2017年11月17日

第4章 ロール軸の高さに関する考察

(8回連載の6回目)
 ロール軸高さの議論は、第1章で考察した通り、実車は車輌全体の図心軸を中心に捩じれますので、実車の近似的再現という意図であれば、回転中心は床上よりさらに上でも構わないと思います。ただし、模型としての機能性を考えますと、ワークスK氏の提唱される線路面と同一高さにロール軸を置きますと、車体の「レイル面に対する移動量」(地上座標系での車体変位)を最小化できます。(純粋な輪軸のロールのみなら重心高は変化なし=仕事しない)
 
 したがって、模型の線路に存在する大きな誤差に対しても、不自然に大きな車体の揺れを低減できると思います。また、コン氏が提唱されるロール軸を車軸高さ(輪軸のロール方向の図心)とした場合、車体と「輪軸との位置変化」(輪軸上に置いた座標系での車体変位)を最小にできます。なお別の視点から見ますと、ロール中心高さが連結器高さと大きく離れていると、連結運転で重牽引している際に曲線(特に登り勾配)で連結器からロール方向モーメント成分が大きく生じるので、ボディーが倒れやすくなる懸念があります。特に弾性支持の場合が気になるのですが、ロール・トーション・バー等角逆捻りでは床板近傍にロール軸(トーション・バーそのもの)があるので、連結器からのロール・モーメントが小さくなり問題は少ないでしょう。

 また逆説的に、ロール軸を高くするほど線路の誤差に対して車体が大きく変位するので、自由形などでは、あえてロール軸を高くして、フラフラ、ユラユラとユーモラスな走らせ方をさせることもできると思います。つまりロール軸高さは車輌に与えたい特性や工作性を考えて個々に判断する要素ではないでしょうか。



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