2019年04月13日

続 遠藤機械の切断機をカスタマイズする 

underside 仕上げ無しで良いということは、工賃を抑えることができるわけだ。当初はフライスで仕上げることにしていたが、その必要は全く無くなった。ネジ孔を用意するだけで完成だ。その加工は外注した。さすがにM10のネジを切るのは、筆者の工房では無理だ。
 レーザ加工の工場の紹介でネジを切ってもらったが、安くはなかった。止り穴の場合は切り粉を出すのに苦労するので、横から孔をあけておいて、排出した。これは良いアイデアだと、加工工場で評判が良かった。

table top テイブルは二系統を一つにまとめたので、余分な穴が開いているが、それはお許し願った。



 テイブルの奥行は、下刃の手前側にぴったりくっつけたいところだったが、下刃の奥行きにもかなりのばらつきがあることが判った。最大のものに合わせたので、最大1 mm強の隙間ができる。気になる人がいるかもしれない、と危惧したが、今のところ苦情はない。黒皮の普通鋼板であるが、剛性があって平面度が良い。下刃との高さを合わせると、極めて作業性が良くなる。

shear table 直角定規(切断ガイド)は普通鋼板のつもりだったが、それでは曲がり易かった。用をなさないことが判ったので、高級な刃物用ステンレスを使用した。そのままでも包丁になる材料だ。熱を加えると極端に硬くなるので、下手に加工すると収拾がつかなくなる。水で冷やしながら砥石で磨る程度だ。

rule 矢印の部分は、機械の寸法のばらつきによって当たることもあるらしく、その場合は少し削らねばならない。M10を仮締めして、直角が出るか試切りで確認する。良ければM10を本締めして、できあがりである。


 本体の孔が多少ずれているものもあるらしく、どうしても直角が出ないという訴えがあった。電話で、ヤスリで本体の孔を僅か拡げて戴くようお願いして、解決した。どうもこの切断機は、手作り品のようだ。 


コメント一覧

1. Posted by 購入者   2019年04月13日 10:02
5 切断機にこんなに寸法の変化があったのですね。
そのなかで、最大公約数を満たす設計をされたことに敬服します。調査にかなりの時間を掛けられたようで、頭が下がります。
お陰様で、当方に来ましたものは、ネジを締めただけで完璧でした。ワークを滑らせて刃に当て、クランプで締めてストンと落とせばできあがりです。薄板の時は手で押さえるだけで簡単に切れ、失敗もありません。
これをたったの福沢諭吉一枚強で頒布して戴けたのは、信じられません。前回のフライス盤ベルトドライブ・キットもそうですが、本当にうまい設計です。普通の人にはできない設計で、素晴らしい性能です。
ありがとうございました。


2. Posted by dda40x   2019年04月13日 21:43
 お気に召して、本当に良かったです。
 当初は熔接のつもりでしたが、レーザ・カットに切り替えた時、どうすれば一番効率的かを必死に考えました。機械によって寸法の差があるので、ずいぶん頭を使いました。
 工場の専務のおかげで、うまい方法を思い付き、形にすることが出来ました。途中で留守をしていたこともあり、時間が掛ったことにはお詫び申し上げます。
本当は製造元がこのようなキットを売り出すのが、筋だとは思いました。鋼材の加工は、ブラスとは違って硬いので、手作業は大変ですが、出来たものの剛性の大きさには感動します。
これを用いて素晴らしい工作を見せてください。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
Categories
  • ライブドアブログ