2019年04月11日

遠藤機械の切断機をカスタマイズする

00016070001607_3 しばらく前にこれらの写真をお見せした。これは熔接で出来ている。職人の腕で、段差が全くないものを作ってもらったのだ。これを所属クラブで披露すると、欲しいという人が多数あったので、それを増産することになった。

 困ったことに遠藤機械の製品は、40余年の月日のうちにどんどん寸法が変化していることが判った。クラブ員からの申告を分析すると、下刃の高さは39 mmから44 mm程度までの分布を示し、脚の間隔も270 mmと330 mmの二系統があった。組み合わせは計11通りあって、個別に対応するのは無理であった。出来たとしても価格が極端に高くなる。細かく検討した結果、大きく4種に分けられ、微妙な寸法の差はシムを挟むことによって逃すことにした。そのシムを挟む場所は二箇所にすれば、テイブルが高い場合と低い場合に対応できる。

 当初は熔接で作る予定であったが、熔接工の友人が突然入院してしまい、別方法で製作した。
 レーザ加工の工場が引き受けてくれたのだが、機械が故障し、新型に入れ替えるのに正月を挟んで一月ほど停止期間があった。再稼働し始めたが、初期故障もあり、また遅れを生じた。今野氏から一番低い事例としてお借りしていた機械は、3か月以上もこちらに留まり、大変なご迷惑をお掛けしてしまった。

stands 構成は、19 mmの鋼板をレーザで切って、その断面を使ってテイブルを直角に保持するというものである。技術の進歩はこういうところに出て来る。
 19 mmもの厚さの板を切れば、切り口はめちゃくちゃになって、その面で板が直立することなどありえないと思っていた。ところがレーザ加工工場の専務が、
「まあ見てください。ほらね。」
と立てて見せてくれたのだ。以前は12 mm厚程度でしか、このような芸当は出来なかったそうだが、今度の機械は19 mmでも完璧なのだ。


コメント一覧

1. Posted by northerns484   2019年04月13日 09:08
>技術の進歩はこういうところに出て来る。
>今度の機械は19 mmでも完璧なのだ。

レーザーの照射出力や位置の制御がより正確にできるようになったのだとしたら、薄い板でもより綺麗に切れるようになったと考えてよいのでしょうか。
そうだとすると、レーザーカットの応用の範囲が広がってゆくと思いました。

2. Posted by dda40x   2019年04月13日 21:33
仰せのとおりで、より精細な加工ができるようになったそうです。加工時間も格段に早くなり、またワークをセットするテイブルが二つあって交互に使用するので、加工速度が都合4倍ほどになったそうです。
そのため、午後になると仕事がなくなって工員が遊んでしまうと言っていました。
そういう訳で、
「どんな仕事でも引き受けるから、注文を出して下さいね。」
と言われました。

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