2014年08月12日
続々々 吉岡精一氏の死去
分岐の設計についても吉岡精一氏の指導を受けた。とりあいカーヴという言葉を知ったのも、氏の図面からであった。線路の最小半径よりも大きなとりあいカーヴを持たせねば、車輌は分岐上で脱線する。
「同じ番手のポイントなら、OゲージとOJゲージのどちらのとりあいカーヴが大きいか?」と聞かれた。
「そりゃOゲージでしょう。」と答えると、「作図したのか?」と問われた。
「いえ、してませんが、」と答えると、「あてずっぽうでは駄目だよ。作図してみなさい。」と言われた。
作図して求めることの大切さを教えてくれたのである。「どんなことでも作図しなさい。絵を描くと気付くことがあるのですよ。」
全くその通りで、気付かないことでも図の上では明確に現れることがある。
筆者がアメリカにいたときは、頻繁にお手紙を戴いて、指示通り色々なものをお送りした。赤外線によるリモコンのパワーパックなど、走らせるためのものが多かった。
「アメリカにも行ってみたいが、忙しくてね。」とのことでいらっしゃることはなかったが、組み立て線路の設計が佳境に差し掛かり、分厚い封書がよく届いた。
「帰国するときには、アメリカ製のエンジン付き芝刈機をひとつ買って来てくれ。」という連絡が入り、引っ越し荷物に入れて送った。
「良く刈れるけど、刈った跡が荒っぽいな。」と、長く伸びた草を刈り、仕上げは日本製を用いてらしたようだ。
30年以上の長きに亘り、細かく指導して戴いた。感謝に堪えない。
先日亡くなった伊藤剛氏とは非常に親しいお友達で、頻繁に手紙をやり取りされていた。
筆者は剛氏の逝去を知らせる手紙を書いたのだが、それが届いたとき、吉岡氏は既に入院中であった。御家族がそれを読んで聞かせられたのだそうだが、もはやご返事を戴くことはできなかった。
御冥福をお祈りする。
「同じ番手のポイントなら、OゲージとOJゲージのどちらのとりあいカーヴが大きいか?」と聞かれた。
「そりゃOゲージでしょう。」と答えると、「作図したのか?」と問われた。
「いえ、してませんが、」と答えると、「あてずっぽうでは駄目だよ。作図してみなさい。」と言われた。
作図して求めることの大切さを教えてくれたのである。「どんなことでも作図しなさい。絵を描くと気付くことがあるのですよ。」
全くその通りで、気付かないことでも図の上では明確に現れることがある。
筆者がアメリカにいたときは、頻繁にお手紙を戴いて、指示通り色々なものをお送りした。赤外線によるリモコンのパワーパックなど、走らせるためのものが多かった。
「アメリカにも行ってみたいが、忙しくてね。」とのことでいらっしゃることはなかったが、組み立て線路の設計が佳境に差し掛かり、分厚い封書がよく届いた。
「帰国するときには、アメリカ製のエンジン付き芝刈機をひとつ買って来てくれ。」という連絡が入り、引っ越し荷物に入れて送った。
「良く刈れるけど、刈った跡が荒っぽいな。」と、長く伸びた草を刈り、仕上げは日本製を用いてらしたようだ。
30年以上の長きに亘り、細かく指導して戴いた。感謝に堪えない。
先日亡くなった伊藤剛氏とは非常に親しいお友達で、頻繁に手紙をやり取りされていた。
筆者は剛氏の逝去を知らせる手紙を書いたのだが、それが届いたとき、吉岡氏は既に入院中であった。御家族がそれを読んで聞かせられたのだそうだが、もはやご返事を戴くことはできなかった。
御冥福をお祈りする。