2014年11月19日

Four's a Crowd

 この映画の題名にご記憶がある方はもはや極めて少数であろう。昭和15年に日本でも公開されている。「科学と模型」誌、あるいは「模型鉄道」誌上で、酒井喜房氏が絶賛紹介していたように記憶する。話の筋はたわいもないが、そこに登場するライオネルのレイアウトはすばらしい。撮り方が稚拙な点もあるが、面白い。題名の意味は、しかとはわからないが、そんなことはどうでもよい。
 そこには、アメリカの生活が描かれ、日本との国力の差がはっきりとわかる。開戦直前にこのような映画を見ながら、開戦に踏み切ったのはどうしてだろう、と考えさせられる場面が多い。

 この映画は、のちに椙山満氏のところで、映写して見せて戴いている。その時、同時通訳ではないが、逐次通訳をしたことがある。
 この映画のレイアウトは屋外の地面上にある。それを歩いて追いかけながら、信号所に指示を与え、ポイントを次から次へと切替えさせる。究極のウォークアラウンドである
 本物の転轍梃子もあって、それをよいしょと切り替える場面もあった。

 地面と立っている人の眼の標高差は63インチ(1600 mm)以上だろう。これは高さ900mmの台上のNゲージのレイアウトを、座って見下ろす場合と大差ない。HOならば立って見る時であろう。

 Youtube で、さわりの部分と言っても10分以上も見られるので、これをご覧戴いて、HOあるいはNゲージに置き換えて想像して戴きたい。 
 視点の高さという概念は、日本の模型界であまり議論されていなかったことの一つである。先回も書いたように、跨線橋から見る高さが限界であるというのが筆者の主張である。


 伊藤剛氏の蔵書の整理を始めた。古い「科学と模型」誌、「模型鉄道」誌、「モデランド」誌などがある。その中で、剛氏が執筆された記事の載っている号は、すべてあることが分かった。



コメント一覧

1. Posted by たづ   2014年11月23日 14:35
開戦前の研究会で既に「開戦すれば負ける」と日本側も結論を出していたと言います。研究会の結果と違ったのは原爆投下・ソ連の参戦による千島・樺太の喪失くらいで。ただしこれは一般国民には知らされていません。
「国民に情報を知らせない」ことの恐ろしさを改めて感じました。
ひょっとすると、予見していた向きがあったからこそ、こういう映画を上映したのではないでしょうか。
2. Posted by dda40x   2014年11月26日 22:50
昭和15年に酒井喜房氏が銀座で見て、それをほめちぎった記事を書いています。
アメリカとの国力の差をしみじみと感じさせる映画です。
youtubeのさわりの中で、二階から逃げるとき、手の中を映しますが、それはバターです。話が飛んでいるのでわかりにくいのですが、間違えて孫娘の部屋に行ったわけで、彼女とは恋仲ではありません。 
3. Posted by たづ   2014年11月29日 00:13
再度動画を見ましたが、別の観点から。
出演者のセリフが今のテレビや映画に比べてかなり甲高い気がします。今のアメリカ英語は、「周波数」としては「高い」とされますがトーン自体は低く聞こえるものですから、現代人の耳には多少違和感があります。
そして全員が恐ろしく早口で、ほぼマシンガントーク。同様の高いトーンのセリフと早口は日本では1950年代まで続きます。家主の初老男性が4人中1人だけ太っていますが、今の「肥満大国」と呼ばれる状況から見れば、全員健康体の範囲に収まっています。
特に孫娘と、この屋敷に来訪した男性の年恰好で、あの体格に収まっているアメリカ人は、本国ではかなり減ってしまった気がします。
4. Posted by dda40x   2014年12月11日 10:28
確かに早口ですが、聞き取れないほどのものでもないのです。
最近のハリウッド映画は私は苦手で、字幕に頼るところが多いのです。すると誤訳が気になって仕方がない、という状態になります。
当時のアメリカはファストフードの店が少なかったので、肥満はあまり多くありませんね。

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