2018年01月28日

続 砥粒

 早速メイルを戴いたので紹介したい。

 砥粒の話、そのように教えられたり聞いてはいても、気にしないモデラーが多いでしょうね。実際に擦り減って支障を起こすほど使わない(使用時間が長くない)からでしょう。問題が発生しない、もしくは擦り減るという経験をしていないので、理解できないのだと思いますね。 

 模型車両の軸受の構造も、よくこれで持つよなあと思うものが大半です。海外メーカーの米国型HO蒸機がギクシャクして肩を振るようになったので分解してみたら、単に長方形に切り欠いただけの軸受に真鍮の車軸が嵌まっていて、擦り減っていたということを経験しています。ちゃんと注油し、綿埃などは取り除いていたにもかかわらずです。油が砂埃?を巻き込んだのが却っていけなかったのかもしれません。
 こういう場合はグリーセムのような固体潤滑の方が良いかもしれませんね。ギヤの露出も問題です。埃だらけの居間の壁際に敷いた線路で、ずっと走らせていればそういうことにもなるのだろうと思います。長時間連続して走らせることなどは、想定外なのでしょうね。博物館や商店の展示レイアウトの車輌の消耗やメンテナンスはどうなっているんでしょうね。

 
おっしゃる通りで、アマチュアの旋盤で、磨り減るほど使ったものにはお目にかからないから、良いのかもしれない。
 筆者も現役のころは旋盤、フライス盤に向かうのは週に1時間ほどであった。最近は毎日2時間くらいであろうか。これくらい使えば減るかもしれない。ベルトは擦り切れて2回取り替えた。刃物の消耗はかなりあるが、最近はダイヤモンド砥石があるので、修正は簡単だ。
 
 建設中の博物館の車輛は、すべて密閉式ギヤボックスを持ち、軸受はボールベアリングである。それらは十分持つだろうと思う。問題はロッドである。ひと月に一度溶剤スプレィで洗い落とし、再注油する。洗うと黒いものがたくさん落ちる。これはロッドの金属粉なのだろう。
 数年に一回、ロッドの孔のスリーブを入れ替える必要があるかもしれない。これは比較的簡単な作業である。

 模型においては消耗ということを考えることは少ないが、博物館が開業するとそれは深刻な問題になりうる。そういう点ではLow-D車輪は減らないから良い。

 JRなどが開いている博物館のHOレイアウトでの車輛の消耗は相当なものである。どんどん下廻りを取り替えているらしい。
 しばらく前、3条ウォーム、コアレスモータ、Low-D車輪の組み合わせをHOでやりたいという人が現れ、図面を提供した。博物館のメンテナンス・コストを小さくするという触れ込みで、応札したらしいが、見事に負けたらしい。勝ったのは既存の模型店で、イニシアル・コストが低いからであったそうな。当然メンテナンスには多大な金がかかり、模型店は左うちわだそうだ。資源の浪費は著しい。困ったものだ。



コメント一覧

1. Posted by YUNO   2018年01月28日 09:46
最初に安く売っておいて部品代や修理代で儲けを出す、インクジェットプリンターも同じような方法で利益を出しているそうです。
最近はどんな分野でもイニシャルコストの安い方が好まれる世の中になっていると感じることが多いです。

その博物館の話ですが、数年後のちょうど維持のコストが問題になってきた頃にギヤボックスと車輪を売り込みに行けば、こんどは買ってくれるかもしれませんね。
2. Posted by にゃんこのおひげ   2018年01月28日 11:01
以前広島駅に実物の運転台を使って運転できるHOレイアウト(100円で?分)がありました。
車輌は市販の密閉型ギヤボックスを使っていましたが、ギヤより先にギヤボックスの軸受けが摩耗して油漏れがおきるので1年くらいで交換していたそうです。
どうもこの国の鉄道模型は長時間の運転は考えて無いですね。
3. Posted by Tavata   2018年01月29日 12:21
この記事を読んで色々思い出すことがあります。
まずは、大学生の時にノギスの「顎」で罫書いて怒られたこと。
当時、鉄道模型の雑誌にあったノギスの顎で直接真鍮板に傷をつける罫書きを行ったところ、機械工作室の職員(通称「おっちゃん達」)に「ハイトゲージで罫書きなさい!」とこっぴどく叱られました。
当時の大学での機械工作実習を補助してくれる「おっちゃん」は皆、自動車や造船の下請けメーカの職人さんの退職者でしたので、お歳を召された方ばかりでしたが、機械の扱い方や丁寧さの指導には厳しかったのです。

鉄道模型では、耐久性に無頓着なメーカが多いかもしれません。
伝聞ですが、数週間のイベントで主催者が調達した製品無改造の車両(16.5mm)を走らせた所、各メーカの走りへの考え方がすぐに分かったそうです。
ものの数時間でトラブルを起こすものから、イベント全期間を耐えたもの(欧州老舗や国産の極一部だったとか)まであったと聞きました。
もっともイベント終了後の消耗度合いは聞いていないので分かりません。
なお欧州のキット製品では薄い真鍮板の台枠に軸受メタル無しで、軸をはめ殺しにした構造なども多々あります。(こういう構造は大抵の場合、小スケールの小型車なので負荷は軽いという割り切りかと。)

また保油機構は欧州のHOでもあまり見ませんが、材料と機構(ギヤ歯数など)はそれなりに考慮されているのではないかと思います。

いずれにしても、日本では耐久性(材料や機構)を考慮している模型は、かなり少ないと思います。
4. Posted by dda40x   2018年02月01日 22:00
皆さん、コメントありがとうございます。
子供のころ、ガンガン走らせて、ギヤ、軸受、フランジが磨り減り、何度も取替えました。
あれはまさにおもちゃの構造だったと思っていましたが、現在の鉄道模型も、本質的に何も変化していません。今でもおもちゃの延長上にあります。
例えば、1 劼寮路を適度な負荷を掛けて無事故で走れるものを製品に求めたら、一体何割がそれをクリアするでしょう。
博物館のレイアウトは一周約100mです。それを連続10周という訳です。HOなら相対的に2倍になりますが、やってもらいたいものです。
それぐらいの耐久力がないと満足しないほど、日本の顧客が成熟すればよいのですが。
5. Posted by たづ   2018年05月10日 18:26
>勝ったのは既存の模型店で、イニシアル・コストが低いからであったそうな

自分の分野では「意思決定」という概念を習うのですが、当然初期投資・維持費用とも計算の中に入ります。厳密には数年単位のものには金利を割引計算するのですが、大して物価が変わらない前提であれば今の物価で計算できます。
簡易な方法であれば、ダーッとチャートに並べて10年後、20年後とどれだけ払っていくことになるかが,どんな素人でも分かる状態になっているのですが。
ましてJRのような大きな会社の博物館であれば模型も資産なので、税法上も金取法上も減価償却せねばならず、初期投資の多寡だけで模型店にした、というのはあまりにナンセンスに思えました。
博物館をそう長い年数やる積りがないんでしょうか?
6. Posted by YUNO   2018年05月11日 13:17
落札した模型店が維持費用をかなり小さく見積もった可能性も考えられます。それが落札を目的とした意図的なものなのか、経験不足によるものかはわかりませんが。
少なくとも今の日本では、丈夫でよく走る製品と言えばプラレールぐらいしか思い浮かばないので、売る側も買う側も耐久性や修理のことをあまり意識していなかったのではないでしょうか。
なお、我が家にあるメルクリンHOは購入から40年以上経過した今でも足回りは修理したことがありませんが問題なく走ります。
7. Posted by たづ   2018年05月12日 12:52
実物での参入例を念頭にしていますが、日立がイギリスで足がかりを築いたときのように、博物館の全数からみてごく僅か、数編成だけ(無論特定可能な状況で)「テストお願いします」で納品して数年ガンガン走らせてもらうというのはどうでしょう?中間連結器で他編成と互換性をなくし混ざらない状況にした上で。
当然、Low-D+3条ウォームの編成は顕著な故障率の低さを叩き出すはずです。
他方、既存模型店は「説明がちがうが?」と問い合わせられるかもしれませんが。
8. Posted by dda40x   2018年06月14日 09:58
結局のところ、彼らは「よく走る模型」というものを見たことが無いのです。
博物館が開館したら、見に来て戴こうと思います。
ショックを受ければ、大したもので、何も感じなければそれでおしまいです。

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