2016年07月23日

押して付ける

soldering iron (2) これが筆者の厚板工作用ハンダこてである。先が少し曲がっている。この角度で下に向かって押し付けるのだ。その時、肘(ひじ)は机に付ける。もちろん小指の方にこて先が来る。
 最近はほとんど使っていないのでハンダは付いていない。いや、どちらかと言うと、ハンダをこてに付けずに押し当てることが多い。最近は炭素棒使用が9割である。

soldering iron (1) このハンダこては祖父江氏の工房で使われていたものの複製である。アカエの100 Wの電気コテをばらして、ヒータを150 Wに取替え、石綿シートでくるんだ。普段は70%くらいの電圧で使っている(すなわち出力は半分)。ここぞというときは、電圧を上げて使う。こての材料は銅のブス・バァを切って作った。軽く焼きなまして先端を少し曲げた。こうするとワークが見えやすい。

 多量の熱を供給したいときは、少しハンダを融かしてハンダを熱媒体とする。そうすれば、1 mmの板の裏側でもハンダ付けできる。もっとも炭素棒なら、2 mm板の裏でも付けられるが。

 この方法を伊藤 剛氏にお見せしたところ、かなり驚かれていた。
「圧力を掛けてハンダごての熱を一気に流し込むのですね。私は、こて使用の場合は、どうしてもハンダを熱媒体に使ってしまいますね。」
「炭素棒ハンダ付けと一緒ですよ。押して付けているのですから。」
「この形のコテは面白いね。あまり見ないですね。」
「祖父江氏の物のコピィです。」
「あの人は本当に凄い。普通の人には真似できない腕があります。手を機械のように正確に動かせる人なのです。」
という会話があったことを記憶している。

 今野氏からの質問で作業台は何を使っているかということだが、厚い合板(15 mm以上)の切れ端を使うことが多い。焦げると捨てて、新しいものを使う。釘が打てるので便利だ。釘を曲げたり、細い木を打ったりしてワークを押え、さらに付けたいものを例の三本足で押さえる。あとは、こてで押さえるだけである。これは客車の組立てに使う。

 塩化亜鉛水溶液が飛ばないので、合板は焦げない限り変色もない。炭素棒の時の台は、もちろん2 mmのブラス板である。

コメント一覧

1. Posted by コン   2016年07月23日 17:41
質問にお答えいただき感謝します。合板で構わないのですね。焦げたら交換、なるほどそういうことですね。カーボンブロックでの治具を考えていましたが、これはロウ付けとか別な機会に考えてみます。
2. Posted by dda40x   2016年07月23日 23:18
合板で十分ですよ。様々な材料を試しましたが、釘が打てるのが最高です。
仮留めは自由自在です。客車の妻板を付けるときは木のブロックを長い木ネジで留めます。
グラファイトは鉄の2倍程度の熱伝導を示しますから、熱くて始末に負えません。またあちこちに黒いものが付いて、後始末が面倒です。ガラス細工に留めるのが無難です。

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