2017年02月25日

顔料

UP caboose このところ、黄色塗料の使用頻度が多い。この色だけは、フロクイルの塗料に敵うものはない。隠蔽力が抜群である。一回塗りで、下地の色を完全に隠せる。
 隠蔽力は、顔料粒子の屈折率の大きさに関係がある。ダイヤモンドが良く輝くのと同じで、屈折率が高いものは隠ぺい力が高い。この色は硫化カドミウムの色である。カドミウム・イエロゥだ。クロム・イエロゥ(クロム酸鉛)とは少し色調が異なる。

 最近カドミウムに対する風当たりが強く、多分そのせいでフロクイルは廃業してしまった。飲むものではないのだから、問題ないのだが、風評というのは恐ろしい。化学への理解がない人はカドミウムという言葉だけで悪いものと決めつけている。硫化カドミウムはほとんど水に溶けない。
 こう書くと、「少しは溶けるのではないか」と勢いづく、いわゆる自称環境保護派の人が多いが、その程度の濃度は生物にはむしろ必要な濃度である。カドミウムは人類にとって不可欠元素であることを知らないのだ。これはカルシウムの代謝に大いに関係がある。カドミウム濃度が高いと、異常を起こし、骨折の原因になる。これがイタイイタイ病であった。
 それはカドミウムイオンが水に溶ける形で流出したことによるものであって、硫化カドミウムとは直接関係がない。硫化カドミウムは酸にも溶けにくいので、酸性雨の降る環境でも安全である。厳密にカドミウムを制限するのならば、道路の黄色の線にも硫化カドミウムを使うことを反対するべきなのに、それは誰もしない。ドイツはそうしているらしいが、結果として間違っている。 

ATO-912-1-2 次はこれを塗ろうと思っている。この写真はAtlas社のカタログからお借りしている。デカルはかねてより用意してある。他にも5台のゴンドラ(無蓋車)が待っている。 

dda40x at 02:25コメント(3)塗装 | 化学 この記事をクリップ!

コメント一覧

1. Posted by brass_solder   2017年02月25日 07:47
PEABODYの模型の写真を初めて見たときには驚きました。
ボックスカーならともかく石炭車でこの色は・・・と思ったら、New York Ontario and Western のカラー写真集にWaddell Coal Mining というオレンジ色の石炭車が載っていたので二度びっくりでした。
ディーゼル時代ならではの塗色なんでしょうね。
2. Posted by T_Lumber   2017年02月25日 22:51
むしろ、私はなんで日本の旧型貨車はみんな真っ黒?と思ったりします。確かに石炭車などは汚れるでしょうけど、建設機械はもっと汚れるのに黄色や橙の警戒色にして、視認性による安全確保の方を優先していますね。もっともアメリカでは、安全面と会社の宣伝両面から合理的な派手塗装にしているのではと思います。UPカブースの黄色はとても目立ちますので編成端として打ってつけの色でしょう。(風景自体が乾燥して黄色い地域ではあまり目立たないかもしれませんが)
3. Posted by dda40x   2017年02月28日 20:03
確かに、派手な色にすれば目立つから、警戒色でもあり、宣伝にもなります。日本の貨車は目立ちませんね。
黄色はカドミウムを使えないと、あまり長持ちするものはありません。それも理由の一つかもしれません。

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