2016年01月10日

Henry Bultmann のこと

 Lou の訃報はここに載っていると友人が教えてくれた。 4ページである。それほど詳しくは書いてないが、ご興味のある方は読まれると良いだろう。
 その次のページには驚いた。ヘンリィ・ボルトマンの死去を伝える記事である。発音はバルトマンではなくボルトマンに近い。筆者自身も綴りがBoltmannだと思っていたくらいだ。

 彼は機械工学に強いことになっていた。誰もが同じことを言う。彼の設計したギヤボックスは最高だという。確かに悪くないが、良いとは言えない。筆者が一番気になったのは軸の太さである。高速回転する部分が太いと損失が大きい。グリスも硬い。もう少し粘性の少ない油を使うべきだ。
 いろいろと論議したが、彼は教条主義者で教科書に書いてあることを守ろうとする。実物はそれでよいが、模型ではまずいと思えることを、とうとうとまくし立てる。見かけ上、弁が立つから、信ずる人もいるのだろう。

 ワシントンDCで会った時に、こちらのSP5000を見せて、動輪上重量、牽引力、電流その他を友人のレイアウトを借りて測定した。彼の機関車は重いから牽引力はあるが、効率はこちらのほうが断然よかった。「押して動く」ということへの無関心は彼だけではないが、全く考慮しようとしない。そういう機関車は「効率が良い結果として逆駆動できるということを認識すべきだ。」と言ったら、「模型には効率なんて関係ない。」と言い張る。
「じゃ、電流が多いと君は幸せか?」と聞くと、「5 Ampくらいどうってことない。」と言うのだ。
「それではその状態で1時間走らせたらどうなる?」
「そんなに走らせる奴はいない。」
 何か矛盾していることは本人もわかっていたと思う。

 そこで、例の84輌牽く動画を見せると息を呑む。なんと言うかと思ったら、
「そんなにたくさん牽かせる人は居ない。貨車の車輪まで全部替えるというのは行き過ぎだ。」と言う。

 あれから何年経つのだろう。その後の様子が知りたいと思っている矢先にこの訃報だ。博物館のレイアウトを100輌以上の貨車を牽いて、静々と走る機関車を見せてやりたかった。

dda40x at 01:10コメント(5)訃報 | 工学 この記事をクリップ!

コメント一覧

1. Posted by nextcube   2016年01月10日 10:02
私は80両も貨車を持っていませんし一時間以上連続で走行させる事はありませんがdda40xさんのいわれる効率の良い走行機構という物に鉄道模型の醍醐味を感じます。その一方でディテールに凝る人と同じ様に、実物と同じ理屈や機構を作り込む事を信条とする人がいても不思議は無いと理解出来ますが、手段と目的を取り違えている事を自覚していない場合は面倒ですね。本人は正しいと思っているのでぜひ人にも勧めたいといった所でしょうか。これもまた宗教ですね。
2. Posted by 01175   2016年01月10日 15:58
「普通」の30:1のウォーム駆動でHOの蒸機を走らせていました。MAXONの214897で駆動していますが、平準化直流で測ったところ、0.9V始動で始動時の消費は40mAでした。これを市販の「コースティングギア」とカップギアを組み合わせたものと換装したところ、始動0.6V、始動時の消費10mAに改善されました。

市販の「コースティングギア」はスラストベアリングの架装に欠陥があるとdda40x様が指摘された製品ではありますが、昔ながらのウォームギアに比べれば明らかに良い結果がでています。

スロー性能も平準化直流で10rpm付近であった始動時の動輪軸が、ギア比が30:1から25:1に下がっているにもかかわらず、5rpm付近まで減少しました。

粗悪な類似品ですら顕著な効果が期待できるので、御創案の妙に感じ入った次第です。
3. Posted by dda40x   2016年01月18日 07:30
コメントありがとうございます。
普通のウォームギヤは効率がどうしようもなく低く、話になりません。
3条ですと格段の違いを実感できます。
スラストの処理は、ワッシャ一枚を噛ませるだけで解決するかもしれません。
潤滑油は何をお使いですか。
4. Posted by dda40x   2016年01月19日 07:52
大切なのは実験(実際にやってみること)です。結果を出せない人は何を言っても説得力がないのですが、この世界は不思議なところで、おっしゃるような「宗教」のようなものがあります。
「あの人が言っているから」とか、「この本にこう書いてある」という話が多いのです。いわゆる教科書に書いてあるのは「ある条件での結果」であって、すべてをカヴァしているのではないのですが、それがわからない方は多いですね。
今回「模型的には」という話を出して、反響がありましたので、いずれまとめて書きます。
5. Posted by 01175   2016年01月21日 00:56
御示教ありがとうございます。スラストベアリングにワッシャをかませてみたいと思います。なお、潤滑油ですが、ギアの咬合面はモリブデングリス、軸受はFUCHSの10Sを使っています。非常に粘度の低い植物油です。一応、撹拌抵抗を考慮したつもりです

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