画を送ってくれる人も居て、嬉しい。

 ギヤボックスを作っても開放ではいけない。ゴミを巻き込んでダメになる。動輪軸にガタがあると、それだけで損失が増大する。HOの蒸気機関車のギヤボックスには、そういうガタがあるものが多いように思う。

コメント一覧

1. Posted by 01175   2019年09月03日 22:12
 市販のHOの蒸機のギアボックスは精度が悪く動輪軸の受け孔が長孔になっていることが普通です。そのためにギアボックスつまりはウォーム軸が暴れてしまい大きなロスになっています。
 私はギアボックスの底面を慎重にヤスってガタが無くなるよう調整していますが、紙片や板バネを挟んでギアボックスが踊らないようにされている方が多いように見受けられます。
2. Posted by きんぎょ/中澤   2019年09月03日 23:10
「キットも完成RTRも素材のうち」をモットーにしてHO模型していますが、市販パーツ類も同様で、小型電車小径車輪に使えそうなギヤボックスでも軸ブッシュが軸と一緒に回ってしまうものが多いです。途中まで作ってくれた材料なんだ、と思うことにして追加加工していますが、ある意味悲しいです。少々高くても精度の良いパーツが欲しいです。

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