2018年02月19日

集電装置

electrical pickup このところ、集電装置を作るのに忙殺されていた。転車台が回転すると、DC回路は途中で極性が反転するが、DCCはそのままである。照明は、電源とは無関係に点滅させたい。場合によっては人形に旗を振らせることもできるようにしたい。


Lionel collector 集電レイルは5本ある。回転の抵抗はなるべく小さくしたいが、確実な集電を期したい。いくつかの方法で実験をして、力学的抵抗の小さい物を採用した。それはライオネルなどで使われている、回転ドラムである。
 ライオネルは焼結合金を使っているようだが、バネが強く、摩擦抵抗が大き過ぎる。
 バネは縮んだ時と伸びたときで、接触圧が随分と異なる。いつも同じように接触させようと思うと、よほど長いバネを用意しなければならない。

 しばらく前、軽井沢の駅前で草軽の電気機関車を見た。集電装置は錘による上昇である。それを見て閃いた。コンプライアンス(追随しやすさ)は小さくても良いので、この錘方式を採用した。錘は 10 g であるから、接触圧は 0.1 N で一定とみなせる。
 廃材を使っているので、部品が不揃いだ。誰にも見えないところだから気にしないことにしている。ただし、軸受等は機械加工して寸法は同一である。

 錘と言えば、TMSのHOの記事で、先輪や中間台車に錘を付ける記事があった。あれはまずい。HOといえども、走行すれば線路の不整で車輪が飛び上がる。軸重という言葉があるので、重さを掛ければ良いと思っているのだろう。慣性質量があるものを、動く部分に載せるのは間違いだ。いわゆるバネ下質量の問題である。脱線機を押しているようなものだ。止まっている時と走っている時では、全く異なる様子を示す。

 軽くバネ圧着するのが一番良い方法なのだが、その種の間違った記事はよく見た。走らせていないから、気がつかないのだ。バネにすれば、走行音もずっと良くなるのに。
 Oスケールで錘を載せると、速度が大きいので、たちまち脱線だ。しかし、この転車台は極めてゆっくり廻るので、錘方式でも十分に不整に追随する。

electrical pickups 集電レイル間隔は 30 mmであるから、集電子は千鳥配列にした。同一直線状にはないから、微妙に傾けて接線方向に向けてある。すべての可動部は、撚り線で結んで接触抵抗を低減している。

 これらの写真は2週間以上前のもので、その後線を1本増やす必要が出てきて、5本になった。

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コメント一覧

2. Posted by にゃんこのおひげ   2018年02月20日 21:14
HOくらいの車輌なら中間台車の錘はへたなバネより効果的だと思います。
遊輪だけの中間台車はボギー車の車体下に2軸の車輌を一両挟み込んだのとほぼ同じ状態だと考えるのですがいかがでしょうか

数年前に自作したDD54は構造的にバネの取り付けが無理だったので中間遊輪を錘式にして快調に走っています。
3. Posted by dda40x   2018年02月20日 21:42
運転速度によりますね。スケールスピードを守っていれば何とかなると思います。現実にはスケールスピードを守っている人はほとんどいません。その結果、脱線するのをよく見ます。
音の問題はよろしくないと思います。動輪より甲高い、強い音がすると感じています。
4. Posted by Tavata   2018年02月21日 20:16
Oスケール以上とHOスケール以下で考え方が異なると思います。
・運転速度
・機構のスペース
・バネの強さ
の3つを考えて錘式とバネ式をケースバイケースで選択するというのが現実的と思います。
特に下の2つは小スケールではかなり重要で、狭いスペースに無理にバネを仕込むと、強いバネになります。また、そのような強いバネは車体自体を持ち上げてしまう事さえありますし、集電面でも逆効果になることが多いです。一方で十分柔らかいバネを仕込むと弱すぎてしまったり、線が細すぎて調整に難儀したりします。
さらには、小スケールの場合、そもそもの脱線の要因が、圧着バネが逆に台車回転を阻害、超急カーブによる横圧、重心の高さに起因する転倒など、Oスケールや実物では有り得ない事象に帰結することさえもあります。

バネ下質量の増加による追従性の悪化は、確かに線路が原因の脱線の一つだと思いますが、HO以下の根本的に質量が非常に小さく、スケールスピード走行では速度が極端に遅い模型の場合(特にナローなど)では、他の外乱に抗する意味で質量増加は有効に作用すると考えます。

結局は模型のスケールによって考え方が変わらざるを得ない事象の一つではないでしょうか?
5. Posted by dda40x   2018年02月21日 22:45
御二方からコメントを戴き、筆者は旗色が悪くなってきました。
これは昔椙山 満氏のレイアウトで見たことで、HO機関車の錘方式の先台車がポイントのフログで飛び跳ねて脱線した現場に遭遇しました。
椙山氏は、「錘方式はダメだ。バネにしなくては。」と、丹念に改造されていました。
私も一部手伝いましたが、細いバネで軽く圧着させるのは、決して難しい作業ではありませんでした。 
6. Posted by Tavata   2018年02月22日 09:10
追記です。
バネ下質量削減自体は可能ならば実現したいことなのは、どのスケールでも同じですが、実現できるかは製造や改造の技術力にも左右されると思います。
もちろん、理屈が分かっているという前提での話です。

私の知る範囲では、
カトーの蒸気機関車(Nゲージ)の先台車は、かってはダイキャスト製の自重圧着でしたが、最近はプラ製+コイルバネ圧着に変化しています。また、フランジの大きさもかなり小さくなりました。
つまり精密バネの製造が可能になったことで、バネ下質量が小さい台車の採用が可能になり、フランジの小さい車輪にも対応できるようになったということでしょう。
ただ、旧製品のダイキャスト製台車と新しいバネ圧着台車のどちらが脱線しやすいか、というと、性能はトントンないしは旧製品の方が分岐連続には強いかな?という所です。それにバネのない旧製品では台車マウントのカプラーをつけると脱線しにくい、つまりわざわざ(バネ下?)質量を増した方が脱線しにくいのは確かです。
これを思考実験的に考察してみます。

バネがない台車が線路の段差を乗り上がる場合は慣性力で台車質量は車輪を線路に押し付けますので、質量が大きいことが有利です。
入力が変位(段差)であって、力ではないこともミソです。
逆に段差を落ちる場合は、バネがないという前提であれば自由落下なので質量と追従性は全く関連がありません。(重力加速度は平等に作用しますので。)
このことから、バネ無しの台車では質量が大きい方が段差乗り上がりに有利となるかと思います。

もちろん、バネの概念を入れるとdda40x氏の仰るように質量が小さい方が有利です。
7. Posted by dda40x   2018年02月22日 22:55
台車マウントのカプラというのは想像すらしませんでした。それは納得しました。
さて、段差を登った後のことは考慮していませんね。ある程度以上の速度で段差に遭遇して飛び上がるということがあります。椙山氏のところで見たHO機関車はまさにそれです。フランジ高より高く上がったのでしょう。脱線してしまいました。バネならそうはいかないでしょう。

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