2014年03月09日

Heat Pipe

 このLow Water Alarmの垂直パイプがボイラ水面を離れた時、 水は流れ落ち、中に蒸気が満たされる。この瞬間、パイプはHeat Pipeになる。

 ヒートパイプは70年代にオーディオメーカが宣伝していたが、効果があったのだろうか。曰く、「音速より熱を速く伝える」とあった。計算すると温度と内部の液体の分子量によってはそういうこともありうる。

Heat Pipe さて、この図をご覧戴きたい。重力場の中での使用を考えたタイプである。熱い液体に浸かったヒートパイプ内では、液体が蒸発しようとする。パイプ内はその液体の分子以外何もない状態である。すなわちその液体とその気体とだけが入っている。

 温度差があると、熱い方では熱を吸収して液体が蒸発し、冷たい方では直ちに気体が凝縮して熱が発生し、液体は流れ落ちる。つまり、熱は熱い方から、冷たい方に猛烈な勢いで流れる。その速度は真空中を分子が拡散する速度であり、十分に常温常圧の空気中の音速程度に達しうる。

 無重力状態では液体が重さで落ちて行かないから、別の方法を考える。パイプの中に、その液体で濡れやすい(なじみの良い)多孔質のコーティングをすると、液体が滲み込んで拡散する。移動速度は多少遅くても構わない。

 ヒートパイプの原理は1940年代に見つかっているが、実用化されたのは60年代で、NASAが用いたらしい。現在はパソコンのCPU冷却に使っているはすだ。太陽熱温水器の中にはこれが使ってあるのがあって、集熱して熱水を作る方式がある。先日捨ててあるのを見つけてサンプルを採取した。

 さて、Low Water Alarm のパイプの中の水が落ちて空っぽになると、瞬時に気体が凝縮を始める。そして先端まで均一に熱くなる。したがって、警報の気笛は直ちに鳴り始めるはずだ。
 水が足されると、蒸気は凝縮するのみで供給されず、急速に先端まで水が詰まり、そして冷えてゆく。

 ボイラ点火時には上部空間には空気が残っているので、パイプ先端に弁を開いて空気を追い出す必要があるだろう。


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