2019年01月12日

fine scale とは

 最近、表題の表現が気になる。何かおかしい。

 筆者はゲージ論には興味があるが、議論はしたくない。ルールを決めずに議論しても無駄だからだ。あちこちで罵り合いに近い論争を見聞きするが、不毛である。

 あるサイトで、こういう表記を見た。
「縮尺通りの軌間を持つ模型をファインスケールと呼ぶ。」
 一瞬、何を言っているかわからず、数秒経ってから、
「ああ、そういうことなのか。」
ということになった。そういうこと、というのは肯定ではない。自分の言いたいことを他に押し付けるための、洗脳の手段だということに気付いたのである。
 HOスケールの12 mmゲージについて言えば、
 1067 ÷ 87.08 = 12.25
であるからもう破綻している。この0.25 mm は実物なら、21 mm以上である。そしてフランジ高は実物の2倍弱だ。

 そういうことを言うなら、アメリカの1番ゲージの方が良い。1/32 で 44.85 mmゲージだ。
 1435 ÷ 32 = 44.84 mmとなる。しかし、これをファインスケールモデルだという人には、会ったことがない。フランジは高く、2.5 mm以上あるものが多い。実物なら0.8 mm程度だ。

coarse wheel sets "fine" という言葉は "coarse" の対語である。コースは荒っぽい、図太いなどと言う意味である。ライオネルなどの車輪を見ればわかる。イギリスのコース車輪の現物があるから写真をお見せする。これはOゲージなのだが、Nゲージの車輪を4倍に拡大するよりも、タイヤが厚いような車輪である。念のために申し上げるが、これらはすべて32 mmゲージを走る。しかし、コースの車輪は博物館の線路は走れない。フランジが高過ぎて枕木の上を走る。もちろん、ポイントも通れない。ライオネルの線路ならば、かろうじて通るが、フランジが当たっている。
 
 対する "fine" は実物を模したもので、フランジが薄く、低い。タイヤ厚もはるかに薄い。NMRA推奨値の車輪は、当然のことながら、"fine"ではない。コースとファインの中間よりも少しファイン側に寄っていると感じている。

 ファインの模型でなければならない、という人はたまに居る。これは非常によく整備されたレイアウトを持っていないと走行させられない。サスペンション(懸架装置)もよく工夫されていなければならないだろう。曲線半径は実物の縮尺通りでないと難しい。筆者の友人でProto48に凝っている人もいるが、小型機しか走らせられないとぼやく。アメリカでさえ、大型機の走るレイアウトが難しいということだ。半径3 m以上、フログは8番以上が必要だからだ。

 日本で一般人が楽しんでいる模型は、ほとんどの場合、ファインではないのだ。最近のウィキぺディアには、”広すぎる軌間を縮尺に近づける作業を含む場合もある。”と書いてあるが、それは意図的なウソである。誰が書いたのかはわからないが、早々に修正されることを望む。


コメント一覧

1. Posted by 森井義博   2019年01月12日 16:54
3.5feetを87で割って、約12.26mmだと言う人もいます。
ちなみに、日本型の1/87 12mmゲージのフランジ高さは、多くの場合、設計寸法で0.5mmです。スケール通りなら、26/87≓0.3mmですので、実物の2倍もありません。

私個人的には、ゲージのスケールとの差は、3%以内程度であれば問題は無いと思っています。(公差の関係で少し広めに作られるので、おそらく、スケールとの違いは、見て分からないと思います)
日本の、1/80 13mmや、OJ(1/45 24mm)、ヨーロッパのH0m(1/87 12mm)もスケールとのずれがあります。

私自身は、1/87 12mmゲージをファインスケールとは言わないのですが、そう呼びたい人もいるようですね。
日本型1/87 12mmゲージの輪軸規格は、NMRA S-4.1のFine:TTに近いものです。(別規格なので全く同じというわけではありません。日本の1/87 12mmはFine:TTと比べてフランジが低く、車輪が厚いです)

それから、"fine"と「ファイン」を分けて説明されていますが、私の頭の中では、"fine"を片仮名にしたのが「ファイン」であり、同じものという認識なのですが、間違っていますでしょうか。
2. Posted by たづ   2019年01月12日 17:50
HOとしての12mmゲージは、どちらかと言うと欧州大陸起源で、たしかあちらでは一定の軌間の括りごとに16.5mm(1250mm以上)、12mm(3’6”と1m)、9mm(2’6”前後で大体750mm~800mm)というふうにしていたと思います。
幅があるので実物軌間とは当然にズレます。1/87での12mmは実物の1m、3’6”どちらともズレています。TTの線路規格を流用してるから当然ですが。
ただ向こうでもこれらを殊更"fine"とは謳っていないようです。軌間と車体のアンバランスはある程度修正できますが、それ以上ガチガチに決めたら楽しむ模型ではなくなるような気がします。
13mmゲージは16番を3.5mm縮軌しただけで始まりましたが、proto48はOスケールの2.1mm縮軌ではないのですね。

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