2019年06月18日

罵詈雑言

 予想したことではあったが、その種のコメントがかなり来た。一番多かったのは、Big Boy と C62を並べてみたい人も居ることを書いた回である。

 趣味にケチを付けるな、とか、人をバカにしているとか書いてきた。揶揄していると思ったのだろう。そういう問題ではないのだ。これも客観的な話である。
 この話は30年以上前に松本謙一氏に直接話したのだが、彼はもう覚えていないだろう。当時は他国製のモデルは無く、日本製であった。

 そのBig Boyは天賞堂製だ。Tenshodo のBig Boyは大きいのである。 その比較は意味がない。だからこそ図面で比較するべきなのだ。ちなみに、のちに売り出されたTrixのBig Boy はかなり正確らしい。これらの長さは20 mmほども違うそうだ。

 今回、1986年製のTenshodo Big Boyの測定結果をお知らせ戴いた。縮尺は1/83程度だということである。「HOは縮尺を表し、1/87.1である」と仰るのは自由だが、実測してみれば、縮尺はかなり怪しいものがかなりあるのが現実だ。お手持ちの車輛を図面と比較されると、意外なことが分かるだろう。日本型と並べて悦に入るのは、それからにすべきだ。

 最近の製品は、モータが小さくなったこともあって、かなりスケールに近いらしい。拠り処とされている縮尺に拘るのは結構だが、測定してみるということは、大事なことだ。お題目を唱えるだけでは済まない現実が、そこにある。

コメント一覧

1. Posted by モハメイドペーパー   2019年06月18日 11:12
 モーターの進化(小型化)はかなり大きな要素だと思います。戦後間もなくのカツミの日本型蒸機が1/43だったのは、動輪などにアメリカ形のパーツを流用したこともあるけど、走らせるためにはモーターに合わせて車体の大きさを決めなければならなかったと聞いています。
2. Posted by Tavata   2019年06月18日 21:03
少々話を脱線させますが、
Nゲージでは「Nゲージ蒸気機関車」
(http://www5a.biglobe.ne.jp/~toyoyasu/)
という有名WEBサイトがあり、同一形式、多数メーカの製品を真横から撮影し、縮尺やディテールなどを横断的、客観的に考察しています。
Nゲージでは縮尺遵守は不可能で当たり前なので折り合いの付け方に各メーカの違いが現れます。10年前までは1/140ぐらいの蒸気機関車ばかりでしたし欧州の小型機はもっとオーバースケールでした。

話を戻しますと、縮尺正確性の意味では、確かに12mmのC62と"HO"のビッグボーイを並べるのはナンセンスです。
ただし「並べたい」気持ちも「ある程度」理解できます。
模型は趣味ですから、正確性よりも「楽しみ方」の問題です。
「とりあえずHOスケールを狙い」「少なくとも軌間は違う」模型同士が並ぶ対比の面白さです。
これは三重県の桑名駅のように標準軌やサブロクとナローが同居する駅の楽しさと似ています。
9mmナローの場合、縮尺は1/76から1/87までまちまちですが、軌間の広い16番や12mmと並べるだけで差が際立ちます。
この楽しみ方は対比であって、単独の模型の縮尺精度に多少の不足があっても成立します。
これが16.5mm同士では、対比の面白みには欠けるでしょう。
結局は「サブロクは標準軌とは違うぞ!」という対比を楽しみたい、「16.5mmより狭い軌間ありき」かもしれません。
その上で、13mmやEMゲージと差別化を図り、拠り処としている「ご本尊」が縮尺なのでしょう。

なお、仕事では正確性を要する技術者の会議では二次元図面、役員向けなど「ウケ」を考えるときは3Dとモックアップを用意します。
モックアップは細部が実物と異なりますし、強度の関係で部分的にオーバースケールだったり、パースの見え方も実物と違いますが、やはり立体の視覚的インパクトは代え難いものがあります。
3. Posted by Y   2019年06月18日 21:58
最近の「HOとは」論争、たいへん楽しく読ませていただきました。この手の論争があるから趣味は楽しい、と思っています。
私の場合、古くは3線式Oゲージで鉄道模型に入門後、メルクリンHOの「頑丈、素晴らしい走行性能、スケール無視」の世界を経験した上で作る模型に入りました。私の自作“HO”模型は、1/80を基本として、フルスロットルでKATOユニトラックR550のSカーブを通過できる事を心がけています。運転会で子供達にコントローラーを任せようと思うと、これが目標になります。
「HOとは」に関して自分の意見は特にありません。ただ、運転会や知人のレイアウトを訪問した時に気持ちよく走る蒸気機関車を作れれば良いと思っています。とは言え、KATOのユニトラックを自分の基準としている以上、NMRAが定めるHOに従っている事になりそうです。
4. Posted by YUNO   2019年06月19日 11:09
鉄道模型用モーターの小型化と低価格化が本格的に始まったのは昭和時代の終盤ぐらいだったと記憶しています。
その頃までの機関車はオーバースケールが珍しくなく、逆に客車が小さく見えたものです。
当時メーカーがオーバースケールの理由を「機関車は大きい方が強く見える」と言っていたのを覚えています。
5. Posted by たづ   2019年06月19日 22:07
天賞堂のBig Boyの縮尺の「約1/83」は、先日の欧州各国のHOの縮尺の記事で考えていたことでした。メートル法前提だと1mが1/87で11.5mm、1/80だと12.5mm。間で切りの良い1m=12mmとする縮尺は、・・・と計算すると1/83.3・・、3.7mmスケールですね。
>1.”戦後間もなくのカツミの日本型蒸機が1/43だった--走らせるためにはモーターに合わせて車体--”
そのためでしょうか、それより後の世代である40数年前のクマタのOゲージC11は1/45、32mmのようです。
6. Posted by dda40x   2019年06月19日 23:22
コメントありがとうございます。
日本型蒸機機関車が1/43になったのはスライドバーの位置をゲージ、タイヤ厚みの積算値に合わせる最小値だったと、酒井喜房氏から聞きました。 それ以下に機関車を小さくするとシリンダの側面が外に出るのだそうです。
熊田のC11が1/45であることは知りませんでした。どうしているのでしょうか。幅を広げているかもしれませんね。
モータの大きさによる制限はHO以下の話のようです。
HOのBig Boyが大きいという話は、HO1067の話が始まるときに指摘したことです。もう35年以上も経ちますね。それでとれいん誌にはBigBoyとC62が並んだ写真は載っていないのではないかと思います。マツケン氏も気が付いているようでした。文字だけは載ったと思いますが。
後にアレゲニィと並んだ写真は見たような記憶があります。
7. Posted by 01175   2019年06月20日 16:47
 MANTUAが1949年と1950年だけ製造したというUSRAの2-8-2を所有しています。刻印の類が見当たらないのですがPittmanのDC71にしか見えないモーターを搭載しています。空間には充分な余裕があるのですが、縮尺的には1/82のようです。両国駅の高架下にあったというニューワンが輸出用に造ったUSRA 2-8-2(1961年製)もあるのですが、こちらもモーターに充てる空間に余裕があるのに1/82で造られています。MANTUAの方は多少仕様を変えて最近まで製造販売されていましたが、もし、縮尺が変わっていないとすると、膨大な数の1/82の蒸機が半世紀以上にわたり供給されていたとみられます。アメリカにHOが渡来した初期にはOOとのせめぎ合いがあったとのことですが、その折衷案として1/82が採用されていたのかもしれません。
  FleischmannはそのHO創業時に少なくとも全長の寸法が1/87のBR01を造っていますが(製造期間は1952~1958年)、のちに1/72のBR89(同・1960~1968)や1/80のBR65(同1965~1972)を造っています。BR65の方は空間的に余裕があり、なぜ1/80なのか不思議です。このような「歴史的経緯」があるせいか、Fleischmannの最近の箱や解説書には1/87はおろかHOの標記も見当たりません。中国製造以前のものだと、ほかのドイツ語圏のメーカーも似たりよったりで、本家のメルクリンは箱にHOの標記はあるものの解説書にも1/87の数字はないようです。経眼した数が十分とは言えませんが、LiliputやRivarossiも1/87の数字が表れたのはMade in Chinaになってからのようです。
8. Posted by dda40x   2019年06月21日 11:39
01175様
いつも貴重な情報、ありがとうございます。
かなり大きいですね。1/87が当たり前になったのは、ここ20年くらいですね。モータの進歩と、中国に図面を渡して作らせるようになったので、 彼らは何も考えずに1/87にしました。それ以前は複雑怪奇な事情があったのでしょう。
PFMは優秀なインポータでしたが、サイズはうるさく言わなかったようです。他にも大きいものがたくさんあります。
マックスグレイの初期のPRR K4にも、ボイラが太いものがあります。これはモータのせいだそうです。
その後のOスケールは正確にできているものが大半です。祖父江氏の作ったものには、大きなものは見つかっていません。他の製造所の中には散見されます。

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