2019年03月28日

大陸横断鉄道というよりは

PCRC むしろ大洋連絡鉄道 inter-oceanic railroad と言った方が良いらしい。パナマ地峡を走る鉄道である。地峡は英語では isthmus という。(複数形はisthmi だったが、既に誰も使わない。)
  船内の案内映画で何回も音を聞いたが、筆者の思い込んでいた発音と一致せず、ピンと来なかった。thは読まないから発音は簡単だったのだ。7文字中5文字が子音という珍しい語である。子音が多いのはドイツ語やチェコ語にはよくあるが、英語には極めて珍しいパターンだ。喘息 asthma と同様、ギリシア語起源である。医学用語にはよくある。
 
 歴史的には世界最初の大陸横断鉄道であって、勝海舟らも乗った。長さはせいぜい 80 km弱である。昔はPanama Rail Road  PRRと言っていたが、最近はPanama Canal Railway Company  PCRCと言うらしい。旅客列車は両端に機関車を付けたプッシュプルである。短い区間を往復するので、そうしているのだろう。
 この鉄道は複線で、パナマ運河ができるまでは、世界で最も収益率の高い鉄道であったそうだ。これしかないので、とんでもない高額な運賃を取っていたのだ。通過貨物量も当時、世界最大であったという。今は単線である。
 
PCRC freight この鉄道は広軌であったはずだが、知らぬ間に標準軌化されていた。アメリカの鉄道会社が機関車、貨車を使いやすくするためだろう。旅客列車も走るが、コンテナを二段積みした貨物列車が走っている。長さは60輌程度が最大である。現在は単線である。いずれ複線電化が完成するだろう。

electrifying パナマ運河を巨大コンテナ船が通るのだから、船で運べば良い筈と思うのだが、実際には運河を通れない船もあるようで、鉄道の需要は大きい。輸入した2段積コンテナ貨車を使えば、運送コストが下がるのだろう。現在はKCS  Kansas City Southern Railway によって運行されている。KCSはメキシコにかなりの路線を持っている。  
 ディーゼル電気機関車が走るのだが、一部は架線柱が立ち、電化を目指しているようだ。この地域は水力発電が容易なので、電化のメリットが大きいと判断したのだろう。

 パナマ運河は長らく往復ニ線しかなかったが、新パナマ運河が平行してできたので、通行量は倍以上になったらしい。旧運河の幅は狭く、船の幅の広さは 32 mが最大であったが、新運河ではそれが49 m幅まで許される。しかも喫水が深くなったので、重い船も通れるようになった。

コメント一覧

1. Posted by dda40x   2019年03月28日 04:22
戴いたコメントは、非公開分を含めて、すべて正解でした。投稿ありがとうございました。
2. Posted by Tavata   2019年03月28日 10:31
地峡鉄道の主な用途としては、喫水やトリム(船の傾き)を調整するために下ろした積荷を一時的に陸送することではないかと推察します。季節による喫水制限(下記リンク)もあるので、地峡鉄道は必須なのでしょう。https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=http://www.gard.no/Content/20872753/Gard%2520Alert%2520-%2520Panama%2520Canal%2520-%2520draught%2520restrictions%2520(JP).pdf&ved=2ahUKEwj2w9yA16PhAhXYxIsBHQKABZYQFjACegQIARAB&usg=AOvVaw3HWjvyph5FCtYM0OwCuJaO
3. Posted by たづ   2019年03月28日 23:25
>Panama Railroad PRR
これで気になって英語版のウィキペディアを見たのですが、略号がかつてのペンシルバニア鉄道と同じで、ロゴの色も似た明るめの赤というのは、何か意図したものなのでしょうか?
4. Posted by dda40x   2019年03月29日 06:31
他国で、なおかつゲージが異なるので、同じ reporting mark を付けることに、ためらいはなかったと思います。ロゴは似ていますでしょうか。
不思議なのは、Railroad を Rail Road と分けて書いていたことです。
この鉄道は世界で一番高価格の運賃を取っていましたから、ボロ儲けで、株価は最高値を示したことがあるそうです。
5. Posted by dda40x   2019年03月29日 06:38
>>2
Tavata様。おっしゃる通りですね。喫水がアンバランスで深いと底を擦る可能性が高くなります。
浚渫はかなりの頻度で行われているようです。途中山を切り崩して掘った部分があり、何度か崩れて掘り直しています。その部分はブイが並べてあって、中央を通るように指示されています。
コンテナ輸送量は、1500個/日程度のようです。
6. Posted by Tavata   2019年03月29日 08:40
パナマ鉄道が電化されたら、電気機関車を用いた本格的なダブルスタック輸送として世界初ではないでしょうか?
インドには架線高さ7450mmのダブルスタック対応の電化区間があるみたいですし、アメリカでも電化区間への乗り入れの写真はありましたが、いずれもディーゼル電気機関車が牽引している写真ばかりです。
積降ろしは、従来なら安全のため非電化の側線に入れ替え機関車で押し込んで行うと思いますが、パナマの場合は何か新しい方策(バイモード機関車とか跳ね上げ式架線とか?)を考えているのかもしれません。100km以下のピストン輸送で毎回入替機関車を使うのも無駄に思えます。
8. Posted by dda40x   2019年03月30日 04:25
Tavata様
 私もそれを考えていました。日本のコンテナヤードでは架線を最大値まで上げ、パンタグラフが伸び切った位置にします。さらに、使うフォークリフトは、高さ制限装置が付いています。
 しかし、このダブルスタックは門型クレーンで吊るのが普通で、架線はあると困ります。
 先日の写真にありましたような両頭型プッシュプルではどうだろうか、と愚考します。終着駅では後ろの機関車だけで運行すればよいのです。あるいは貴案のバイモードですね。

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