2018年02月01日

走れ!!機関車

走れ!!機関車 アメリカの子供向け絵本の翻訳書である。往々にしてこの種の本は鉄道マニアから見て、面白くなく、間違いが散見されるものである。しかし、この本は違う。鉄道マニアが読んでも面白い。翻訳の間違いらしきものもない。northerns484氏から紹介され、長らく書店で探していたが、ついに見つけることができなかったので、通信販売で購入した。

 ネブラスカ州オマハから、サンフランシスコまでの鉄道の旅ができるようになったのは1869年である。開通直後のユニオン・パシフィック鉄道、セントラル・パシフィック鉄道(のちのサザン・パシフィック鉄道)に乗って大平原を越え、山地を抜けて太平洋岸に到達する様子が、淡々と、しかし躍動感ある記述と絵で表されている。

走れ!!機関車2 筆者はこの沿線を何度か車で往復しているから、様子はよく分かっている。その風景は150年前も今も変わりがない。この絵はネブラスカ州のノース・プラットの東の方だ。本当に何もない。今も同じだ。ただ、線路が複線になっているだけである。

 途中の食事の様子、トイレの様子、連結手が危険な仕事をしていることなどを紹介している。チキンのはずなのに、プレーリードッグの味がしても質問してはいけない、とあるのには吹き出した。
 気になったのは、挿絵の中の看板などが日本語に書き換えられていることだ。子供向きだから日本語の方が良いという判断だろうが、元のままにして、下に訳を付ければ良かったのに、と思った。

 アメリカの歴史の中で、鉄道の敷設というのは非常に大きな部分を占めている。鉄道がなければ、あの巨大な国は機能しなかったのだ。

 英語版を発注した。1週間で届くというから驚いた。


コメント一覧

1. Posted by Tavata   2018年02月01日 23:49
またまた素晴らしい絵本ですね。

アメリカは150年たっても全く同じ風景が当たり前にあるという、それだけでも国土の余裕を感じます。

絵本に「すっかりスピードアップした」という文面が書かれているのが感慨深いです。
現在の新幹線、飛行機の感覚で、このページのような4-4-0が短編成を牽いて地平線からトコトコとやってくる場面を見ると、ノンビリしたイメージをもちますが、当時は10mphでも高速と感じていた時代。
それが僅か150年前だったということですね。
この4-4-0の時代と現代のほぼ中間点が1930-40年代、つまり大型蒸気機関車の最盛期、バークシャーに始まり、チャレンジャーが闊歩し、アレゲニィやビッグボーイが産声を上げた時代なのですね。(前回の絵本は、この時代初頭の日本でしょう。戦争と結びついていく時代でもありますが。)

なお看板が日本語に書き換えられているのは、機関車トーマスの本でも見たことがあります。
2. Posted by dda40x   2018年02月04日 21:27
コメントありがとうございます。
よく調べて書いてある本です。これも「大人の本気」を感じさせます。
大陸横断鉄道が開通したばかりの時に、西海岸の家族に会いに行くという、冒険と言っても良い位の旅を描いた本です。
駅で停まっている20分の間に食事をしなければならなかったが、車内には売り子が新聞を売りに来るなど、当時のアメリカ社会を垣間見ることができます。
また、寝台車も連結されていたとは知りませんでした。
興味深い本です。

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