2014年10月26日

館名

 博物館の名前について、議論百出で、大量のコメントとメイルを戴いている。発表不可とあるものは、公表していないが、皆さんの期待が高まっていることを感じる。

 館名には模型鉄道という言葉を入れたい。この言葉は伊藤剛氏のこだわりである。
「『鉄道模型』はただ小さくしただけですけど、『模型鉄道』は少し違うのですよ。小さくすると本物の理屈が通用しなくなってきますから、工夫がいるのです。その工夫によって小さな模型が、本物のように走るようにするわけです。
 慣性を大きくしないと動きがぎこちないですし、堅い線路を堅い車輌が通るので、実物のような構造では脱線してしまいます。急カーヴも通さねばなりませんしね。模型と実物は違うのですよ。」
 お会いするたびに、『模型鉄道』という言葉への思いを、語られた。
 
 小さいけれど本物のような動きをする模型を作るというのが剛氏の主張である。ただ細かくできているというのでは意味がないということを仰るのである。剛氏の本物の知識は凄まじい。本職だから当たり前なのだが、その奥にある根本原理の追求は常人の及ぶところではない。

 幸い筆者は剛氏と親しくお付き合い戴き、等角逆捻り機構については、考えうるすべてのパターンを製作するチャンスに恵まれた。その結果、剛氏から、これがベストとのお墨付きを戴いている。

 この博物館の売りは、剛氏の作品コレクションと祖父江氏の改造による、類稀なる静粛性を持ち、高効率の走行を誇る機関車である。耐久性を持つから、走らせてもへたらない。普通の模型を30分連続で走らせると、ギヤが擦り減ってしまうそうだ。重負荷であれば、もっと早く壊れてしまうだろう。この博物館では毎日、連続運転をする予定である。その点だけでも、見る価値はあると思う。

 場所は完成までは非公表である。というのは、セキュリティの問題が解決していないからである。完全な防犯装置が稼働するまでは、発表できない。大切な模型をお預かりしているので、その点だけは失敗しないようにしたい。

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コメント一覧

1. Posted by ゆうえん・こうじ   2014年10月27日 17:07
「小さいけれど本物のような動きをする模型を作る」「ただ細かくできているというのでは意味がない」これはまったくそのとおりだと思います。
昔からいわれているように、動くということが他のプラモデルなどのソリッドモデルとは違った鉄道模型の本質だと思います。
昨日一緒に拝聴しましたライブの平岡さんの講演でも、実物をそのまま小さくしたのでは動かないので、模型としての構造を考える。ライブの場合は実物の構造にこだわれずメンテや運転の容易さを考えて設計制作をするということを強調されていたのが印象に残りました。
2. Posted by dda40x   2014年10月27日 22:45
剛氏は本物の鉄道車両設計技師でありましたが、実物理論を振りかざすことはせず、すべて物理法則だけから模型を設計されていました。その点で、筆者と意見が一致することが多かったのです。車輪踏面もLow-Dに深く関心を示され、サンプルで差し上げたものをカーヴ上で走らせて、どこが当たっているのかを確認されていました。
模型は実物とは違うという当たり前のことを、実際に示して戴いたことが、大きな糧となりました。

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