2019年06月20日

F scale

 最近話題になっていることであるが、45mmゲージを利用するいくつかの縮尺模型がある。1/32、1/29、1/24、1/22.5、1/20.3 などである。他にもあるらしい。最後の1/20.3は1990年代に登場した。Bachmanの巨大なShayで火が付いた。3 ft 軌間を45mmにしようとすると、1/20.3となるというものだ。これをF scaleという。アメリカではこれがかなりの人気だ。
 finescaleと言いたいところだろうが、彼らは大人であって、そんなことは言わない。ちゃんと「フランジが高いのでブレーキ・リギングに当たるから、思い切って曲げるとか、小さい車輪を使うべし」と書いてあるキット組立説明書もある。

side dump car 土屋 巖氏が遺されたかなりの量のキットがある。左手のリハビリ用に組んでみた。これはPSC社のキットだが、説明図と中身が合っていない。しょうがないから、様々な文献を見て、それらしく作った。Greggという会社の1918年版カタログを参考にした。standard square box dump carというらしい。
  リンク類は現物に合うように作り直したものもある。このような二軸車は車軸が左右に振れると(要するに軸箱の中の左右動がある状態)推進時に回頭しやすくなり、連結面で座屈する。その前にフランジの先が当たって(アタック角の問題)レイルの継ぎ目で脱線する。

 車軸を削ってボールベアリングを仕込み、台車の軸箱中を座繰って、ベアリングハウジングを形成した。予圧を掛けて組んだので完璧だ。錘を積んでも抵抗が極めて少ない。

side dump car2side dump car3 このサイド・ダンプは、正立時は写真に描き加えたように鎖を引っ掛ける。目的地に着くと鎖を外して押すわけだ。ガチャンと向こうに倒れて、同時にサイドの板が持ち上がる。仰々しい構造である。もう少し、うまいリンク機構ができるような気もしないわけでもない。手にギプスが半分付いた状態で作ったので、3日も掛かった。
 木材にはステインを浸み込ませてある。全体を汚く仕上げればできあがりだ。鎖はどうやってつけるか思案中だ。本物通りに作ると壊れやすい。ネオジム磁石で吸い付けておくのが、一番楽かもしれない。


コメント一覧

1. Posted by brass_solder   2019年06月21日 05:26
これとよく似た貨車が出てくるyoutube動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=WznzgvP9cts&t=

ダンプするシーンで倒れた荷台の向こう側で鎖のようなものが揺れますので、鎖は下側を外すのだと思います。
2. Posted by dda40x   2019年06月21日 09:02
教えて戴いた動画拝見しました。素晴らしい場面がありますね。
今でもやっているなら、見に行きたいものです。確かに鎖はぶらぶらしていますね。
台車には丸環が付いています。そこにフックを引っ掛けるように部品もついているのですが、とても指先ではめられるような代物ではありません 。
3. Posted by YUNO   2019年06月22日 12:02
動画の説明には「2011年7月に廃止」と書いてありますね。この貨車がどこかに残されていれば、見に行く価値はあるかもしれません。
中国は長らく鉄道の撮影が困難な地域でしたが、インターネットの普及によって、ようやく個人の収集した映像などがたくさん出回るようになってきました。独特の車両やシステムは見ていて面白く、興味は尽きません。
4. Posted by dda40x   2019年06月25日 07:58
もう見られないのですね。日本語で書いていあるのに見落としていました。
この動画の中でスリップする場面が印象的です。2気筒の機関車ですから、トルク変動が大きく、90度ごとにトルク最大値がやってきます。そこだけスリップするのが見られます。
3気筒ではこういう場面がほとんど見られません。

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