2014年10月28日

「模型鉄道」か「鉄道模型」か

 先日、横浜でKKCの会合があり、友人と懇談した。館名についてはたくさんの質問があり、模型鉄道鉄道模型の違いについての話題は尽きなかった。

 30年ほど前、伊藤剛氏はこのようなことを言われた。
「『模型船舶』は動力で走るのでしょう。でも『船舶模型』は博物館にあるような動かない模型でしょうな。『模型飛行機』と聞けば、飛ぶだろうなと思う。でも『飛行機模型』と言えば、それは多分ソリッドモデルです。」
 大変説得力のある言葉で、反論できなかった。

 『鉄道模型』は戦後の言葉で、戦前は『模型鉄道』と云う言葉が主流だったようである。小さくても鉄道としての機能が見えることが重要視されたのである。
 戦後すぐ発足した名古屋模型鉄道クラブの名にも、それがうかがえる*。
「とにかく走らなければ認めてもらえないので、大変でしたよ。」と言うのは、元会員の言葉である。すでに故人となられた方だが、剛氏たちに叱咤激励されて、ポイントをひっ掛からずに渡るようにするのが大変であったという話を聞いたことがある。
 
 そういう意味では、戦後発刊された「鉄道模型趣味」と云う名の雑誌は、斬新な感じがしたという。

 我々は戦後生まれなので、鉄道模型と云う言葉に対する違和感はない。しかし今回、剛氏の書かれた文章を繙くうちに、模型鉄道と云う言葉を使わなければ、氏の哲学が伝わらないと判断した。

 KKCの会合で、平岡氏による講演があって、大変勉強になった。Model Engineerの心構えから始まって、ネジの立て方の「常識」も伝授して戴いたが、その内容は意外なものであった。 

 *名古屋鉄道模型クラブであると、名古屋鉄道社内の模型クラブであると思われるからだ、と云う説も昔のTMSに載っていたが、真偽のほどはわからぬ。 

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コメント一覧

1. Posted by 一式陸攻   2014年10月28日 17:09
このお話は「の」をつけると、わかりやすそうです。
仰せの鉄道模型、模型鉄道だと、鉄道「の」模型です。
これだと確かに鉄道の模型であって、それが動くものなのかディスプレイモデルなのかは分かりません。
模型「の」鉄道であれば、模型の中の鉄道というニュアンスが強調され、それは模型でありながら鉄道の役割を果たせる、ということが良く判るように見えます。
以上から、私もこの博物館には後者がより相応しいように思えます。
2. Posted by 初瀬春日   2014年10月29日 18:19
動く船や飛行機と、ソリッドモデル(ジオラマも含めて)とは全く違うジャンルだと思います。
ところが鉄道模型はどんなスケール、車輛ジャンルでも動く車輛と周辺世界を含めた模型化が一般的です。
鉄道という言葉には車輛と線路、さらには周辺の風景までも含まれており、車輛だけを指すのではありません。

私の感覚では模型鉄道も鉄道模型もどちらも「動く模型と周辺世界」を表現していると思います。そのニュアンスの違いは単に個人の感覚によるものではないかと思うのですが、この博物館が先人の意向を継ぐ物であれば、それを尊重するのもいいのではないかと思うのです。
3. Posted by Scrap Builder   2014年10月31日 17:37
5 真偽の決着をつけるような話ではありませんが、伊藤剛氏と共に創設した荒井友光氏からの聞き伝えです。名鉄社内のクラブとの混同を回避する為に模型を先にもってきたとするのは、命名の主要因ではありません。
時代が経過すると印刷されたものが「真」となってしまいます。

名古屋鉄道の社内での模型クラブは、社内の趣味クラブでは最古で、創部が1975年(昭和50年)です。クラブ名は『名鉄模型鉄道部』といいます。中日新聞(2011/10/18)に掲載されています。
4. Posted by dda40x   2014年11月02日 20:04
皆さんコメントありがとうございます。
現代では模型鉄道という言葉はあまり聞かれず、むしろ死語かもしれませんね。
NMRCの話は興味深いですね。

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