2017年03月27日

懸架装置

spring 板バネはすぐに用意できたが、バネ鞍その他の部品を作らねばならない。バネ鞍は扁平角パイプを見つけたので、それを輪切りにしたのち、一部を欠き取ってわずかに開き、無理矢理にフレイムにかぶせた。押出し材であるからとても硬くて都合が良い。細い孔をあけて、下から釘を差し、上で軽くハンダ付けする。その時、バネを巻くバンドも同時にくっつける。上の方は見えないので実にいい加減だ。機能すればよいので、外見には拘らない。

highspeed drillpress 板バネの先にはカマボコ型の部品をハンダ付けし、それに巻き付かせるバンドを作った。これらの部品は精度がないと不揃いが目立つので、全て機械加工で作った。細い薄板に小さな穴を開ける必要があり、高速ボール盤を使った。普通のボール盤では食い込んで滅茶苦茶になる。
 銘柄はSEIKOSHAの"Micro Star"である。ずいぶん前に買ったものだ。1万2千回転出るので具合が良い。高校生のころ、細いドリルを普通の電気ドリルに付けて孔をあけていたが、よく折った。それを見て、父が、
「無駄な努力だな。高速ドリルを使わないと駄目だよ。切削速度には最適域があるんだ。」
と言った。それで、中古の良品を買った。全体の上下が、カラムのボールねじ風の大きな握りを廻してできるのが気に入っている。ステンレスでも超硬のドリルで一発でOKだ。もちろん、切削油はステンレス用のものを選ぶ。ふつうのドリルビットではすぐダメになる。

 作ったバネ関係の部品をフレイムに取り付けるには長いリンクを介している。イコライザがないので、本当はこんなリンクは要らないのだが、フレイムの下の方に孔があいているので仕方がない。
 作った台枠に、軸重470 gw になるように錘を取り付け、走らせてみたところ、フログでドスドスという音をさせて通過した。合格である。ストロークは、0.7 mm程度である。軸距離が短いので、十分なのである。錘は鉛で鋳造した。鋳型は10 mm厚のバルサである。
 バルサは軟らかく弾力があるので、クランプで締めて、台の木に釘で打つと漏れない。 また、熱にも強く、焦げても強い臭いがないのが良い。

コメント一覧

1. Posted by コン   2017年03月28日 14:03
これSEIKOSHAだったんですね。モータ部分にFUJIとあったので、FUJIかと思いました。自分のボール盤コレクションにありました。おっしゃるとおり、高速ボール盤はもっと知られても良いと思います。ステンレスの場合は『スッテンコロリン」という切削油を愛用しています。高速ボール盤にクロステーブルを取り付ければ最強と思います。
2. Posted by brass_solder   2017年03月28日 17:13
>フログでドスドス
16番とは異なるOスケールの量感を感じられる表現ですね。
私の模型は カタカタ ですから。
3. Posted by dda40x   2017年03月28日 23:19
富士電機製造のモータが付いているのですね。
Oゲージでは、小さな穴を開けることが少なく、ドレメルの手持ちでも十分なことが多いのです。今回は大事な機構部分ですから、引っ張り出しました。
内野氏から、ステンコロリンを紹介されました。高いので他のものを探して、現在はルビシルBCN というのを使っています。鉄工所経営の友人から小分けしてもらったものです。
小さいサイズがあるのか、わかりません。
4. Posted by dda40x   2017年03月28日 23:21
ドスドス音は枕木の下のエラストマによるところが大きいと思います。
それと重ね板バネの効果です。コイルバネとは明らかに違う音です。

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