2014年10月24日

続 レイルジープ

 レイルジープがTMSに載ったのは、1953年11月号である。
 その記事は、名古屋で開かれた作品展示会の様子を伝えるもので、6ページ中の1枚の写真である。詳しいことは発表されていない。
 再録すると、

レールジープ    伊藤剛
 カメと云う名のゲテモノ。模型のパーツは車輪くらいのもの、あとはガラクタを利用した。

 写真の照明は横からしか当たっておらず、陰影が強く、不気味な雰囲気である。

 記事中に触れられている部分を書き出すと、
「俗称カメと云う人気者。ケッタイなと云うか、イタズラ車輛の一つ。教材用みたいなブリキの自作モーターが中央にデンと収まり、車の外に付いた画鋲製プーリーに包装用の輪ゴムをひっかけて伝動する。屋根はキャンバス張りと書けば体裁がいいけれど、南京袋のテントみたいなもの。やたらにライトが並んでいて、タイフォンに見えるがこれがみんなボタン、バッファーはターミナルから削り、孔にシューを差し込んでバッファーの先を廻せば、中央式でも外側式でも好みのシューが取付く。恐れ入った代物である。」


 その後、伊藤剛氏がパキスタンに出張されていたころ、「パキスタン便り」という記事が2回連載され(1955年11月号、1956年1月号)、その中にもレールジープが出てくる。ただしそれは、インスペクション・カーである。6人乗りの車輌で、車庫にあったのを名刺の裏にスケッチし、ホテルで拡大模写したものである。
 そのいきさつが面白い。スケッチブックを広げると、周りの人が興味を持って覗きこむので描きにくいのだ。だから何をしているかわからぬように、名刺の裏に描きこむのだそうだ。

 名古屋模型鉄道クラブでは、この車輌のことを「カメノコ」と呼ぶ。なんとなく「亀の子だわし」に似ているからだろう。

 レールジープというのはTMS側の命名であろうという意見が多い。ご本人は名前は付けなかったそうである。
 


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