2019年08月07日

TMSの記事

 正直なところ、TMSを読んだのは久しぶりだ。旧体制のころからやっているドイツの”速報”とやらを、1年も続けているのは、どう考えてもおかしなものだし、小林氏の記事も連載するようなものでもない。金をとって見せるのだから、もうすこし良い記事が欲しい。

 今月号の中澤 寛氏の車輛は素晴らしい。ところが記事がおかしい。皆さんの中で、あの記事を熟読されて、意味を完全に理解できた人が居るのだろうか。
筆者は何が言いたいか」を忘れてしまった編集だ。
 何回か読んだが意味が分からないので、中澤氏にそれとなく聞いてみたら、やはり筆者の推察した通りであった。説明に対応する写真を殆ど載せていないとのことだ。走行性能を向上させる工夫について画像が全く無くなっていたのは、心外であったそうだ。

 言えることは、編集者は模型工作をしたことがあまりにも少ないのではないか。ゼロではないだろうが、糸鋸、ヤスリ、ドリル、ハンダゴテを使って、ブラスの板から、イコライジングやその他のメカニズムを作り上げた経験がほとんどないのではないか、と思う。あまりにもトンチンカンな記事で、情けなくなってしまった。

 30年前のヤマ氏のころ、実物誌が増えてきたので、実物の話題を載せるのをやめるとの決断があった。またぞろ実物の話題が載っていて、しかもそれが間違っているのでは困ったものだ。
 金を取っているということを忘れてはいけない。先のM氏が書いた不発弾の中に、「TMSを100円にして、イモンの広報紙とする」という案が書いてあった。その第一歩なのかとすれば、あまりにも悲しい。


コメント一覧

1. Posted by きんぎょ/中澤   2019年08月07日 08:28
悪文を書いた中澤です。それは少し違うようで、元原稿の文章も下手クソなのが分かり難い原因の半分です。残り半分は文章と一緒に見ていただく画像を多数送ったのに殆ど載せて貰えなかったことが一番影響したようです。文章だけで理解できないようにしか書けなかったことは大いに反省しています。
書きたかった走行性能向上についての画像はゼロだったのは悲しいです。
3. Posted by たづ   2019年08月08日 00:15
旧体制末期と比較する限りでは、これでもかなり改善されたものとは思っていました(Big Boyの号(前号)冒頭はスクラッチビルドのN蒸機作者氏との対談でしたから)。
言われてみればなるほど、穴だらけです。
他の方の書かれた「窓の開閉」には詳細な図解を入れられたくらいですから、構造概念図や必要な写真は、編集者が留意すればちゃんと入っていたはずです。
あまり考えたくないですが「大多数の読者には理解できないから省いた」のでしょうか。
「理解できない」時代ではもうありません。
今号で省かれてしまった核心部分を、読みたいものです。
4. Posted by YUNO   2019年08月08日 07:37
普通は出版前に試し刷りを執筆者に見せ、必要に応じて修正してもらうものですが、そうしていないのか、修正できないようなスケジュールで作っているのでしょうか。どちらにしても出版側に問題がありそうです。
5. Posted by ゆうえん・こうじ   2019年08月08日 11:08
TMSは山崎編集長の時代から、査読や最終稿のゲラ刷り著者校正はなしですよ。原稿を渡したら後は出版されるまで、編集部お任せです。これはとれいんも同じです。数年前TMSに最終稿のゲラ刷り著者校正をさせてもらえないかお願いしたら、時間的に無理ということで、やんわり断られました。今月号の窓が開閉できる客車の記事を書かれた方に聞いたら、投稿後編集部からイラスト作成の依頼があり、下絵を描いて送ったら編集部で作成してくれたそうなので、TMSも変わったのだと思っていました。
学生時代は、投稿後お任せが当然なのだと思っていましたが、仕事で学術雑誌に論文投稿するようになってからは、やはりおかしいと思うようになりました。というわけで、TMSに投稿した「フカひれイコライザー」などの記事は、自主的にdda40xさんに査読をお願いして、そのご意見をふまえて修正した上で、投稿しました。その節はありがとうございました。
風の噂によると、編集スタッフさんが少なく、新製品があまりに多いので製品の紹介とかに手をとられて、掲載記事の方が・・・という話も聞いたことがあります。本末転倒のような気がします。新製品の紹介は、模型雑誌3誌とも似たような感じで紹介記事が載っており、何だかなという気がします。これも広告を掲載している商業誌の宿命なんでしょうか。
まあ編集長が替わられて数ヶ月しか経っていないので、今後編集方針に変化が出ることを期待し、しばらくまた毎号買って変化を観察したいと思っています。
6. Posted by たづ   2019年08月09日 22:40
読者層が概ね被っていそうなものとして、実物誌の「鉄道ピクトリアル」がありますが、ほぼ同じページ数(130頁前後/TMSは100〜110頁程度)・売価(8%税込みで980円前後/同じく税別905円=税込み977円)ながらTMSは商品紹介記事や模型店の広告が概ね50頁程度、半分ほども入ります。
以前は「ここまでやらないと、定価を下げられないからやむを得ないのでは?」と、どちらかといえば善意と取っていたため疑問も持ちませんでした。
ネットなど存在しなかった30年ほど前の話です。TMSもピクトリアルも運が良ければ入手できる、という程度の地方住まいではその程度の認識でした。
しかしピクトリアル誌は多い時でそれら広告は4ページ程度であり、あとは全て本編記事です。他者の宣伝の類がありません。
となるとピクトリアルがそれでも雑誌・企業として存続できている理由はなにか、が逆に浮かんできます。
各模型店も自社サイトを有するほどになった今、模型雑誌がここまで大々的に紙幅を割く意味は何でしょうか?
7. Posted by ゆうえん・こうじ   2019年08月10日 15:17
インターネット環境が充実していなかった時代には、模型雑誌が製品の大きな情報源だったわけですが、たづさんが言われるように、現在では新製品を網羅して広く浅い記事にしてもあまり情報としての価値はなくなったと思います。これまではネットが使えない方のために存在価値もあったのでしょうが、今後そういう方は減っていくのでますます価値は低下すると思います。
とは言っても製品の紹介や広告も、自分や工作しているモデラーにとっては、情報取得手段としての意味しかないのです。ところがコレクターの友人に聞くと、製品の発売時期や品種を特定するのに模型雑誌の製品紹介記事や広告は重要だと言われて、そういう見方もあるのだと驚きました。そういう観点ではネットと違って消えずに残る印刷物は価値があるのかもしれないです。
それでも単に製品情報提供だけではあまり価値がないと思えるので、TMSがイモン傘下に入ったのを記念して?「イモンカプラーの使い方」のような、使用方法を解説する、良い意味での提灯記事も掲載されたらよいと思います。過去にもメーカーから提供された?キットの組立解説記事も、ときどき掲載されていましたが、そういった製品の紹介だけではなく、組立での一般的な工作ノウハウも提供するような製品紹介記事なら、歓迎されると思います。40年近く前にTMSに連載された、中尾豊さんのアダチの分売パーツを使ったD51の組立記事も、TMS誌面が組立説明書代わりにされたと揶揄もされましたが、非常に有益な記事だったと思います。
とにかくお手軽情報記事ではなく、編集者に上手に料理された記事を鉄道模型雑誌で読みたいと思っている方は多いはずなので、私はTMS新体制には期待しています。
なお、とれいんに連載を持っている方に話を聞くと、お任せではなく原稿の組版後の著者校正はさせてもらえるらしいです。

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