2016年02月03日

条件設定

設計というものは条件設定である」ということに気付いたのは30年ほど前である。いかなることにも対処するなどということはできはしない。
「この目的にはこれで大丈夫だ。」という見極めが大切なのである。先頃、「模型的には・・・」という話が出たが、その話は設計時の条件設定が間違っている例、ということに他ならない。

  フランジ付きのボールベアリングを軸箱内側に貼り付けたとしても、運転会で数周するぐらいでは壊れないだろう。しかし、運搬ということを考慮していない。あるいは線路に載せる時、さらには脱線時の衝撃も考慮していない。衝撃力は大きい。その瞬間に壊れるかもしれないということが全く考慮されていない。

 筆者には苦い体験がある。比較的大きなフライホィールを付けたディーゼル電気機関車がある。たまたま使ったモータのロータリィ・エンコーダ部分を壊して外すと両軸になるので、その部分にフライホィールを付けたのだ。片持ちである。
 自宅のレイアウトでは実によく走った。ところが、それをクラブのレイアウトに持って行って箱を積んでおいたのだ。誰かがそれを移動させたとき、たったの15 cmほどであるが片手が滑って落としたのだ。箱の中だし、十分な緩衝材が詰められているので問題ないと思ったのだが、走らせてみるとフライホィールが偏心して悲惨な走行であった。

 これは設計の条件設定が間違っていた典型的な例である。運搬時にはそういうことはありうる。スーツケースに入れて飛行機で運ぶことがあれば、そんなことは当然ある。質量があるものを落としたり、脱線させたりすれば思わぬ大きな力が掛かって破損することは十分に考えられるのだ。

 それ以降、筆者は片持ちの支持はしないことにしている。フライホィールは必ず両端で支え、重いものはスラストベアリングを入れている。そうしないと衝突時に玉が弾け出てしまうだろう。

「模型的には」という言葉は、いろいろな点で注意が必要な概念を含んでいる。

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