2018年09月20日

Japanese market

 KTMという会社は、戦後長らく輸出用には最高のものを、国内需要には二級品をというポリシィを持ち続けて来た。ライアン氏による鶴の一声で、輸出用には厚い板を用いた工芸品を作ったが、国内向けはIMPの時代のままと言ってよいものしか売り出さなかったのだ。

for Japanese market このUS Hobbies向けの台車も、その路線を踏襲している。国内でこのローラ・ベアリング台車を手にしたのは1970年代の最後だと思う。いやな色をした車輪でフランジが直立に近く作られていた。こんなものでは満足できなかった。一組手に入れただけで、そのまま抽斗に入れて20年以上経った。

KTM case 2005年頃に土屋巖氏とアメリカに行ったとき、この台車のアメリカ仕様を大量に手に入れた。それには、随分良い車輪が付いていた。箱はいかにもアメリカ製のポリスチレンの綺麗な箱で、大きなKTMのロゴが金色で箔押しされていた。既に韓国製の時代になり、日本製は過去のものとして人気がなくなって、割安であった。価値の分からない人は多いのだ。

without bearing cap 軸は細く Φ1.5で、熱処理した軸である。硬い。軸受はデルリン(ポリアセタール)で摩擦が少なく、無潤滑でも行ける。軸の先端には、ローラ・ベアリングのキャップが嵌まっていて、それが回転するのが見える。RP25の枠組みの中にある。
 ボールベアリングやピヴォット軸受には負けるが、かなり優秀な転がりを示す。無給油で1%の坂を転がった。注油して重いものを載せると、0.75%以下で転がった。決して悪くない転がりだ。 

pseudo Low-Dpseudo Low-D2 この2枚の写真をご覧戴きたい。鉄レイルの上をよく走らせてあるので、黒色処理が磨り減っているが、フランジに触っている形跡がない。フィレットのRはかなり大きい。フランジ角も小さい。Low-Dと同じ考え方である。

コメント一覧

1. Posted by 中尾圭三   2018年09月22日 00:56
この記事の最後の写真にある車輪は、ねじ込みですか?自分もコキ50000でベアリングの蓋を模したおむすびをクルクル廻したくてやってみましたが、レジン台車で、Low-Dの3mm部分で軸を受け、先端の2mm部分に蓋に当たる「おむすび」を付けました。流石に16両だと、手で牽くと重く感じましたが、機関車は難なく牽いてくれました。3mmの軸受にベアリングを入れればもっと軽くなると思います。
2. Posted by たづ   2018年09月22日 22:38
この「国内需要向け二級品」らしき貨車用台車が手元に1組だけあります。60年前中学生だった父のもので、ローラーベアリング台車ではなくベッテンドルフです。
車軸・車輪ともどうやら真鍮の地金そのままのようです。車輪が2線式に対応してるかどうかはわかりません。山の中で塩の影響が少なかったためか、サビは一見する限り少なく、目立った亀裂もありません。
枕梁の肉抜き穴の有無と「K.T.M」の文字の位置が異なっているのは、原型の年次の差でしょうか。
3. Posted by dda40x   2018年09月23日 06:56
それは時代がかなり古いもので、この台車とは全く異なります。それは輸出用です。ダイカストの材質に問題があった時代のものです。
ブラス製の車輪のフランジは高く、直立しています。車輪の裏にはリブがあるかもしれません。軸受の摩擦が大きくたくさん牽けなかった時代のものです。私の持っていたものはすべて錆色に塗って、貨車の積荷になっています。
4. Posted by dda40x   2018年09月23日 07:00
車輪は圧入されています。おむすび型のキャップは差し込んであるだけです。いずれお見せしますが、そのキャップがエッチング板で作られ、パイプにハンダ付けされたものもあります。プラスティック製の方が安いはずなのに、手間を掛けて作ったのですね。国内向けにはそんなものを売っていました。

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