2015年06月09日

続 wheel counter

 先日、ホィール・カウンタによる課金システムについて書いた。十分客観的な話のはずであるが、それでも第三者が検証できる資料を示せ、との課題を突きつけられてしまった。当然のことながら、それはイリノイ鉄道博物館に直接お聞きになれば済むことで、筆者は関知しないことにしていた。

 ところが最近、レイアウト建設で助けて戴いているnortherns484氏が大変興味深い事例をお知らせくださったので、それを紹介する。

 これは、O Scale Meet 2010でご一緒させていただいたときに見たものですね。懐かしく思い出したので、ちょっと調べてみました。
  次の
掲示板のアーカイブの中に、Rock IslandのCouncil Bluffsで働いていた人の1956年12月当時の思い出が書かれています。この中に、1)Wheelage Charge(要するに橋の通行料金)を決めるために、Axle Counterを使っていた、2)UP、RI、C&NW、CGW、Wabash、MILW、IC、たぶんCB&Qのそれぞれの鉄道に別々のカウンターがあった、とあります。 この投稿に対して、もっと詳しく教えてくれという返信があるのですが、その後が続いていないのが残念です。

  もう一つ、
Popular Scienceという雑誌の1926年6月号  の55ページに面白い記述があります。Council Bluffs在住のMichael O’Connorという人が、それまでの17年の間(つまり、1910年ごろから?)、Wheelage Chargeを決めるために、件の橋を通過する列車の車輪を数えていて、その数は一日3200にもなった、とのことです。当時は信頼性のある数字を自動的に算出する手段がなかったからでしょうが、来る日も来る日も通過する列車の車輪の数を正確に数え続けるには、相当の集中力が必要だったことは間違いありません。

 
もうこれで決着がつくものと思う。他にもいくつかの項目についての問い合わせもあるのだが、足で稼いできた情報よりも、雑誌で見つけることができないから怪しいというのはいかがなものか。その雑誌が模型雑誌や趣味誌では話にならない。
 まず製造元のカタログとか特許を調べるのが筋であろう。

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コメント一覧

1. Posted by shibata   2015年06月15日 03:53
「雑誌で見つからないから」怪しいと言うのはどうしたものなのでしょうね
情報源を明らかにして書いている以上、十分に「第三者が検証可能」でしょう。それに異を唱えると言うのは、どういう情報なら良いのでしょうか。本項の通り、wikipedia的な観点も合わせると「活字」を出せと言う事なのでしょう
しかし、そういう人程「情報の質」について無頓着だと思います。
殊、日本の成書信仰は何か歪んでいる部分もある気がして辟易しているところです。例えばwikipedia日本語版でも、「出典」を要求する癖にその中身はまるで考慮しないことになっています。X島Y三の本に根拠価値があるとも思えませんが、それでも出典があれば書いてもよくて、出典がなければ「独自研究」になるのが日本のwikiの悲しさです。
残念ながら日本の趣味としての解説書には救いようのない間違いがそこら中にあります。巷の本に日本の電車におけるAC/DCの車上切り替えについて「デッドセクションを"通過中"にスイッチを切り替える」と書いてあります。物理的に不可能な事ですが、これは「活字になっているから正しい」のでしょうか。実車の解説などについても、明らかにつじつまの合わない事がままあります。それでも「活字が正しい」のでしょうか
別に趣味の事に限らないのですが、何でも印刷物になっていれば信じ込んで、そうでなければ信用ならないと無視をする。そういう思考の止まった人が多いのは嘆かわしい事です
何から何まで、と言うのは難しいでしょうし、重要度と手間とのバランスもあるでしょうが、自分自身で原典をあたるなり再現を試みるなりをするのが大本だという気持ちと、せめて情報源の信用性と話の合理性に注意を払う位の事はして欲しいものだと思います。そうしなければ、何かにつけて混乱するばかりで建設的な話が何もできません。
2. Posted by dda40x   2015年06月17日 22:00
コメントありがとうございます。
正確を期すということと、出典を付けるということは異なる次元の話ですが、それがわからない人が多いというのも事実です。
出典を付ければよいのなら、単なるリンク集になってしまいます。そういう記事もたまに見ますが、面白くはありません。
その人が調べたことが書いてあれば、興味深いですし、客観的な実験があればもっと面白いですね。

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