2018年06月26日

木製キット

 逆説的ではあるが、木製キットは長持ちする。法隆寺は1000年以上持っている。接着剤はエポキシ系のものを使わないとダメである。いわゆるホワイトボンドは長持ちしない。これは伊藤剛氏の意見でもある。剛氏はどんな材料が長持ちするかをまとめて、クラブ内向けに発表されたことがある。

 80年代まではアメリカには木製キットを作るメーカがたくさんあった。Basswood(シナの木の一種)で作られたキットは有名であるが、パイン材(松の一種)のキットもすばらしい。日本の松とは異なり、目が細かく、艶がある。

wood stock carwood stock car2 この家畜車は筆者の好きなもののひとつである。見つけると買うが、もうほとんどなくなった。一つ10ドルで買える時代になってしまった。側面の枠だけは、工場で接着して組んであるが、誰も組めないのだろう。文字を印刷して付けてあったが、それは外した。別の色を塗る。右の写真の床板は、細いものを何十枚か貼り付けて作る。凝ったキットである。
 簡単なジグで押え込んで接着する。できると素晴らしい。

 木はプラスティックよりはるかに長持ちする。cattle car(家畜車)のように本物も木の板が貼ってあるようなものには適する。20輌弱の家畜車だけの編成を作って、コンソリあたりに牽かせたい。カブースも専用のを作りかけている。支線を走る列車だ。本線を走るときに、長大列車に組み込むことは稀である。家畜車だけの列車が普通だ。
 動物であるから水や餌をやらねばならず、その乗務員が乗る専用の車輌やカブースもあった。

 家畜車は鋼製のものは評判が悪かった。内側が木板張りでないと、商品に傷が付くのだそうだ。厳冬期に鉄板は凍てつき、家畜がそれに触れると一瞬で凍り付く。びっくりして逃げようとして皮が剥がれてしまうのだそうだ。その点、熱伝導率の低い木板張りは事故がなかった。
 今は家畜車は消えてしまった。筆者がアメリカに居た70年代には支線の留置線で見かけたが、既に廃車寸前であった。

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