2015年11月03日

air damper の設計

 ダンパは、往きはよいよい、還りはこわい、でなければならない。直径20mm程度のエア・ダンパを試しに作ってみよう。押した時には、すっと押し込まれて、引張ってもなかなか還ってこないようにする。

air damper ピストンに弁を付けるのは面倒なので、シリンダ・ヘッドにリード・ヴァルヴを付ける。リードはリン青銅の薄板だ。長くすると撓みやすく、押せば空気は簡単に漏れていく。穴をたくさん開けるか、あるいは大きな穴にすると、空気が抜けやすい。
 戻るときはぴたりと吸い付けられて、シリンダとピストンの漏れくらいしか空気は入って行かない。少量の油を塗ると、漏れは極めて少なくなり、戻るのにかなりの時間が掛かるだろう。最も押し込まれたときに残る空気が少ないと、還りに最初からダンピングが効く。空気がたくさん残っていると最初は、その空気が薄められるまである程度のストロークでは効き目が少ない。そのあたりはバネの強さとの兼ね合いがあり、調整が難しそうだ。

 以前たくさん作ったのは、ハイドラ・クッションの貨車の緩衝器を実際に作動させるためだ。その時は辷り込みの角パイプを使った。ピストンの代わりに細い角パイプを差込んだのだ。30年以上無事故である。現在は塗装更新中で、お見せするには無残な状態だ。
 押したときはリード・ヴァルヴで空気が抜けるのも、その時確かめた。今回考えているのは断面積が6倍くらいだから、効果が大きいはずだ。
 角パイプを使ったのは、ピストンを使うと漏れが多そうだったからだ。角パイプは重なる部分の長さが大きく、空気が漏れにくいのだ。大きな径のピストンを使うと容積が大きいから、漏れを補って余りある。言い換えると小さい物には角パイプが適するということだ。

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