2018年11月29日

watermelon car

watermelon car ACL ウォータメロンとはスイカのことである。スイカを出荷する時に用いた専用貨車がある。友人の Bill が、
「これはOスケールで最も珍しい貨車だぞ。この模型は他に持っている人を見たことが無いんだ。」
と自慢したので、いつもそれを探していた。5年目くらいに e-bay でキットを見つけた。接戦で勝ったが、少々高かった。

 箱の蓋を開けて驚いたことに、それは All-Nation による再生産品であった。オリジナルの良さがなく、ディカールはプリンタで印刷したものが入っていた。図面は不正確で(それはオリジナルと同じ)あったが、材料は直角に切れていた。この程度のものなら、スクラッチから作っても大した手間ではなかった。多分ブラスで作ったろう。
 
 ある程度の形までは出来たが、妻面の通風窓をどうやって作るかが問題だった。様々な方法を考えた。伊藤剛氏の手法で斜めの部分を揃えて作ることも考えたが、あまりにも大変で、そのまま10年以上、棚の上で昼寝をしていた。添付された図面の寸法はいい加減で、その通り作るとおかしなものになっただろう。通風窓の大きさが小さかったのだ。

ventilators 先日 3D プリンタの話が出たので、ついでにこれもお願いした。できて来たものは、実物通りのフランジが付き、完璧なものであった。これは高精細のアクリル製である。斜めのシャッタ板はS字断面を持っているので、それを滑り込ませ、エポキシで固めた。妻板の孔を拡大し、取り付けた。サイズは1辺が15 mm弱だ。黒いのは側面をダイヤモンドヤスリで磨った時の粉である。

watermelon car3watermelon car2 これらの角度から見ると、なかなか素晴らしい。小さなものなので、寸法を揃えて手で作るのは難しい。こういうものこそ3Dプリンタの効果が出る。
 ここまで来ればできたも同然で、後は通風扉である。風通しの良い格子になっているので、細い線を正確にそろえて張る必要がある。機械加工で作れば自然に揃うだろう。0.5 mmのエンドミルで溝を彫り込めばよいのだ。
  
 扉は密閉扉と通風扉とが選べるようになっている。即ちレイルは開口部の左右に伸びていて、2枚の扉が動く。この貨車は、輌数が少ないのに、ヴァリエィションが多いようだ。どの写真を見ても形が違う。

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