2017年01月08日

続々 Lionel

 ライオネルは、どの機関車も押して動く。正月に子供たちの遊び方を観察した時に分かったが、「押して動かす」という動作は、本能に基づくもののようだ。
 Williamsの機関車はマグネット・モータを搭載し、整流ダイオードが付いている。近代的ではあるが、押して動かない。本家ライオネルの電圧を上げて逆転器を動かすという手法を踏襲してはいるが、車輛を押しても動かないものは、子供が認めない。すぐに横に放り出されてしまった。

Lionel motor2Lionel motor3 ライオネルのディーゼル電気機関車は、モータ軸が垂直で、ウォーム・ギヤ駆動だ。これも押したら動く。ギヤは何と3条ウォームだ。非常に細く、普通のインボリュートでは当たってしまうようだ。歯型が特殊だ。かなり「逃げ」を大きくしている。

 筆者が3条ウォームを開発した時は、ライオネルがそれを採用していたことを知らなかった。後で聞いたところによれば、戦前からあったそうだ。しかし、押して動かす時の軽さは全く異なる。ライオネルは直捲モータであるが、平型コミュテータの径が大きく、摩擦が無視できない。ディスクブレーキのようなものだ。また、ウォーム・ギヤの前後にスラスト・ボールベアリングがないので、摩擦が大きいと思った。しかし、ブラシを外すと、実に軽く押せる。これには秘密がある。

 ブラシ付きでは、レイルに押し付けて押すと、モータが何とか廻るという程度だ。子供はそれを楽しむ。筆者の3条ウォームは、指先ひとつで押せる。また発電もできる。


コメント一覧

1. Posted by きんぎょ/中澤   2017年01月08日 10:38
ライオネルの3条ウォームのお話を見て思い出したのですが、小学生の頃、ゼンマイ式オルゴールの機械部分だけを買ってもらったことがありました。オルゴールの音を止める仕掛け部分の羽根車?の軸は3条ウォーム?だったような気がします。ゼンマイから駆動される平ギアの連動がウォーム軸を軽やかに動かし、軸についた羽を何かで押さえれば音が止まるわけです。鉄道模型ではカワイ製16番交流モーター2軸電機で遊んでいましたから、模型のウォームギアが車輪側からは回せないことは知っていたのですが、両者の比較を学ぶ・疑問に思うところまでは賢くなかったのが残念です。ゼンマイ式時計をいくつも分解組立しては遊んでいた小学生でしたが。
2. Posted by YUNO   2017年01月08日 22:53
私も小さい頃にオルゴールを分解したことがありましたが、また異なった感想を持ったのを覚えています。
空気抵抗を利用したガバナは指で軽く触れただけで止まってしまうため、模型機関車のような大きなトルクが必要になる部分には使えないだろうと思い込んでしまいました。
それから私のオルゴールは2条ウォームでした。歯の間隔に対してギヤの外径が小さいために逆駆動に必要な角度が得られていました。
3. Posted by dda40x   2017年01月10日 15:55
コメントありがとうございます。
オルゴールは、回転羽根(ガヴァナ)を高速で回して、空気抵抗で最高回転を押さえています。トルクはとても小さいので、歯車の歯型が怪しくても大丈夫です。メーカによっては板金を捻っただけのものもありました。たいていは2条です(捻ったものは当然2条です)。
ウォームの外径を細くすると、進み角が大きくなりますが、隣の歯に当たるので、歯先に逃げを付けなければなりません。効率も悪くなることが分かりました。1985年頃、歯車の設計をするとき、そのあたりのことを考えて諸元を決めました。結果として、効率の高いところを押さえることができ、合葉博治氏から、褒めて戴きました。
”コアレス・モータ”、”スラストベアリング”、”3条ウォーム”、”優秀な潤滑材”の組合わせに意味があるわけで、一つでも欠ければ、うまく行かなかったのです。そのことはMRに書きました。

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